「住宅ローンが苦しい!」とならないための対策法

マイホームを購入する際、住宅ローン選びが重要であることはご承知のことと思います。
ただ、実際にローン選びの段階になると、金融機関もローン商品もたくさんあるためか、不動産営業マンに任せきりにしてしまう方が多いようです。

当コラムのテーマ「住宅ローン、苦しい!」というのは言うまでもなく、ローン返済ができず家計が厳しくなってしまう事です。

苦しい状況にならないためには、営業マンに任せきりにするのではなく、「住宅ローンを含めた生活設計全般」について自分自身でしっかり把握しておく必要があります。

住宅ローンの選び方が分からない方はもちろん、すでに住宅ローン返済されている方、また返済に不安を抱えていらっしゃる方にも参考となるような内容ですので、ぜひ読んで頂ければと思います。

目次

1.生活と住宅ローン
☞生活するうえで一番お金が掛かることとは?
☞収入と住宅ローン・・・住宅ローンのルールを知る
・返済比率と借入限度額
・返済比率と収入の関係
・自己資金について知っておくべきこと
☞住宅ローンが苦しくなる借り方とは?
・ボーナス返済
・返済期間
・変動金利

2.住宅ローンが苦しくならないための対策
☞返済重視で物件を選ぶ方法
☞繰り上げ返済

3.現在進行形で住宅ローンが苦しい場合はどうするか?
☞苦しい時にやってはいけないこと
☞滞納が続くと、最終的には競売処分が待っている
☞競売を回避する方法はあるのか?

1.生活と住宅ローン

住宅ローン

生活するうえで一番お金が掛かることとは?

住宅ローンで苦しい思いをしないためには、住宅ローン以外のお金についても把握しておく必要があります。

住宅を購入する世代というと、30代半ば頃が中心になると思いますが、30代半ばというと、小中学生の子供が1~2人いて、定年まで25~30年という世帯が一般的だと思います。
ということは、子供の教育費はこれから数年後にピークが来ますし、夫婦の老後資金を考え始めるタイミングにもなってきます。

加えて今般の住宅購入になる訳ですが、これら「教育資金」「老後資金」「住宅資金」は“人生の三大支出”とされ、生きていく上で必要不可欠なお金であり、収入の大半がそれらに充てられることになります。

住宅を購入すると、毎年の固定資産税や、マンションなら管理費・修繕積立金・駐車場使用料など、住宅に付随する費用が毎月掛かってきますし、一戸建てなら将来の修繕費用の積み立ても必要となります。

さらに、購入前より通勤・通学の距離が大幅に変わるとなれば、日々の移動・交通費が増えたり、居住面積が広くなることによって水道光熱費上がることも考えられます。

一方、購入せずにずっとアパートで暮らす場合でも毎月の家賃は掛かりますので、持家・賃貸のいずれであっても住居費は掛かるということになります。

収入と住宅ローン・・・住宅ローンのルールを知る

返済比率と借入限度額

金融機関が住宅ローン審査をする際、まず「返済比率」「借入限度額」をチェックします。

返済比率とは年収に対するローン返済の割合になります。
例えば、年間の返済額が100万円で年収が400万円であれば『100万円÷400万円×100』で、返済比率は25%になります。
多くの金融機関では、この返済比率の上限を35%~40%程度としています。
また、返済比率を計算する際は将来の金利上昇による返済額の変動を考慮し、実際の貸出金利ではなく審査金利(4%程度)を採用します。

一方、借入限度額とは、文字通り借りられる上限額であり、一般的に年収の5~6倍程度とされていて、年収400万円であれば2000~2400万円が借り入れできる上限になります。
そして、返済比率と借入限度額のどちらか少ない方の金額が、返済可能な限度額になります。

もし、住宅ローン以外に既存の借入がある場合、その分も含めた全体の返済額で審査されるため、既存の借入がない場合と比べて限度額は下がります。

また、過去にローンの滞納や破産など信用に支障を来たす事実が発覚した場合は、原則として審査そのものが否決となります。

返済比率と収入の関係

仮に、年収400万円の方が月々10万円返済でローンを組んだ場合の返済比率は、『100万円×12ヶ月÷400万円×100=30%』となり基準を満たします。
とは言え、この方の手取り年収は320万円程度ですから、手取り月収は26万円ほどで、住宅ローンに10万円を充てると残りの16万円で生活しなければなりません。

