住宅ローンの過去推移と今後について

2016年現在の住宅ローン金利

つぎに、2016年現在の住宅ローン金利を見ていきます。結論から言うと、前項でお話した「2000年代~2010年代前半までの住宅ローン金利」からさらに住宅ローン金利は低下しています。その理由としては、「異次元の金融緩和」と日銀が導入した「マイナス金利政策」が大きいです。

異次元の金融緩和とは

異次元の金融緩和とは、2013年4月に行われた日銀政策決定会合で決まった、新たな金融緩和策です。簡単にいうと、今まで行っていた「量的緩和政策」を加速させるという方針です。日銀の黒田総裁は、マネタリーベース(資金を供給する「量」)でも2年間で2倍に拡大すると主張していました。

量的緩和政策とは?

量的緩和そもそも量的緩和政策とは、日銀が市場にお金を供給することです。具体的には、民間銀行が日銀に開設している当座預金の残高を増やすことを指します。民間銀行の当座預金残高が増えれば、民間銀行は積極的に企業や個人へ融資をします。

当座預金残高を増やす方法は、民間企業が持っている債権などを日銀が購入することによって、民間銀行の当座預金を潤すという方法を取ります。日本経済は、バブル崩壊後から少しずつ回復してきたものの、2008年に起こったリーマンショックにより、再度日本経済は落ち込みました。

そのため、世の中にお金が回らなくなったことで、お金の価値が上がり物価が下がる(デフレ)事態に陥っています。物価が下がるという事は企業の売り上げが下がり、給料も上がりません。そのため、またモノを買わなくなり、さらに物価が下がるという悪循環を引き起こすのです。

世の中にお金をまわすために、金利をゼロにして企業や個人が借入を起こすことを促した「ゼロ金利政策」。そして、直接日銀が国債を中心に買い取る事で、市場にお金を供給する「量的緩和」。この2つの政策が日本の経済政策の柱になっていました。

異次元の量的緩和との違い

前項でお話した「ゼロ金利政策」は1990年代から断続的に導入しており、「量的緩和」については、2001年から導入しています。また、これらは途中途切れることはあるものの、基本的には日銀はこの2つの政策は継続していました。

2013年に導入した「異次元の量的緩和」と「量的緩和」の違いは、マネタリーベースと、日銀が介入する範囲です。マネタリーベースは先ほどいったように、2年で2倍に倍増する予定です。つまり、日銀が市場に供給する資金量を倍に増やし、世の中へのお金の回りを加速させるということです。

また、日銀が購入する債券は、量的緩和では国債が中心でした。しかし、異次元の量的緩和になってからは、ほかの債券やETF、REITまで購入することを明言しているのです。つまり、「市場へ資金を倍額投下し、さらに国債以外も色々買いますよ」と市場に伝えることにより、資料関係者が債券や株などを活発に売買することを促したのです。

債権や株など活発に売買すれば、日銀だけでなく、民間企業や個人からもお金が世の中に回ります。お金が回れば、インフレを誘導できるというワケです。

異次元の量的緩和がもたらした影響

下落では、この異次元の量的緩和と住宅ローンがどう関係するかというと、量的緩和が加速したことにより、住宅ローン金利が下がるという関係があります。量的緩和が加速するということは、民間銀行の当座預金の資金が潤沢になります。

その潤沢になった資金は、銀行の本業である「融資」に充てます。つまり、銀行は潤沢になった資金を、住宅ローンの融資にも充てるということです。ここで、先ほどいった「優遇金利」が登場します。

どの銀行も当座預金が潤沢になれば、住宅ローンをはじめ融資を活性化させます。つまり、「住宅ローンを供給したい」、「個人に融資をしたい」という銀行が増えるというワケです。そうなると競合が多くなるので、優遇金利幅を拡大し、実質金利を下げることで住宅ローンの供給を加速化させます。

実質金利が下がるということは、住宅ローン金利が下がるということです。そのため、異次元の量的緩和は住宅ローンに、更なる「低金利」をもたらしました。

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