【北川景子主演:家売るオンナスペシャル】帰ってきた家売るオンナ!不動産営業マンが思うアレコレをレポート!

「私に売れない家はない」でおなじみ、北川景子演じる敏腕不動産営業ウーマン“三軒家万智”が主役の人気ドラマ「家売るオンナ」が先週金曜日、スペシャルドラマとなって帰ってきました!!人気のドラマだっただけに、このスペシャルドラマを楽しみにされていた方も多かったのではないでしょうか?「家売るオンナ」は2016年夏に放送されたドラマですが、マンションサプリでも家売るオンナ連載を行っておりました。今回も同様、久しぶりにドラマレポートを行いたいと思います!

ドラマをご覧になった方は、久々の万智の「GO!」になんだか嬉しくなった人も少なくないのではありませんか?

今回のスペシャルドラマでも、様々なクセのある(?)お客がテーコー不動産新宿営業所を訪れました。
早速、万智の家売りさばきを見てみましょう!まずは、日本テレビ公式HPよりあらすじをご紹介!
(スペシャルドラマや本編をご覧になりたい方は、huluにて公開中です)

※ネタバレしておりますのでご注意ください。

家売るオンナスペシャルのあらすじ

三軒家万智(北川景子)と屋代課長(仲村トオル)がテーコー不動産新宿営業所を去って2年。再び売り上げ不振の窮地に立たされた新宿営業所を救うため、庭野(工藤阿須加)は「サンチー不動産」社長となった万智の元を訪ね、助けを求める。しかし、そこで目にしたのは、まるで家族水入らずといった風情で海岸に佇む万智と屋代、そして万智の腕に抱かれた赤ん坊の姿だった…。ショックを受ける庭野をよそに、翌日営業課に期間限定バイトとして現れた万智は、早速クセのある客に鮮やかに家を売ってみせる。

次の日、営業課で着ぐるみに入るバイトをしている怪しい有閑老人・一ノ瀬定男(笑福亭鶴瓶)は、現地販売イベントでの万智の営業手腕を見るや着ぐるみを脱ぎ、自分が買うと言い出す。バイトを装って信頼できる不動産屋を見極めていたという定男は、絶縁した娘家族のために同居する家を買ってやり和解したいと語るが、万智は何故か売らないと突っぱねる。怒った定男は、ダメ社員・美加(イモトアヤコ)を使ってある作戦に出るが…。

さらに、営業課を訪れた生意気な有名子役と頼りない父親(要潤)に振り回される庭野、極貧シングルマザー(芦名星)のため奔走するチーフの足立(千葉雄大)も巻き込んで、万智が思いついたエキセントリックな解決法とは!?そして、謎に包まれた万智と屋代の関係、赤ん坊出生の秘密とは!?

引用:http://www.ntv.co.jp/ieuru/special/index.html

アルバイトとしてテーコー不動産新宿営業所に戻ってきた2週間の間に、売上を5倍にするという相変わらずの敏腕営業っぷりを見せた万智。
今回新宿営業所に家を購入しに来たお客はこちらの方々。それぞれの購入ストーリーをご紹介します。

客1:一ノ瀬定雄(笑福亭鶴瓶)
結婚に反対したことがきっかけに、家を出て行ってしまった娘と再び一緒に暮らせる家を購入しようとするも娘に同居を断られてしまう。娘に拒絶され、妻にも先立たれ孤独に耐えられないという定雄に、万智は”人の行きかう交差点=アパート”の大家になることをすすめる。アパートの住人たちとのふれあいによって、定雄の孤独を和らげようとしたのだった。そして1億円で一棟アパートを購入し大家となった一ノ瀬。同じく新宿営業所を訪れていた葉山と淀川もアパートの住人となり、楽しい時間を過ごすのだった。

客2:葉山友明(要潤)
売れっ子である息子のマネージャー役に徹する父親・葉山は、息子の稼いだお金で生活していることから息子に頭があがらず、いつも息子の言いなり。息子に言われるがまま、家を購入しようと営業所を訪れる。家探しに困惑する庭野をよそに、「本当に家が欲しいのか?」と問いかける万智。さらに大人に対してなめた態度をとる息子、息子の言いなりで威厳のない父の両方に喝をいれる万智の行動は、庭野をさらに困惑させてしまう。しかし息子が欲しいのは家ではなく、きちんと?ってくれる”普通の父親”だということに気付いた庭野は2人の元を訪れる。庭野のサポートもあり、普通の親子として再出発することを決めた父は、息子の稼ぎではなく自分の稼いだお金で家を買うことを決める。家を購入するまでの間、一ノ瀬が大家のアパートで暮らす。