でも、基準を満たす方に対して、実績を上げたい不動産会社としては、契約してもらうよう以前にも増してあの手この手で営業攻勢を掛けてきます。
加えて、審査が通ったことでマイホームが現実的な存在になると、本人も家族も購入の機運が高まってきます。

そんな“熱くなった”状況で冷静な判断をするのはとても難しいことです。
そこで、決断に迫られた時にうってつけの“格言”があります。

「買うことはできる。でも維持して行けるのか。」

当コラムのテーマ「住宅ローン、苦しい!」を思い出してください。
苦しい思いをしないために、この格言をぜひ覚えておきましょう。

自己資金について知っておくべきこと

自己資金についてはできれば3割程度は用意すべきです。
なぜ3割なのか、その理由について説明します。

3割必要の対象となるのは、おもに新築物件や不動産業者が売主である物件です。
これらの物件は、販売して利益を得ることを目的としており、利益を得るための広告費や人件費も計上されます。
この利益、広告費、人件費を総称したものが「粗利益」です。

通常、不動産業者が設定する粗利益率は平均20%程度とされています。
ということは、業者が売主となる物件の多くが、本来の価値よりも2割程度高く販売されているという計算になります。
「新築物件は購入した時点で評価が2割下がる」と言われる要因は、この粗利益が大きく作用していると言えます。

ちなみに、将来的に売却する必要が生じた時に、住宅ローンが完済できなければ売却することはできません。

2割高い新築物件をフルローンで購入していたとすれば、売却時には、理論上2割の現金が必要になる計算で、4000万円の新築なら売却時に800万円の現金を用意できなければ売却できないことになります。

また、粗利益2割の他に、購入の際には登記費用やローン保証料など、物件価格の1割程度の諸費用が必要になります。

粗利益分の2割と諸費用の1割、これが自己資金3割の理由と言う訳です。

住宅ローンが苦しくなる借り方とは?

借りる
10年、20年前と比べて、住宅ローンの内容は充実してきたと言えます。
どのローン商品を選ぶべきかについては、みなさんの生活設計や家族構成などによりますので、また別の機会にご紹介するとして、ここでは「住宅ローンの悪い借り方」について説明していきたいと思います。

物件やローン商品の選択が間違っていなくても、“組み方”が悪かったために高いリスクを背負ってしまう可能性があるということを覚えておきましょう。

ボーナス返済

ボーナス返済は極力組まないようにすべきです。
そもそもボーナスというのは約束された固定収入ではなく、企業業績によって変動しますし、支給されないケースも珍しくありません。
そんな固定されていない収入を返済の原資に見込むことは、危険と考えるべきです。

でも中には、毎回一定額のボーナスが支給されているから、「自分は大丈夫」と考える方もいらっしゃるかも知れません。
が、仮にボーナスの支給が続くとして、金額を約束している企業は無いはずです。

日本でも、大手企業の不正会計による業績悪化や、収益減少による債務超過が毎年報じられます。
また中小企業であっても、昨今M&A等の企業買収が各地で行われていて、それらの影響から、ボーナスの額が見直されているケースも数多く報告されています。

ところで、ボーナス返済は組まない方が良いとわかっていても、毎月の返済額が想定より超過してしまったために、やむを得ずボーナス返済を組み入れるケースがあります。
超過した分を充てるだけですから、ボーナス1回あたり10万円程度でしょうか。
確かに、それほど大きな金額ではないように感じるかも知れません。

しかし、業績悪化などで1回でもボーナス支給が見送られてしまうと、その月以降の家計に少なからずしわ寄せが生じることになります。
1度あることは2度、そして3度となる可能性がないとは言えません。

