練馬区の子育てのしやすさはどの程度?行政の取り組みを分析

練馬区は東京西部にある、東京23区の中の一つの区です。その人口は70万人以上と、鳥取県や島根県を凌ぐ人口数となっており、2017年でもまだまだ増加傾向にあるなど、全国的に人口減少が進む日本の自治体の中でも、大変に活気がある場所と言えるでしょう。

特に東京23区の中でも世田谷区や大田区に匹敵する人口となっており、東京23区の中では比較的庶民的な住宅地が広がることでもよく知られています。

その立地は石神井川などの川が流れる中で、高低差が非常に小さい平野が広がっており、人が住むのに非常に適した条件が整っています。

東京23区の中では最も西部にあり、埼玉県にも面していることから、地価も比較的安く、一般的な収入のサラリーマンでも、なんとか新築一戸建てや新築マンションが買える価格帯になっています。国民的なマンガ「ドラえもん」の舞台が練馬区となっているように、人々が思い浮かべるまさに「中流家庭」が多いのが練馬区の特徴ともいえるでしょう。

そんな住宅街学内の大半を占める練馬区ですが、子供を育てる環境に関してはどの程度整備されているのでしょうか。気になるその点をいろいろな角度からフォーカスしてみましょう。

1.現在の練馬区の子供の数は?

練馬区
練馬区の人口は、都内では世田谷区に次ぐ第2位となっています。その人口数は平成29年で約72万人。その中でも0歳から4歳児の数は29800人ほどになっています。この数字は5~9歳、10~14歳の子供の数よりも多く、乳幼児の数が特に多いエリアになっているといえます。若い子育て世帯が増えているという事象の裏付けになる数字です。

(1)練馬区の待機児童はどれくらいいるの?

0~4歳時の数が年々増加している練馬区ですが、練馬区で子育てをしたいという時に、最も気になるのが待機児童数でしょう。練馬区の待機児童数は最新の平成28年の調査によると、166人となっています。

ワーストと言われる世田谷区が人口90万人で1000人以上も待機児童がいることを考えると、人口数に対する割合としては、練馬区の待機児童は比較的に少ない方といえるのではないでしょうか。練馬区と人口数が近い大田区では、待機児童数は230人ほどになっています。

(2)待機児童解消のための練馬区の取り組みは?

比較的待機児童数の少ない練馬区ですが、それだけに子供を育てる親が増えているという現象も起きています。

そこで平成28年から練馬区は、保育所待機児童の根本的な解消に向けて、保育施設の定員枠を1000人拡大しようとしています。その内訳は保育施設の新設によって700人の枠を増加、さらに既存施設の定員を増やして200人増加、1歳児を対象とした1年保育枠100人を設けて、急な需要に対応します。

練馬区ではそれまでの5年でも4000人以上の保育所での預かり児童数を増やしてきましたが、166人の待機児童を平成29年で完全に解消するために、大きな取り組みを行っています。特に166人の待機児童のうち、1才児が122人と突出して多かったことを受けて、1才児専門の保育枠を作るなど、ニーズに対し適切な対応を行っています。

これにより練馬区の保育所の定員数は16000人ほどにもなり、0~4歳時の人口数である約35000人に対し、十分な枠が確保できているといえるでしょう。認可保育所の数も135になり、区内の各所に点在させることで、より預けやすい環境を整備しています。

(3)認証保育所を利用する際の補助金制度はある?

認可保育所に入れなかった場合に利用するのが認証保育所です。この認証保育所は東京都独自の規定であり、認可保育園ほどではありませんが、都からの支援も行われています。

認可保育所の抽選に漏れて、認証保育所に入らざるを得なかった家庭に対しては区ごとに独自の補助制度があります。

練馬区の場合は認証保育所を月間で160時間以上利用している家庭ならば、規定の補助金が支給されます。

0歳児・・・25,000円

1~2歳児・・・20,000円

3歳児以上・・・15,000円

となっています。子供の年齢は4月時点の年齢であり、平成29年の4月からは増額されています。

さらにひとり親家庭には加算された補助金が支給されます。

0歳児・・・35,000円

1~2歳児・・・30,000円

3歳児以上・・・25,000円

普通の家庭と比べて毎月1万円プラスされます。

認証保育所に入所してから30日以内に、区の窓口に練馬区認証保育所保育料補助金交付申請書を使って申請します。申請をしなかった場合、認められても遡っての支給はありません。

また補助金は3ヶ月分をまとめて1,4,7,10月それぞれの末頃に口座に振り込まれます。認証保育所を転園した場合はまた申請をしなければいけません。

(4)その他に子供を預けられる場所は?

