サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の基準から選び方・利用方法

サービス付き高齢者向け住宅(以下、「サ高住」)という言葉をご存知でしょうか。今までは高齢者が専用で住む場所は「老人ホーム」や「介護施設」と言う印象が強かったと思います。しかし、高齢者が増えてきている現状を踏まえ、新たに「サ高住」という住宅が誕生したのです。今後、自分のご家族が自宅以外の場所で暮らす事もあると思います。その時に老人ホームや介護施設だけでなく、サ高住という住宅がある事も認識しておく事で選択肢が広がります。今回は、そんなサ高住について詳しく解説します。

目次

1.サ高住とは?
☞サ高住には登録基準がある

2.有料老人ホームとの比較
☞概要
☞契約形態
☞サービス内容
☞居室面積
☞職員人数
☞介護保険契約
☞入居一時金

3.メリット、デメリット
☞メリット
☞デメリット

4.サ高住の「現状」と「これから」について
☞登録棟数
☞サ高住の住宅供給を行う事業者
☞サ高住の住宅戸数
☞サ高住で提供されるサービス
☞「現状」と「これから」について

5.サ高住に入居する条件

6.サ高住への入居手続き
☞連帯保証人について
☞契約する具体的な流れ

7.サ高住を探すポイント
☞現状把握
☞優先順位をつける
☞実際に物件見学をする

8.まとめ

サ高住とは?

バリアフリーサ高住とは、バリアフリー対応の賃貸住宅のことを指します。入居者は、主に「自立」あるいは「軽度の要介護状態の高齢者」を想定している賃貸住宅です。基本的には、生活相談員がサ高住に常駐しており、入居者の安否確認だったり身の回りの世話だったりの支援を行っています。このサ高住は平成23年に改正した「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)」によって作られた、比較的新しい定義の賃貸住宅です。

サ高住には登録基準がある

先ほど言ったように、サ高住は「高齢者住まい法の改正」によって誕生しました。サ高住と呼ばれる賃貸住宅になるためには以下のような登録基準があります。

<規模や設備>

・各専有部分の床面積は原則25㎡以上であること
(食堂やキッチンなどが共同の場合18㎡以上でも可)

・各専有部分にキッチン、水洗トイレ、収納、洗面、浴室を備えている
(共用部分に共同で利用するための設備がある場合を除く)

・バリアフリー構造であること

<サービス>

サ高住は、安否確認サービスと生活相談サービスが必須のサービスになります。そのため、以下のような「ケアの専門家」が日中賃貸住宅に常駐している必要があります。

・社会福祉法人、医療法人などの職員

・医師、看護師

・介護福祉士、社会福祉士、介護支援専門員

・介護職員初任者研修過程修了者

また、介護や医療などに関するサービスをサ高住で受けられる事もあります。サービス内容はサ高住によって異なりますので、入居前に確認して比較検討する事が大切です。

有料老人ホームとの比較

 

有料老人ホームサ高住
概要高齢者向けの「居住施設」高齢者向けの「賃貸住宅」
契約主に「利用権契約」主に「賃貸借契約」
サービス「入浴・排泄・食事の介護」「食事の提供」「洗濯・清掃などの家事」「健康管理」のいずれかを提供・安否確認、生活相談は必須
・場合によっては介護・生活支援サービスも提供
居室面積施設ごとで異なる面積原則25㎡以上(上述の通り)
職員人数介護者3人に対してケアスタッフ1人日中は職員が常駐
介護保険契約施設事業者と契約介護サービス事業を個別に選べる
入居一時金徴収可能徴収不可能

概要

有料老人ホームはあくまで「施設」であり、サ高住はあくまで「賃貸住宅」という扱いになります。

契約形態

有料老人ホームは「利用権契約」となり、サ高住は「賃貸借契約」となります。利用権方式とは「入居一時金」としてまとまったお金を支払う事で、居室スペースや共用スペースをずっと利用できます。「居住部分」と「介護」を切り離さずに一体となった契約形態です。入居一時金の金額については、各有料老人ホームで定められている償却率などによって計算されます。あくまで、所有権ではなく「利用権」なので、この権利が相続の対象になる事はありません。一方、賃貸借契約は、住居と状況把握・生活相談サービス以外のサービス(食事の提供など)が別途契約されています。一般の賃貸住宅のように毎月家賃や管理費を支払うイメージです。