そもそもボーナス返済を組み入れなければならない計画は、無理があるのかも知れません。
頭を切り替えて、物件選びから見直すことも考えた方が良いでしょう。

返済期間

一般サラリーマンの場合、60歳で定年となり、その後再雇用などで65歳まで働くという方が多いと思います。
給与水準は、60歳まではある程度の水準で、再雇用時は水準が下がり、完全にリタイアした後は収入を年金に頼ることになります。

その点を踏まえると、住宅ローンの支払いは65歳かできれば60歳までに完済したいところです。
ということは、仮に住宅ローンを30年返済で組むとすると、遅くとも35歳までに住宅を購入しなければならないことになります。

①退職金と住宅ローンの関係

みなさんの中には、「退職金を充てるから返済年数が長くても大丈夫」と考える方もいらっしゃるかも知れません。
確かに、定年まで現在の勤務先で通すのであれば、退職金も期待できるでしょう。

しかし、期待通りに支払われる保証はあるのでしょうか?

退職金もボーナスと同様、金額が約束された収入ではありません。
社内規定に退職金の記載がある企業であっても、前述した業績不振等の理由で制度内容の見直しが行われ、当初の予定よりも退職金が減額されるケースは少なくありません。

さらに、一つの会社に定年まで勤めるかどうかもわかりません。
厚生労働省の統計によると、新卒社員の約15%が1年以内に離職しており、3年以内の離職に至っては、なんと3人に1人以上が、離職しているのです。

※参考(新規学卒者の離職状況):http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/24.html

以上の理由から、退職金をあてにするのは危険だということがおわかり頂けるのではないかと思います。

②返済期間と収入の関係

では、30代半ば以上の方が購入する場合はどうしたら良いでしょう。

仮に40歳の方が30年ローンを組むと、完済年齢は70歳、45歳なら75歳です。
35年ローンとなると、それぞれ75歳、80歳です。
その頃には子供も所帯を持っていて、現役時代よりも生活費が掛からず、出費は少なくなっているでしょう。

しかし、年金生活の中で、現役時代と変わらない返済負担を維持していかなければなりません。
高齢になれば医療費の負担も増えるでしょうし、その頃には家の補修も必要になってくるため、余裕の無い老後生活を送らなければならなくなります。

そのような事情を考慮すると、30代半ば以上の方については、完済年齢を重視した返済計画が必要になってきます。
しかしながら、60歳で完済するローン計画ですと、毎月の返済負担が大きくなる可能性が高く、毎月の返済額を減らすために年数を長くせざるを得ないことも考えられます。

そこまでくると、ローン商品選びだけでは限界があるため、物件選びから検討し直す必要があります。
具体的には、新築だけでなく中古物件も候補に入れてみるということになります。

現在のローン金利水準は、もう下がらないレベルまで来ているため、物件選びの見直しはこれから購入される方にとって現実的な有効策と言えます。
そして、すでに購入・返済されている方にとって有効なのは「繰り上げ返済」です。
これについては後で詳しく説明します。

変動金利

将来の金利上昇リスクを考慮すれば、固定金利の方が良いのは言うまでもありません。
しかし、1%を切るほどの金利で借りられる変動金利を見てしまうと、そちらに心が傾いてしまいます。

ところで、みなさんは変動金利における「1.25倍ルール」という制度をご存知でしょうか?
これは金利が上昇した場合でも、直近の返済額の1.25倍が上限となるもので、上昇分の利息は増えてしまうものの、家計への急激な負担が回避されます。

ただ、1.25倍が上限とは言え、金利の見直し時期が来るたびに返済額が増えることになれば、家計は持たなくなってしまいます。

低金利のメリットが大きい変動金利ですが、ハイリスクとハイリターンの性格を併せ持っているということを覚えておくべきです。

2.住宅ローンが苦しくならないための対策

対策

返済重視で物件を選ぶ方法

「ボーナス返済が必要」、「定年まで返済が終わらない」。
そうなったら物件選びを見直すべきと前項でお話ししましたが、ここでは特に返済を重視した物件の選び方について説明したいと思います。

