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新築マンションの「良い営業担当」と「悪い営業担当」の見極め

新築マンションを購入するときには、必ず営業マンが担当します。
その営業マンから物件説明を受けたり、住宅ローンの斡旋をされたりします。

そのため、良い営業マンに担当されるか悪い営業マンに担当されるかは、マンションを検討する上で非常に重要なことです。

そこで今回は、新築マンション購入時に、どのように営業マンを見極めるかを解説します。
筆者自身が新築マンションの営業マンだったので、実際の経験に沿った見極め方法の解説です。

目次

1. 新築マンションにおける営業マン

2. マンションのメリット・デメリットの説明
 2-1. 周辺環境
 2-2. 競合物件
 2-3. 室内環境

3. 住宅ローンの説明
 3-1. 斡旋する金融機関の数
  3-1-1. 審査の通りやすさ
  3-1-2. 審査スピード
  3-1-3. 諸費用額
 3-2. 住宅ローンの知識

4. 営業マン自らの提案
 4-1. 自分の中でマンションに求めるもの
 4-2. 自分に合った部屋

5. 図面集の説明の細かさ
 5-1. 窓の種類や形状
 5-2. 下がり天井や梁

6. まとめ

1. 新築マンションにおける営業マン

マンション

冒頭で言った通り、新築マンションを賢く購入するには、担当する営業マンが非常に重要になります。
営業マンの良し悪しの見極め方を解説する前に、その「理由」を解説します。

新築マンションは、モデルルームを構えて、そのモデルルームでマンションの説明をすることが多いです。
販売が終盤になるとマンション棟内に移ることもありますが、多くのマンションは建物完成前に売却する「青田売り」になります。

つまり、購入者側からすると、実際の部屋を見ることはできずに、 モデルルームの情報と営業マンからの情報でしか購入するかどうかの判断はできないということです。
そのため、営業マンの良し悪しは、新築マンション購入においては重要な要素になります。

良い営業マンと悪い営業マンは表裏一体であるため、以下の点をチェックすると、その営業マンが良いか悪いかの判断がしやすいです。

  • ・マンションのメリット、デメリットの説明
  • ・住宅ローンの説明
  • ・営業マン自らの提案
  • ・図面集の説明の細かさ
  • ・建築の知識レベル

以上5点に関して確認し、自分の担当している営業マンが良い営業マンか悪い営業マンかを見極めましょう。

仮に、悪い営業マンである場合には、モデルルームの責任者を呼んで担当者を替えてもらうことも可能です。
物件の良し悪しを判断するためには良い営業マンは必須条件なので、必ず営業マンを見極める作業をしましょう。

2. マンションのメリット・デメリットの説明

メリット・デメリット

まず、そのマンションを説明するとき、営業マンのメリット・デメリットの説明方法を確認しましょう。
メリットだけでなく、マンションのデメリットまで説明する営業マンが良い営業マンになります。

マンション説明のメリット・デメリットとは、具体的に以下のような要素です。

  • ・周辺環境
  • ・競合物件
  • ・室内環境

2-1. 周辺環境

周辺環境がパーフェクトな物件は中々ありません。
たとえば、「静かな住宅街」であれば商業施設が遠かったり、逆に「利便性が高い街」であれば騒がしかったりします。

そのため、周辺環境の「良いところ」だけをピックアップして、購入検討者が「喜びそうなこと」ばかり説明するのは悪い営業マンです。
そのような営業マンは、「マンションを買わせたい」という思いが強すぎるからです。

2-2. 競合物件

また、どのマンションでも競合物件の説明をします。
具体的には、「近くで分譲されているAマンションは○○万円で・・・」など、金額の比較をすることが多いです。
そのときに、意識的に競合物件を高く見せようとする営業マンも悪い営業マンです。

たとえば、「競合する物件が3LDK3,800万円で、自分の担当している物件が3LDK3,500万円である」という説明をするとします。
一見すると、競合物件の方が高いですが、仮に競合物件の広さが77㎡で、自分の物件が70㎡であればどうでしょうか。
この広さであれば、競合物件は㎡単価49.35万円(3,800万円÷77㎡)、自分の物件は㎡単価50万円(3,500万円÷70㎡)になります。
つまり、実は自分の物件の方が割高ということです。