サービス内容

有料老人ホームのサービスは、表に記載の通りのサービスのいずれかを提供します。サ高住のサービスは先ほど言ったように「安否確認」「生活相談」を提供します。

居室面積

有料老人ホームの個室面積は13㎡以上ですが、相部屋の場合の面積は1人当たり9㎡以上と決まっています。つまり、老人ホームによって部屋の使い方が異なるので、施設によって居室面積の下限が異なるという事です。一方、サ高住は先ほど言ったように原則25㎡以上と決まっています。

職員人数

有料老人ホームは3:1の割合で介護者とケアスタッフが配置されています。サ高住は日中常住が義務付けられています。

介護保険契約

有料老人ホームは、介護保険を施設の事業者と契約する必要があります(言い換えると、施設の指定する介護事業者からしか介護を受けられない)。サ高住は介護サービス事業者を個別に自由に選ぶ事ができます。つまり、自分の信頼のおけるケアマネジャーを引き継ぐことも可能という事です。

入居一時金

有料老人ホームは入居一時金の徴収可能で、サ高住は徴収不可です。入居一時金とは、家賃相当額の金銭、または介護などその他の日常生活に必要なサービスを受ける費用を、前もって支払うものです。

メリット、デメリット

サ高住にも勿論メリットとデメリットがあります。それらを把握した上でサ高住を利用するかどうかは検討しなければいけません。

メリット

メリットまずは、サ高住のメリットからご紹介します。サ高住のメリットは以下の通りです。

・高齢者が契約しやすい賃貸住宅である通常の賃貸物件と比較すると、サ高住は高齢者でも簡単に借りる事が出来る点は大きなメリットです。入居時に支払う敷金の返還も受けやすく(高齢者が暮らしている前提で見てくれるため)、入居者の権利が守られています。

・高齢者が生活しやすい設備が整っている賃貸住宅であるサ高住には安否確認が義務付けられているので、定期的な訪問などで家族の安否を確認できます。日中以外の夜間も安否確認を行うサ高住もあり、更には感知センサーやカメラで安否確認を行ってくれるサ高住もあるほどです。

また、「高い所の電球が替えられない」や「地震で物が倒れて直せない」などは高齢者にとっては大変な状況です。そのような時にも「生活相談」サービスがあるので、生活相談員が対応してくれます。今では通常の住宅もバリアフリー化しています。しかし、やはり廊下幅や手すりなどの細かい部分は、まだまだ高齢者にとっては、完全なバリアフリーとは言い難いです。しかし、サ高住であれば高齢者が安心して住める設計になっているので、日常生活が快適に送れます。

・介護認定がない自立した高齢者も入居できる

有料老人ホームなどは、介護認定がないと入居出来ない場合も多いです。しかし、サ高住であれば「身の回りの世話は自分でできる」などの人であっても入居が可能です。どこまで入居者として受け入れるかはサ高住によってマチマチなので、事前に問い合わせておきましょう。

・自宅同様、制限が少ない

サービスを選ぶことが出来るのも、サ高住のメリット言えます。例えば、食事も自炊するかサービスを利用するかを選べますし、後から切り替える事も可能です。また、家事や洗濯も同様に、自分で行うかサービスを受けるかは選ぶことができます。また、有料老人ホームでは外出や外泊が制限されることも多いですが、サ高住はあくまで「自宅」であるので外出・外泊の制限はほとんどありません。ただし、サ高住によっては安否確認の関係上門限を設けている所もあります。

・有料老人ホームと比較をすると月額費用は低い

サ高住のサービス内容にもよりますが、一般的な介護型有料老人ホームと比較すると月額費用は低めの設定になっています。

・住み替えがしやすい

サ高住の住み替えを検討している人は、社団法人「移住・住み替え支援機構」が運営する「マイホーム借り上げ制度」の利用ができます。このマイホーム借り上げ制度は、高齢者所有する住宅を借り上げて子育て世帯へ貸すサポートをしてくれます。この制度を利用すれば、今の家の賃料収入を安定的に得られるので、自宅の売却をしなくても住み替え資金として活用できるのです。