もっとも判断しやすいのは、「現在の家賃」です。
家賃が問題なく支払えているのであれば、ローンが家賃より多少増えても返済は可能でしょう。

ただし、購入後には、固定資産税、火災・地震保険料等のコストが毎年掛かりますし、マンションであれば、管理費、修繕積立金、駐車料金などのコストが掛かり、一戸建てであれば、修繕費のストック、水道光熱費の上昇分など、住宅ローン以外にもさまざまな日常コストが掛かってくることは覚えておく必要があります。

それらを踏まえると、実際の住居費は、ローン返済額の1.5倍程度と想定するのが妥当でしょう。
よく見かける“家賃並みの返済”は、間違ってはいませんが現実との乖離がある表現ということになります。

一方、生活を切り詰めなければならないほどの家賃であれば、ローン返済額は家賃よりも低い額にする必要があり、自ずと物件選択の幅は限られてきます。

では具体的に、新築物件と中古物件のどちらにすべきか見ていきます。

新築物件は、住宅ローンの年数が35年で組めるため、毎月の返済は楽になるものの、完済年齢がネックになります。

一方の中古物件は価格が安くなりますが、新築よりも早い時期に修繕が発生する可能性が高く、その費用を捻出する必要があります。

さて、どちらを選ぶべきでしょうか?

ここで再度、当コラムのテーマ「住宅ローン、苦しい!」が重要になってきます。

ローン返済に苦しむのを回避することが大前提になりますから、価格が高い新築物件では、完済年齢が定年を超える恐れがあり、月々の返済を抑えようとボーナスに頼らざるを得ない可能性が高くなります。

一方の、中古物件は価格が安い分、少ない借入で購入することができます。
しかも、一定の基準を満たす中古物件であれば、金利が優遇される場合もあるため、返済額を抑えられます。

確かに、修繕費用などのリスクはありますが、修繕が発生したら、最小限の補修費用で済ませることも可能です。
また、「購入した家に一生住まなければならない」とか、「ローンは最後まで払い続けなければならない」などと血眼(ちまなこ)になってしまったら、マイホーム購入は重荷にしかなりません。

「もし返済が厳しくなってきたら売却しよう」という柔軟な姿勢も、住宅購入には必要です。

ちなみに、その売却においても、中古であれば住宅ローンの借入が少ないですから、売却時に残債を相殺する際の負担が少ないか、もしくはほとんどないというケースもあります。

中古物件の注意点としては、一戸建てなら「ホームインスペクション」を依頼し、構造躯体(くたい)や修繕を要する箇所などを検査してもらいます。
また、マンションでも築年数が古ければ、同様の検査が必要になる場合があります。

加えて、管理費、修繕積立金の額を必ず確認するようにします。
と言うのも、古いマンションはそれらの費用が高くなるのが常で、せっかくローン返済を抑えても意味が無くなってしまう恐れがあります。

繰り上げ返済

住宅ローンの返済期間を短くすると、同じ金利でも完済までの利息が少なくなるため、総返済額を抑えることができます。

下表で3000万円の住宅ローンを10年、20年、30年で返済した場合の返済額の違いを記載しました。

返済年数毎月の返済額支払い利息総返済額
10年276,040円3,124,843円33,124,843円
20年151,765円6,423,600円36,423,600円
30年110,886円9,918,963円39,918,903円

上表を見れば「返済期間を短縮して利息を減らす」ことの重要性がおわかり頂けると思います。
そして、この利息を減らす方法が、本項のテーマである「繰上げ返済」なのです。

その繰り上げ返済の中で特に重要視すべきなのが、「繰上げ返済手数料」です。
金融機関によっては、繰上げ返済時に手数料が掛かるところと掛からないところがあります。

手数料が掛かる金融機関の場合、何度も繰り上げ返済してしまうと手数料負担がかさんでしまうため、ある程度お金が貯まってからでないと繰り上げ返済のメリットが生かせません。

一方、 手数料が掛からない金融機関であれば、何度でも繰り上げ返済することができます。
このメリットをもう少し掘り下げて説明します。

仮に、臨時収入があったとして、そのお金を繰り上げ返済に回すことにします。
臨時収入のことを日常の会話で“ボーナス”と言うことがあるでしょう。
そう!ボーナスの余剰金を繰り上げ返済に回すのです。
固定収入ではないボーナス返済を最初から返済計画に組み込むよりも、この方がはるかに柔軟且つ現実的な対応と言えます。

