中古マンションの味方!?「リフォームローン」とは?

一度は憧れる夢のマイホーム。これから購入する人、ようやく念願叶って手が届いた人などさまざまだと思います。ですが、何年、いや何十年ものローンを組んでマイホームを購入しても、それでゴールではありません。住み続けていれば、いつか必ずメンテナンスが必要になります。住宅のリフォームには数十万円から内容によっては数千万円もの大きな費用が発生するケースもあります。

こうしたお金を計画的に積み立てている方もいる一方で、メンテナンスのことは頭になかった!といざというときになって焦る方もいらっしゃるかも知れません。また、中古住宅を購入するとき、そもそもリフォームをしないと住むのが難しいという住宅もあります。

そんなとき、頼りになるのが「リフォームローン」です。リフォームローンとは、住宅の増築・改築や改装に必要な費用の一部または全額について、金融機関から融資を受けることが出来る住宅ローンの一種です。そのリフォームローンですが、金融機関によって内容に違いがあったり、住宅ローンの一種でありながら独自の注意点などもあったりします。そこで、当コラムでは、リフォームローン商品のランナップをはじめ、覚えておくべき審査基準、リフォームローンならではの注意点について解説していきたいと思います。

目次

1.リフォームローンで絶対に覚えておきたい審査基準とは?
☞審査基準
・返済比率とは?
・金融機関が重視する「属性」とは?
☞担保
・有担保ローン
・無担保ローン
☞リフォームローンならではの注意点とは?
・事例〔1〕年金生活者
・事例〔2〕上乗せ詐欺
☞その他の注意点

2.各金融機関が扱っているリフォームローン商品
☞三菱東京UFJの「ネットDEリフォームローン」
☞イオン銀行の「リフォームローン」
☞みずほ銀行リフォームローン
☞住宅金融支援機構の「リフォーム融資」

3.住宅ローンとリフォームローンが一体型になった商品
☞イオン銀行「フラット35(リフォーム一体型)」
☞ARUHI「ARUHIフラット35(リフォーム一体型)」
☞新生銀行「住宅ローン リフォーム」

4.まとめ

リフォームローンで絶対に覚えておきたい審査基準とは?

審査住宅ローンと同様、リフォームローンにおいても金融機関の審査があります。不動産業者やリフォーム業者に言われるまま漫然と審査書類を提出し、後になってから追加の質問や書類が発生したりすると、担当者から悪い印象を持たれ、審査に影響しないとも限りません。

孫子の兵法にも「敵を知り己を知れば百戦殆うからず」とあります。銀行担当者を先回りできれば、スムーズな審査にもつながります。そこで、この項では、リフォームローンに関する「審査基準」、「担保」、「特有の注意点」について、金融機関がどのような点を注視するのか、事例を交えて解説していきます。

審査基準

返済比率とは?

年収に対するローン返済の割合を「返済比率」と言います。通常、金融機関が目安とする返済比率は30%~35%程度に設定しています。また、審査する際の金利については、将来的な金利変動を考慮し、実際の貸出金利ではなく審査金利(4%程度)を採用するところがほとんどです。理解しやすいよう住宅ローンの借入限度額で計算してみます。

<年収500万円、35年返済、他に借入なしのケース>

500万円×35%=175万円

175万円÷12ヶ月÷4428×100万円=3,293万円

※「4428」=金利4%、35年、100万円あたりの返済額

このケースでは、3,293万円借りられることになります。自分の年収でどのくらいのローンが組めるのかをあらかじめ知っておけば、スムーズな審査につながります。

金融機関が重視する「属性」とは?

属性の中でポイントとなるのは、「安定した収入のある方かどうか」です。わかりやすいケースで言うと、勤続10年以上の公務員やサラリーマンであれば、収入の変動は比較的少ないと見なされ、審査は通りやすいと言えるでしょう。

会社経営者・個人事業主

会社経営者や個人事業主は、経営状況がダイレクトに個人の収入につながるため、サラリーマンと比較して、審査のハードルは高いと言えます。具体的なデータとして、会社の財務状況に関する書類を提出する必要があり、その代表的なものが過去3期分の「決算書」です。

世の経営者は節税対策のため赤字決算にしている方が多くいらっしゃいますが、その対策がローンの審査では大きな障害となります。数年のうちに住宅購入やリフォームのためにローンを組む必要がある場合は、多少の税金を払ってでも黒字決算にする方が良いでしょう。

契約社員・派遣社員

会社との勤務契約が年単位の契約社員や、勤務先が固定されない派遣社員は、いわゆる非正規雇用者に該当するため、金融機関によっては安定した収入のない方と見なすところもあります。このような非正規雇用者の方には、「JAバンク」、「コープ共済」、「労働金庫」がお勧めです。これらは、労働者の味方を是とする非営利目的の金融機関であり、非正規雇用の方でも良心的に対応してくれますので、覚えておいて損はないと思います。

勤続年数

勤続年数が短い方、特に転職後1年未満の方はさすがに収入が安定しているとは言えず、審査が否決されるケースは多くなります。ただ、まったく可能性が無いわけではなく、明らかに給与水準が上がれば金融機関の印象も違いますし、特に保有資格を活かせる転職となれば、プラス要素として考慮してくれたりします。また、会社や業種は違っても、プログラマーや会計など前職の技能を活かせる転職であれば、通常と変わらない審査で進めてもらえるケースもあります。