・ケアマネジャーを引き継げる

サ高住はあくまで「住宅」です。そのため、介護・医療については外部からサービスを受け入れる必要があります。これはデメリットにもなります(後述します)が、裏を返すと自ら介護サービスの事業者を選べるという事です。一番喜ばれる点は、慣れ親しんだケアマネジャーを引き継ぐ事が出来るという点です。ケアマネジャーとの相性は重要で、それが入居者にとって大きなストレスになり得る場合もあります。

デメリット

デメリットつづいて、サ高住のデメリットのご紹介です。サ高住のデメリットは以下の通りです。

・通常の賃貸住宅よりも家賃が高い

先ほど言ったように介護付き有料老人ホームよりは安価である場合が多いですが、サービスが通常の賃貸物件よりは豊富なので一般的な賃貸物件よりは家賃は高くなります。サ高住はサービス内容が物件によって異なるため、月額家賃も物件によって大きく異なります。費用の目安としては、初期費用は0~数百万円、月額費用はおよそ10~30万円程度と思っておきましょう。

・別途負担金がかかる

安否確認と生活相談はサ高住でしてくれますが、介護や医療は別途自分で外部からサービスを受ける必要があります。訪問介護などを利用した場合には、利用した分だけ別途料金が発生します。そのため、どの程度の介護・医療費が別途かかるのか、もしくは別途必要になる「予定」かを考えてサ高住は検討する必要があります。

・連帯保証人が必須事項

先ほど言ったようにサ高住は連帯保証人が必須です。通常の賃貸物件であれば、保証会社が連帯保証人の代わりをしてくれる事もありますが、サ高住はコミュニケーションの問題があるので連帯保証人は必須なのです。連帯保証人になる身内が居ないような場合には、成年後見人制度の利用が必須になる場合が多いです。

・重度の介護状態では住み続ける事は難しい

通常は、長期入院や身体状態が悪化したからと言って退去命令が出る事はありません。しかし、要介護度が高くなった時にはサ高住でケアする事は不可能なので、退去せざるを得なくなります。

・サ高住によってサービス内容が違う

サ高住は物件によってサービス内容や備わっている設備などが全然違います。例えば、談話出来る共用スペースがあったり、カラオケなどが設置したりしている物件もあります。また、クリスマス会などのイベントや催し物を頻繁に行う物件もあったり、皆で旅行に行ったりする物件もあります。当然、サービスが手厚くなればなるほど、家賃は高くなる傾向がありますので、どの程度必要かを判断して検討する必要があります。

サ高住の「現状」と「これから」について

需要と供給では、まず現状サ高住はどのような状況なのか、高齢者住宅研究所※1のデータで見ていきます。

登録棟数

2016年6月末時点での登録数は全国で6,214棟です。県別の棟数は以下の通りです。

・大阪府 534棟

・北海道 393棟

・埼玉県 325棟

・東京都 289棟

・兵庫県 285棟

・神奈川県 275棟

このように、関東・関西の主要都市をはじめとした「高齢者の人口が多い都道府県」にサ高住は多いです。しかし、今や日本では65歳以上の高齢者は、日本の全人口の25%に当たる3,186万人に上りますので、サ高住の数はまだまだ足りない状況です。

※総務省統計局
http://www.stat.go.jp/data/topics/topi721.htm

サ高住の住宅供給を行う事業者

サ高住の供給を行う事業者としては介護系事業者が全体の67.3%を占め、圧倒的なシェアを誇っています。次いで医療系事業者が15%、不動産業者が7.8%、建設業者・ハウスメーカーが2.7%となっています・この数字からみて分かるように、本来「住宅」を主の事業としているはずの不動産業者や建設業者、ハウスメーカーの参入が少ないです。ノウハウの少なさや利益面が原因と言われています。

サ高住の住宅戸数

サ高住の住宅戸数は戸数30戸未満が51.8%と圧倒的な数になっています。また、30戸以上~60戸未満が38.9%となっているので、サ高住の9割は60戸未満の建物です。先ほど言ったように、スタッフの常駐義務があったり、制限があったりするので、あまり大きな住宅を造る事が出来ないのが現状です。