上記はあくまで一例で、競合物件より自社物件の方が安く見せる方法はたくさんあります。
そのため、広さやその物件の状況などを加味せずに、単に「金額」だけ比較する営業マンには要注意です。

2-3. 室内環境

室内環境とは、「遮音性が高い」や「断熱性がしっかりしている」というような、仕様・設備のことです。
マンションによって仕様・設備は異なりますし、実際にグレードが高いマンションもあるでしょう。

しかし、どんなにグレードが高くても、「音がしない」マンションはありませんし、「冬でもずっと暖かい」マンションはありません。
このような、室内環境を過度に良く説明する営業マンは悪い営業マンです。

きちんと、 データや構造上の説明をして、客観的に「仕様・設備が良い理由」を説明できる営業マンが良い営業マンになります。

3. 住宅ローンの説明

住宅ローン

つづいて、住宅ローンの説明についてです。
マンションを購入するときには住宅ローンを組んで購入することが多く、その住宅ローンの斡旋は営業マンが行います。
住宅ローンは、そのマンションの担保価値を審査して、融資OKとなった金融機関で組むことができます。

つまり、購入検討者からすると、複数の金融機関から自分に合った金融機関を選べるというワケです。

そのような状況のため、住宅ローンに関しては以下の点で営業マンを見極めましょう。

  • ・斡旋する金融機関の数
  • ・住宅ローンの知識

3-1. 斡旋する金融機関の数

まず、営業マンが斡旋する金融機関の数です。
金融機関の数は多ければ良いというワケではありませんが、1つの金融機関しか説明しない営業マンは、悪い営業マンである可能性が高いです。

なぜなら、金融機関によって以下の点が異なるからです。

  • ・審査の通りやすさ
  • ・審査スピード
  • ・諸費用額

1つの金融機関しか紹介しないということは、上記の点が異なるにも関わらず、営業マンの事情だけで金融機関を斡旋している可能性が高いです。

3-1-1. 審査の通りやすさ

金融機関は、以下のような要素で借入者を審査し、融資するか決めます。

  • ・借入者のプロフィール(年齢、過去の延滞履歴、転職歴)
  • ・収入に関して(年収、会社規模、勤続年数)
  • ・そのほかの借り入れなど

そのため、たとえば「この銀行は勤続年数が低くても審査に通りやすい」や「この銀行は収入が低くても審査に通してくれる」など、 借入者のプロフィールに応じて審査に通りやすい金融機関があります。

しかし、営業マンの中には借入者の希望を無視して、単に「審査に通りやすい」という理由だけで金融機関を選ぶ人がいます。
そのような営業マンは、先ほどと同様「マンションを買わせたい」という思いだけが強い、悪い営業マンになります。


3-1-2. 審査スピード

また、審査スピードも金融機関によって異なります。
「金融機関」という要素以外にも、「混雑しているかどうか」などの要素もあります。
1営業日で審査が下りることもあれば、1週間程度の時間がかかることもあります。
そのため、物件の状況により「早く契約したい」などの状況のときは、とにかく審査スピードが早い金融機関を斡旋することがあるのです。

しかし、それは借入者の希望ではなく、完全にマンションを売却している不動産会社側の事情です。
このようなときも、1つの金融機関しか斡旋しないことが多いので、そのような営業マンは悪い営業マンと言えます。

3-1-3. 諸費用額

住宅ローンの金融機関を見極めるときは、諸費用額もきちんと確認しましょう。
住宅ローンを借りるときは、「手数料」や「保証料」などの諸費用がかかります。
諸費用額は金融機関によって異なり、数十万円の差が出ることもあります。

そのため、営業マンによっては「諸費用額の差」は説明せずに、金利(返済額)の違いだけを説明する営業マンもいます。
しかし、諸費用額で数十万円の差がでれば、場合によっては金利が低くても損をすることもあります。

このように、諸費用額の説明は一切せず、借り入れ者が重視しやすい金利面のみを説明する営業マンは悪い営業マンです。
借入者の負担をトータルで考えられる営業マンに担当してもらわないと、住宅ローン選びで損してしまいます。

