住宅ローンの過去推移と今後について

2000年代~2010年頃までの住宅ローン金利

住宅ローンつづいて、2000年~2010年代前半までの住宅ローン金利を見ていきましょう。さきほどお見せしたグラフの通り、実は変動金利でいうと2.475%からほとんど変動がないのです。しかし、金融機関が独自に「優遇金利」を設定することにより、実質的に住宅ローンは下がっているのです。

3種類の金利について

住宅ローンを借りるときには、店頭金利優遇金利、そして実質金利という3種類の金利があります。この3種類の金利を理解しておかないと、優遇金利、そして住宅ローン金利を理解することはできません。

店頭金利

店頭金利とは、各銀行が独自に設定している住宅ローン金利のことです。銀行は、変動金利であれば短期プライムレート(短プラ)を基準に、固定金利であれば新発10年国債の金利を基準に独自で金利を設定します。

短プラは銀行間でお金を貸し借りするときに利用される金利です。新発10年国債の金利は、その名の通り国債の所有者が得られる金利です。つまり、国債の価格が高くなれば(需要が高まれば)利回りは下がり、国債の価格が低くなれば(需要がなくなれば)利回りは上がります。

優遇金利

優遇金利とは、前項でお話した店頭金利から、銀行が独自に差し引く金利のことです。前項で話した店頭金利と、この優遇金利が銀行ごとに違うため、銀行ごとに住宅ローン金利は異なるのです。

実質金利

実質金利とは、店頭金利から優遇金利を差し引いた、「実際に融資される金利」になります。たとえば、ある銀行の変動金利の店頭金利が2.475%で、優遇金利が1.6%だったとします。そのときには、この銀行で変動金利を借りると、0.875%(2.475%-1.6%)の金利になるということです。

優遇金利を銀行が取り入れる理由

銀行そもそも優遇金利を銀行が取り入れている理由は、他行との差別化です。銀行は、優遇金利幅を拡大することで金利を下げます。金利を下げることで銀行側の収益は落ちますが、その分借入者を増やす事でカバーをしているのです。

言い換えると、優遇金利は各銀行の「戦略」でもあります。インターネットで金利を調べてみると分かりますが、金利は実にマチマチです。2016年現在では変動金利で0.5%を切る銀行もあれば、1.0%程度の金利の銀行もあります。

つまり、端的に言うと0.5%を切る金利にしている銀行は「借入者を増やしたい」という戦略があり、1.0%に設定している銀行は「収益を増やしたい」という戦略があります。もちろん一概には言えませんが、いずにしろ銀行によって、そして時期によって優遇金利が異なるという点は必ず認識しておきましょう。

当時の優遇金利

金利の推移を分かりやすく説明するために、「変動金利」に注目してみます。当時はネット銀行が台頭してきた時期ではありますが、特に2000年代前半はメガバンクや主要銀行が住宅ローンを組むメインの銀行でした。

時期や銀行によってもバラつきはありましたが、大抵の銀行は店頭金利2.475%で優遇金利幅は1.0%~1.7%程度でした。つまり、実質金利は1.475%~0.775%程度だったということです。この金利はバブル期の金利8%超えの時と比べると、どれだけ低金利かが分かると思います。

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