サ高住で提供されるサービス

サ高住で行うサービスは、安否確認サービスと生活相談サービスです。その他のサービスの実施状況としては以下の通りです。

・食事の提供   96%が実施

・健康維持増進  60%が実施

・調理などの家事 50%が実施

・入浴などの介護 47%が実施

※高齢者住宅研究所
https://iehs.jp/topics/841/

「現状」と「これから」について

未来先ほど高齢者は日本の人口の25%と言いましたが、その中でも介護を必要としているにも関わらず入所できない人数は52万人を超えます※。しかもこのデータは平成26年のデータのため、少子高齢化が進む今では更に増えているとも考えられます。しかし、上記のように60戸未満の中規模住宅が6,214棟に留まっているため、サ高住は足りていない現状があります。全体戸数を単純計算※しても全国でサ高住は現状20万戸強です。ただ、政府としては平成32年までに60万戸を超えたいと思っています。つまり、このままのペースでいくと達成は、ほど遠いのが現状です。政府も対策として以下のような補助を出しています。

・建設費の1/10、改修費の1/3を補助

→サ高住に10年以上登録

→住宅家賃が相場並みであること

→家賃などの徴収を前払いにしていない

→事業資金の調達ができる

・所得税、法人税、不動産取得税の軽減

・住宅支援機構による優先的な融資

上述したように、このような補助をしているにも関わらず政府の目標に達していない事には、「補助金の少なさ」と「職員の少なさ」の2つが挙げられます。サ高住はケアの専門家が常駐する必要があるので、その人員増加にも力を入れ、民間事業者も参入しやすいような土台を作る事が急務であると言われています。

※厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000041418.html
※住宅の棟数と全体戸数割合から計算

サ高住に入居する条件

60歳以上基本的には60歳以上であることが原則です。ただし、60歳以上の配偶者と同居の場合などは、60歳未満でも入居可能なケースもあります。どのような人が入居できるかと言うと、これも原則は「自立」出来る人から「軽度の介護者」までを対象としています。しかし、運営や細かい規則は自治体や地域、更には物件ごとに任せています。そのため、例えば、ある程度介護度数が進んでいる方も入居できるケースもあります。サ高住に入居後、長期入院や身体状態の悪化などを理由に、事業者が退去を求める事は原則できません。

ただ、介護が重度の状況になったり日常的な医療ケアが必要になったりした時には、十分な対応ができる介護付き老人ホームなどへの転居も視野に入れておく必要があります。いくら退去を命じられる事は無くても、サ高住で介護できる範囲には限界があるからです。

サ高住への入居手続き

手続きサ高住へ入居する時には、各施設と直接やりとりをする必要があります。通常の賃貸と同じような以下の書類が必要になります。

・入居申込書

・本人確認書類

・連帯保証人の本人確認書類

・連帯保証人の収入や資産などの証明書類

このような書類を用意しておき、訪問や来訪による面談で健康状態や懸念している点などの確認を行います。この辺りは通常の賃貸住宅とは違い、サ高住ならではの流れになります。その面談を経て、施設スタッフが入居者の「自立度」や「介護の必要性」「資産や収入」などから総合的に入居の可否を判断します。

連帯保証人について

サ高住への入居は、基本的には連帯保証人は必須事項になります。理由は、入居者が「高齢者」と言う点に加えて、介護や身の回りの世話が今後必要になってくる可能性を視野に入れているからです。もし、入居者が重介護状態になれば、本人とのコミュニケーションが難しくなってくるので、連帯保証人とのやりとりになります。家賃などの金銭的な問題以外にも、このように単純な「コミュニケーション」という理由も、連帯保証人が必須事項である理由です。

逆に言うと連帯保証人はサ高住から近くに住んでいる事が望ましく、少なくとも連絡は取れる状態である事がマストです。そのため、海外にいる家族が連帯保証人になるなど緊急事態への対応が難しい場合には、連帯保証人に慣れない場合もあります。