また、ローン控除や年末調整で戻ってきた税金を固定資産税に充てず、利息を減らすためにあえて繰り上げ返済に回すのも良いと思います。

上記は返済期間を短縮して利息を減らすことを目的としていますが、別の目的でも繰上げ返済のメリットを生かすことができます。
それは、「返済期間を減らさず月々の返済額を減らす」ことです。

最初の項でお話ししましたが、家計に占める子供の教育費用は少なくありません。
ローンを返済しながら子供の学費も払い続けるには、相応の節約をしなければならないため、家計は圧迫されるようになり、ちょっとでも油断するとすぐに家計は赤字に陥って、なけなしの貯金をくずさなければならなくなります。

返済額減額の繰上げ返済を活用すれば、月々の返済額が減るため、教育費用による家計の負担を軽減させることができます。
ただ、この方法だと利息が減らないのではないかと思われるでしょうが、ご安心ください。
そもそも借りたお金の一部を返済する訳ですから、返済した元本分の利息はなくなります。

支給されてもいないボーナスや退職金を充てにするより、繰上げ返済の方がどれだけ確実かがおわかり頂けたでしょうか。

3.現在進行形で住宅ローンが苦しい場合はどうするか?

苦しい

苦しい時にやってはいけないこと

住宅ローン返済が苦しいのですから、家計そのものが苦しいということになるのでしょう。
当然、節約もしてきたはずです。
こんな苦しい状態が慢性化してしまうと、そこから抜け出すのはなかなか難しくなります。

そしていよいよピンチになった時、悪いとわかっていても手が出てしまうモノがあります。
“カードローン”です。
生活費をカードローンに頼るのはとても危険です。
ましてや住宅ローンに充てるなど絶対にやってはいけません。

そんなことをするくらいなら、できるだけ早いうちに金融機関に相談することをお勧めします。
さすがに、返済を免除してくれる訳ではありませんが、一定期間は利息だけの返済とするなど、家計状況に配慮した提案をしてくれます。

住宅ローンが苦しい時にやってはいけないことは、「他のローンで補填すること」と、「時間を浪費すること」です。

滞納が続くと、最終的には競売処分が待っている

住宅ローンの返済が苦しくなり、返済が遅れ気味になってくると、家計は黄色信号の状態になっています。
そして、「1ヶ月ぐらいなら、来月に2ヶ月分まとめて払えば大丈夫だろう」と考えます。

しかし、せいぜい10数万円の返済もままならない状態で、2ヶ月分というのは厳しいはずです。
それでも、滞納が2ヶ月以内であればまだ望みはあります。
金融機関と話し合って、滞納額の利息分だけでも返済していければ最悪の事態は免れます。

しかし、滞納が3ヶ月になってしまうと、金融機関から最終督促が届き、この時点で“ブラックリスト”に登録されます。

そして「残りのローンを全額払ってください」との一括返済請求通知が届き、一定期間が経過したのちに「返済されないのであれば、競売の手続きを開始します。」との通告が来てしまいます。

競売になるとローン返済が無くなると思われるかも知れませんが、まったくの誤解です。
競売は相場よりもかなり低い金額で売却処分され、相殺しきれなかった残債分については、その後も返済し続けることになります。
家がなくなったのに借金は払い続けなければならないのです。

競売を回避する方法はあるのか?

競売は避けたいとは言え、返済したくてもできない状態ですから、やはり他に道はない・・・とも言えません。
競売を回避するための残された方法として「任意売却」があります。
これは、競売による処分価格での売却ではなく、相場に近い価格で売却が可能な方法です。
競売となれば、まさに“すべてを失う”ことになりますが、 任意売却なら再建の道が残ります。

但し、任意売却には非常にタイトなタイムリミットがあるため、任意売却を専門的に扱う不動産会社の協力を得る必要があります。

住宅ローンが苦しい状態になった時、漫然と時間を浪費するのが一番悪いことです。
できるだけ早い時期に金融機関や不動産会社に相談して、アドバイスを受けるようにしましょう。

- 2017年07月01日