客3:淀川水樹(芦名星)
フリーイラストレーターをしながら家計を切り盛りするシングルマザーの水樹は、自分に万が一のことがあった時のために、子供のために家を買いたいと新宿営業所を訪れる。年収220万円、貯金50万円という経済的な理由から他の不動産会社からは門前払いを受け、最後の頼みで新宿営業所にやってきたのだった。担当した足立も断わろうとするが、水樹の想いを聞き断り切れず、家探しを始める。450万円のアパートを見つけた足立は、早速水樹を部屋に案内するも、同じタイミングでキャッシュで購入するという万智の客に横取りされてしまう。家探しは振出しに戻ったものの、水樹のために一からふさわしい家を見つけることを約束する。家を購入するまでの間、一ノ瀬が大家のアパートで暮らす。

客4:中国人客ジャン(矢野浩二)
タワーマンションの25階を内覧にきた中国人客ジャン。ウリに出ていた部屋は25階の一室のみだったが、中国では「八」が幸運な数字であることを知っていた万智は、事前に808号室の住人に25階の部屋への住み替えを提案していた。万智の予想通り、ジャンは25階の部屋には難色を見せたものの、808号室があると聞き購入を即決する。結果、一度に2組の成約へとつながったのであった。

不動産の裏話は、業界の人に聞いてみよう

ドラマに登場したお客の中からいくつかピックアップし、ドラマのストーリーをもとに「不動産取引の実際の現場ではどうなの?」なことを、不動産業界に身を置く方々にお話を伺ってみました。
※お話を伺った不動産営業マン達のプロフィールはこちら
<ご協力いただいた方々>
Aさん(不動産業界歴32年)
Bさん(不動産業界歴8年)
Cさん(不動産業界歴10年)
Dさん(不動産業界歴10年)
Eさん(不動産業界歴12年)
Fさん(不動産業界歴6年)

客3:淀川水樹(芦名星)
フリーイラストレーターをしながら家計を切り盛りするシングルマザーの水樹は、自分に万が一のことがあった時のために、子供のために家を買いたいと新宿営業所を訪れる。年収220万円、貯金50万円という経済的な理由から他の不動産会社からは門前払いを受け、最後の頼みで新宿営業所にやってきたのだった。担当した足立も断わろうとするが、水樹の想いを聞き断り切れず、家探しを始める。450万円のアパートを見つけた足立は、早速水樹を部屋に案内するも、同じタイミングでキャッシュで購入するという万智の客に横取りされてしまう。家探しは振出しに戻ったものの、水樹のために一からふさわしい家を見つけることを約束する。

決して簡単な家探しでないことはなんとなく想像できますが、もし同じようなお客様が来られたらどうしますか?

Bさん:物件の購入価格をおさえてご提案する、ということであればやはり「築年が古い」ことですね。ドラマでの購入条件もそうですが、家を購入したいと相談に来られるお客様は、必ずしも年収が十分にあるお客様ばかりではありませんが何らかの方法で購入はできると思います。

Cさん:自己資金が10万円というお客様も過去にいらっしゃいました。購入時には売主に支払う手付金が必要ですが、手付金の額は売主次第ですので、10万円で良いという売主であれば問題ありません。万が一足りない場合でも、住宅ローンの中に手付金を合算することも可能ですので、自己資金ゼロでも購入は不可能ではありません。

自己資金ゼロで家を購入するには、ローンを組めなければ叶いませんが、審査はどれほど厳しいのでしょうか?

Dさん:単純に住宅ローンの審査が通らないということであれば、フリーローンで借りるという手もありますよね。

Eさん:審査については、雇用形態の違いも大きいと思います。ドラマのようにフリーで働かれている方や派遣社員の方は、申告した年収の半分の額を年収として審査されるケースもあります。例え実際は同じ年収だったとしても、審査上の年収額は大きく異なってしまうこともあるので注意が必要です。

Dさん:年収額自体に問題がなくても、“信用問題”で審査が通らないことも気を付けなければいけない点です。以前担当したお客様に、申告した借金は50万円だったにも関わらず、後から総額200万円ほどの借金があることが判明したのです。理由はリボ払いを複数社で行っていたためで、お客様自身も把握されておらず、結局審査は通りませんでした。多重債務者ということで、返済可能な年収額でありながらも信用を得られなかったことが原因でした。

Fさん:私が以前担当したお客様にもいらっしゃいますね。その方はローンで婚約指輪を購入されていたのですが、返済のスタート時期を勘違いされていたために結果的に返済を1年延滞したという記録が残ってしまい、住宅ローンの審査に通りませんでした。結局家の購入を諦めなければならないことになってしまいました・・・