親がリフレッシュしたい時などには一時的に子供を預けられる、一時預り施設が練馬区内にはあります。3時間で1,500~2,000円の料金となっています。

他にも小規模保育事業や区民ボランティアによるファミリーサポート、ファミリーサポート会員同士の相互預かり合い、夜間一時預かりなど、細かなニーズに対応できるような保育場所が練馬区内には数多くあります。保育園でも、普段保育園を利用していない子供を一時預かりしてくれる場所も多く、急用があったときにも助かるでしょう。

練馬ぴよぴよ光が丘ぴよぴよ関ぴよぴよ大泉ぴよぴよ貫井ぴよぴよといった施設があります。

2.練馬区の児童手当は?ひとり親の場合は

児童手当
子育てをする時に、保育所や幼稚園といった子供を預ける環境以外の支援が気になる人も多いでしょう。特に子育てには何かとお金がかかるものであり、特に若年層にはその負担は重くのしかかってきます。可愛い子供のためならばと思っても、無い袖は振れぬもの。そこでそんな負担を少しでも軽減してくれる、経済的な行政の支援制度を知っておきましょう。

(1)児童手当の支給額は全国で一律

まず最も有名な経済的な支援制度として、児童手当があります。これは特に東京都だから、練馬区だからというものではなく中学卒業までの期間、子供を育てる家庭に等しく支給される手当となっています。その金額は出生後から満3歳になるまでは月額1万5千円。3歳になってから中学卒業の年の3月までは月額1万円が支給されます。

ただし所得制限があり、およそ手取り収入で630万円、給与所得で833万円(子供一人の場合)を超える場合、月額手当の制度が別のものになり、一人月額5千円となっています。収入に余裕のある家庭は手当が減るということです。

逆に子供が多い家庭では増額される制度もあり、3人以上の子供がいるのならば3人目は3歳を超えても月額1万5千円が中学卒業まで支給されます。3人の子供がいて、12歳、10歳、8歳ならば1万+1万+1万5千で月額3万5千円が支給されるのです。

かんたんなシミュレーションとして、3歳までの36ヶ月が1万5千円で総額54万円。中学卒業までの期間は誕生月により異なりますが、144ヶ月としたら144万円、合計で200万円弱のお金が子供一人あたり支給されるのです。

児童手当は子供の出生後、また練馬区内に転入などをしたら速やかに申請を行いましょう。遅れても支給されない、ということはありませんが、遅延した月の分は支給されません。

練馬区では2月、6月、10月に4ヶ月分ずつ家庭の口座に振り込まれるシステムになっています。申請の際には預金通帳やキャッシュカードなど、口座番号が分かるものが必要になります。

(2)児童扶養手当はどの程度もらえるのか

一方、全ての子育て家庭ではありませんが、幅広い層を対象に支給されているのが児童扶養手当です。

結婚しても夫婦の3分の一が離婚するとも言われている昨今、シングルマザーシングルファザー家庭はどんどん増加しており、特に出産と同時に退職することの多い母親一人で家計を支えるシングルマザー家庭は貧困に苦しむ家庭が多いとの報道もあります。

そんなひとり親家庭を対象に支給されるのが児童扶養手当です。児童扶養手当は子供を養う親の収入によって支給額が変わってきます。所得が年間84万円以下の家庭であるならば毎月約43,000円満額支給され、その後収入が増えるに伴って手当は減額されていきます。

また二人目、三人目の子供もいる家庭ではそれぞれ毎月5千円3千円 手当は増額されていきます。支給年齢は18歳になった次の年の3月31日まで。目安として高校卒業までです。ただし障害のある子供の場合は20歳になるまで支給を受けられます。

2人目以降の増額が少ないと言う苦情も多くあがっており、今後子供の多い家庭では増額される可能性も高くなっています。

また児童扶養手当では現金の支給以外にも

・都営交通の無料パス

・JR通勤定期乗車券の割引

・水道・下水道基本料金の免除

・粗大ゴミ収集手数料の免除

などの優遇制度も受けられるので、細かな部分で家計を助けるシステムが整備されています。バスに交通を頼ることの多い家庭にとっては、都営バスの無料パスは役立つでしょう。この手当は4,8,12月に4ヶ月分まとめて振り込まれます。

(3)都内だからこそもらえる児童育成手当

これまであげてきた2つの手当は厚生労働省によって、等しく支給される手当なので、練馬区や東京都民に限ったものではありません。しかし児童育成手当の場合は、神奈川県や埼玉県でも実施されていない、東京都民ならではの補助手当となっています。

支給されるのは父母のどちらかが離婚や死去でいない、ひとり親家庭。また病気などで働くことができない親がいれば父母が揃っていても支給要件を満たします。その月額は13,500円で、2,6,10月に4ヶ月分まとめて口座に振り込まれる制度です。支給される年齢は児童扶養手当と同じく18歳になった次の年の3月までです。

また障害のある子供がいる家庭には、児童障害手当という支給金制度もあります。所得が一定の金額以下で、障害のある子供を自宅で育てている家庭には、子供一人あたり月額15,500円が支給されます。支給は20歳になるまで。

支給要件としては親の所得以外に

・愛の手帳1~3度

・身体障害者手帳1・2級

・脳性まひまたは進行性筋萎縮症

といった障害を持つ子供がいることです。この2つの制度も区に申請しないと、支給されないのでよく注意し、特に引っ越してきたばかりの時は、速やかに申請をしましょう。

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