契約する具体的な流れ

サ高住に入居する具体的な流れは以下の通りです。

・上記のように入居できるかの審査を行う

・賃貸借契約書の締結を行う

(この契約書に先ほど言った「長期入院」や「身体の悪化」による事業者からの退去命令は出来ない旨が記載されています)

・敷金、家賃、サービス対価の金額を支払う(権利金などの金銭を徴収されることはありません)

・仮に前払いを求められた時には、前払い金の算定方法を事業者側が明確にする必要があります。もし、曖昧な請求額であれば算定方法を明確にしてもらいましょう。

以上がサ高住を契約する簡単な流れになります。仮に入居後3ヵ月以内に契約を解除、もしくは入居者が亡くなってしまい契約が終了した場合には、事業者は前払い金を返還する義務があります。また、サ高住の住宅工事が完了する前に、前払い金を支払う必要はありません。仮に事業者から請求された時には、工事完了後に支払う旨を伝えましょう。

サ高住を探すポイント

サ高住は、物件によってサービス内容がマチマチです。そのため、どの程度のサービスを受けたいか、もしくは受けなくてはいけないかを判断する必要があります。また、通常の賃貸物件よりも入居者同士のコミュニティも大事になってくるので、「相性」の問題もあります。

現状把握

現状把握まずは入居予定者の現状を把握する事が大切です。現状を把握すれば、どの程度のサービスを受けるべきかが見えてきます。現状把握は以下の点を整理しましょう。この資料はそのまま賃貸物件の契約時にも利用できます。

・年齢、性別、家族構成などの整理

・現在の状況(病歴、通院歴、行きつけの病院、投薬、リハビリなど)

・介護保険の利用状況

・現在、日常生活に支障が出ている事(掃除ができないや重いモノが持てないなど)

・キーパーソン、コミュニケーションが取りやすい人物

・転居希望時期

・月額の予算

・入居者の性格

・希望のエリア

上記を整理できれば十分です。これらを整理する事によって物件探しにも活きてきますし、客観的に入居予定者の状況を見る事が出来ます。

優先順位をつける

この辺りは通常の賃貸物件と同じです。全てを叶えられる物件を見つけるのは難しいので、何を優先させるべきかの優先順位を付けましょう。例えば「月額予算は絶対譲れない」や「リハビリが充実しているも譲れない」などです。他には「看護師が常住している」「レクリエーション施設が充実している」「元気な入居者が多い」など、その物件のサービスや特徴で優先順位を付ける事も多いです。

実際に物件見学をする

見学これも通常の賃貸物件と同じように、当然ながら実際の物件を見学しましょう。出来れば、数物件見る事をお勧めします。通常の賃貸物件であればもしかしたら1部屋見れば優劣が分かるかもしれませんが、サ高住は馴染みが薄いため数物件見ないと優劣が分かりません。そのため、手間はかかりますが時間をとって数物件見学に行きましょう。見学に行く際に良く見ておきたいポイントは以下のポイントです。

・施設長の「住まいについての考え」や「コミュニケーション力」の確認

施設長と話す事で、その物件のカラーが分かりやすいです。物件見学時は施設長へ直接質問できるチャンスでもあるので、見学する時は事前に施設長へのアポを取っておきましょう。

・入居者やヘルパーの様子

入居者との相性は今後生活していく上で非常に重要になります。また、ヘルパーとの相性も大事です。そのため、出来るだけ多くの入居者やヘルパーと話をする機会を作って、サ高住に入居予定の方との相性を見極めましょう。サ高住によっては体験入居が出来る所もあります。体験入居が出来るのであれば必ず行いましょう。1週間も入居すれば、その物件の生活リズムや、入居者・ヘルパーとの相性が分かってきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。サ高住についての理解が深まったと思います。上述した通り、サ高住はまだまだ足りず、少子高齢化の今はどんどん需要が増えていっています。そのため、ご家族をサ高住に入居させたいと思っても目当ての物件が無いかもしれません。そのような事態にならないよう、事前にキチンと状況を整理し優先順位を付けておきましょう。そして、上述した「チェックポイント」をしっかりと見極める事が出来れば、理想のサ高住が見つかるはずです。

- 2016年09月21日