Cさん:延滞や未納の記録がついてしまうと調べればすぐわかるので、“ブラックリスト”入りしてしまいます。一度そうなると5~7年はローン審査はとおらないと思っていた方が良いいかもしれません・・・。

ドラマではほかの不動産会社に断られたと言っていましたが、依頼に来たお客様を断ることってありますか?
Aさん;売却においてだと、市場価格から大きく乖離した高額すぎる価格での売却依頼は困ってしまいます。この前は4億円の売却依頼が来ました・・・。

Cさん:住み替え希望のお客様で、売却価格が残債額以下になる場合は大変ですね。例えば、残債額5500万円、売却価格5000万円だと借金が残ることになるので、たとえ市場価格に比べて売出し価格が高くて売れにくいと感じる場合でも、価格を断固として下げられないという方も多い。確かに住み替え先の購入を控えていると借金は残したくないですが、どうしても残債が残るという場合でも、差額を住み替え先の家の購入ローンに組み込む方法で乗り切ることはできます。審査が通ればの話ではありますが。。

Bさん:たしかに、バブル時期の高騰した価格で家を購入された方は、売却しても残債が残ってしまうケースは多いかもしれませんね・・

Aさん:ご依頼にこられたお客様の希望はもちろん第一にと考えていますが、不動産取引における価格は市場で決まるものですので、希望だけでは上手くいかないことも事実です。せっかくの良いタイミングを逃して機会喪失になってしまっては元も子もないので、お客様の希望はくみ取りつつ、納得できる着地点を日々すり合わせるしかないですね。

客4:中国人客ジャン(矢野浩二)
タワーマンションの25階を内覧にきた中国人客ジャン。ウリに出ていた部屋は25階の一室のみだったが、中国では「八」が幸運な数字であることを知っていた万智は、事前に808号室の住人に25階の部屋への住み替えを提案していた。万智の予想通り、ジャンは25階の部屋には難色を見せたものの、808号室があると聞き購入を即決する。結果、一度に2組の成約へとつながったのであった。

ドラマでは万智が住人に住み替えをご提案することで成約につながっていましたが、不動産業者が自ら住人に家の売却を提案することはあるのでしょうか?

Bさん:ふつうにありますね。もし特定の部屋を購入希望のお客様がいらした場合であれば、住人の方にお声がけはします。

Dさん:「あなたの家を購入したいという方がいます!」と書かれたチラシは見られたことはありませんか?あれも住人の方に売却を促す一種の方法です。このようなチラシやビラを定期的に配布している業者は少なくないと思います。

Aさん:そうですね、すでに売りに出されているマンションをめがけて配布したり、登記簿から確認したり・・

Bさん:今でも住人の方に電話をしたり、直接ピンポンして「限定で高額で購入希望の方がいらっしゃるんですが・・」とお声がけしている業者もいるみたいです。これはもちろん新人の仕事です。(笑)

不動産業界ではおなじみの新人試練”サンドイッチマン”や”粘着テープ電話”のほか、新たな試練が判明しました。テーコー不動産新宿営業所にもやる気ゼロの新人が着ぐるみを着せられてましたが、着ぐるみぐらいですんで良かったですね。
ちなみに余談ですが、ドラマの通り中国の方は「八」が好きな方は多いようです。家を売るときに「○○88万円」で売出した中国のお客様もいらっしゃったとか・・・。

弊社の営業マンに話を伺う中で思うことは、家売るオンナで起こる様々なストーリーは、実際の不動産取引の現場でも起こりうるということです。不動産会社で働く身としては色々と勉強させられたドラマでした。
ドラマをご覧になって、「不動産取引って実際どんな感じ?」と知りたくなったという方はぜひ、‟マンションマーケットが舞台の売買ストーリー”をこちらでご覧ください!

さて、スペシャル版でも13.0%の高視聴率を記録した「家売るオンナ」。金曜日限りのスペシャル版ではありましたが、続編を望む声も多いようです。
はたまた舞台を変えて、サンチーの敏腕ッぷりを拝めることを期待しましょう!

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【特集】家売るオンナ~不動産会社の視点でドラマの感想やポイント解説~
第1話 わたしに売れない家はない! 天才的不動産屋現る!
第2話 常識に囚われるな! 天才的不動産屋VS最強ひきこもり!!
第3話 真夏の現地販売会!ミニマリスト男とゴミ屋敷女の恋!?
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第6話 王子が愛人に家を売る!?夏の夜の事故物件お泊り会
第7話 最凶ダメ社員ついに覚醒!? 庭野お見合いへGO!
第8話 芸能人の家探し! 屋代の元嫁の復縁に万智は…!?
第9話 三軒家流・二世帯住宅爆売りプロジェクト始動!
最終話 さらば三軒家万智!進退をかけた最後の家爆売り!

- 2017年05月31日