担保

担保「担保」とは、ローンを借りる際に住宅などを金融機関に保証物として差し出すことによって、滞納や返済不能となった場合の金融機関の損害を補填する事を意味します。この担保に関して、リフォームローンには2つの種類があります。1つは担保を必要とする有担保ローン、もう1つは担保がなくても大丈夫な無担保ローンです。以下、それぞれのメリット・デメリットを列記します。

有担保ローン

メリット

住宅ローン並みの低金利で借りられる。

借りられる金額が多い(2000万円以上、金融機関によっては1億円程度まで)。

借入期間が長期である(1年~35年)

デメリット

住宅ローンと同様の審査および手続きとなるため、日数を要する。

登記費用、保証料、事務手数料等のコストが掛かる。

担保とする不動産の評価によっては、希望額を借りられない場合がある。

無担保ローン

メリット

審査が早い(即日~3日程度)。

諸費用などのコストがほとんど無い。

デメリット

金利が高い(有担保と比べて2%程度)。

借りられる金額が少ない(500万円程度が限度)。

借入期間が短い(15年以内)。

それぞれのメリット・デメリットを見比べてわかることは、有担保型は大掛かりなリフォームに適しており、無担保型は小規模なリフォームに向いていると言えます。なお、手数料等の諸費用を比較すると、場合によっては無担保ローンの方がトータルコストを低く抑えられる場合もあるので、しっかり比較検討した上で選ぶようにしましょう。

リフォームローンならではの注意点とは?

注意点リフォームローンには特有の注意点があります。しかも、これは“リフォーム”そのものが抱える現実的な問題という側面もあります。さて、その注意点とはどのようなことなのか、事例形式で説明していきます。

事例〔1〕年金生活者

「長年住んでいるわが家も、だいぶ傷んできたから直さなければならない。でも、年金生活者の自分たちでは、ローンを組めないだろうし、かと言って頼みの貯金もくずしたくない。どうしたらいいのだろう。」

リフォームの必要性は、高齢者世帯ならではの現実的な問題と言えます。長年暮らしていれば不具合も出てくるでしょうし、手すりやバリアフリーなどが整っていない家では、日常生活にも支障を来たし兼ねません。加えて、リフォームしたくても、資金という切実な問題に直面します。

そこで、ひとつの可能性についてお話しします。年金は定期的に2ヶ月ごとに支給されます。定期的に支給されるのですから、安定した収入と見なすことができます。そう、年金生活者でもローンが借りられるのです。但し、年金=生活資金という性格上、ローン審査において給与収入とは別物と判断され、否決されるケースが多いのも事実です。

そんな中、年金収入を給与収入として審査し、属性等に問題が無ければ貸し出してくれる金融機関があります。それが、先にご紹介した住宅金融支援機構の「リフォーム融資」です。このローン商品には「高齢者向け返済特例制度」があり、高齢者のローン借入にさまざまな特例を設けています。

他にも、現在返済中の住宅ローンまたは完済した住宅ローンの金融機関も、過去に滞納など問題なく返済されてきた方であれば、借りられる場合があります。また、審査を有利にする方法として、少額であっても再就職やアルバイトなど年金以外の収入があると、間違いなく印象は良くなります。

事例〔2〕上乗せ詐欺

「リフォームはするけど、妻に内緒の借金があるので、リフォームローンの金額を上乗せして借金返済にまわそう。」

言うまでもなく、これは詐欺行為(おもに有担保の場合)であり、発覚したら罰せられます。結託した業者も同様です。リフォームの事実を証明するものは、見積書、工事契約書、工事前後の写真などが挙げられますが、これらのいずれも偽装しようと思えばできてしまいます。

そのため、「バレなければいいのでは?」と思うかも知れませんが、バレたら重大な結末が待っています。見積書などの書面を偽造し、本来の用途以外の目的で融資がなされたことが発覚した時点で、ローン資金全額を一括返済するという約定が、ローン契約書には記載されています。

借金返済以外にも、車の購入や海外旅行するために上乗せ行為をするケースも報告されています。このような、たった数年の返済義務から解放されたいがために、一時的な享楽を味わいたいがために、将来を棒に振るような行為はくれぐれも慎まなければなりません。

その他の注意点

新築の住宅をリフォームすることはあまりないでしょうが、10年も過ぎると浴室をリノベーションしたい、階段に手すりをつけたいなどの希望が出始め、リフォームローンを組むことがあるかも知れません。

その際は、まず、新築住宅購入時に住宅ローンを組んだ金融機関に「住宅ローンとリフォームローンの一本化」について相談してみます。一本化によって、より多くの借入れができたり、月々の返済額を調整することもできます。また、現在の借入先ですので審査データを保管しているでしょうから、スピーディに対応してくれるはずです。

一方、別の金融機関にリフォームローン借入れと併せて借り換えの相談をする選択肢もあります。ネット系のローンであれば、低金利で借りることができるため、総返済額を抑えることも可能です。

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- 2016年03月01日