3-2. 住宅ローンの知識

また、住宅ローンの知識は営業マンによって大きく異なります。
経験の差もありますし、営業マン自身がどの程度勉強しているかによっても異なってきます。

ただ、以下のような点が住宅ローンでは重要になるので、営業マンの知識をきちんと確認しましょう。

  • ・金利の種類
  • ・返済方法

たとえば、金利の種類でいうと「変動金利」「一定期間固定金利」「全期間固定金利」の3種類があります。
また、返済方法は「元利均等」と「元金均等」があります。
これらは、借入者も知っておかないと、そもそも「質問」ができません。

そのため、住宅ローンに関しては、ネットレベルで問題ないので、一度簡単に調べてみると良いです。
それが、良い営業マンの見極めに繋がります。

4. 営業マン自らの提案

営業マン

つづいて、営業マン自らの提案があるかどうかです。
営業マンは「御用聞き」ではなく、そのマンションを「営業」するのが仕事です。
また、マンションをはじめ、不動産は先ほどの「住宅ローン」などのような専門性の高い商品になります。

そのため、購入者自身も、自分自身に合うマンションがどのようなマンションか分からないことが多いです。

そのような状況なので、以下のような提案をしてくれる営業マンが担当すれば、購入者にとっては自分の中の優先順位が付けやすくなります。

  • ・自分の中でマンションに求めるもの
  • ・自分に合った部屋

4-1. 自分の中でマンションに求めるもの

マンションを選ぶときには、以下のような要素で選びます。

  • ・交通利便性
  • ・施設(商業・医療・教育)利便性
  • ・価格
  • ・商品(間取り・構造など)

上記の要素で、自分の希望を全て満たすマンションは中々ありません。
そのため、自分の中で優先順位を付ける必要がありますが、自分だけで考えても分からないことが多いです。

営業マンは、購入検討者のニーズを聞き取り、何を重視するか深堀りした上で、優先順位を整理するのが仕事です。
そのため、 このような「優先順位の整理」ができる営業マンが良い営業マンと言えるでしょう。

優先順位を付けることができれば、そのマンションを購入するかどうかが分かりやすいです。
もちろん、営業マンは自分の物件のアピールをしつつ優先順位を付けるので、その物件寄りにはなりやすいです。
ただ、上述したように、良い営業マンは「マンションのデメリット」も話してくれるので、最終的にマンションを判断するかは分かりやすいのです。

4-2. 自分に合った部屋

前項の優先順位の中には、「室内環境」という要素も含まれています。
その「室内環境の優先順位」は、マンション内の部屋を選ぶときも重要です。

たとえば、「広さ」よりも「家具配置」が重要であれば、㎡数ではなく部屋の形で選ぶべきです。
ほかにも、「静かさ」を重視するのであれば角部屋、「自分の部屋の騒音」が気になれば1階住戸を選ぶなどが挙げられます。
この「部屋選び」に関しても、営業マンは自ら提案するのが仕事です。

一見、御用聞き営業は対応が良く親切に見えますが、自ら提案しない営業マンが担当すると、 自分だけで優先順位を整理しマンションの良し悪しを判断する必要があります。
そうなると、結局何を優先するべきか分からず、「マンションを絞り切れない」という状況に陥りやすくなります。

5. 図面集の説明の細かさ

図面

良い営業マンか悪い営業マンかを見極める最後の要素は、図面集の説明が細かいかどうかです。
上述したように、新築マンションは青田売りが多いので、図面集で間取りをイメージする必要があります。

しかし、以下の要素は図面集を見るだけではイメージにしにくいです。

  • ・窓の種類や形状
  • ・下がり天井や梁

そのため、図面集を細かく説明して、上記の点をきちんと説明する営業マンが良い営業マンになります。

5-1. 窓の種類や形状

窓には、以下のような種類・形状があります。

  • ・単板ガラス
  • ・複層ガラス
  • ・合わせガラス
  • ・網入りガラス
  • ・透明ガラス

マンションの全部屋が同じ窓ではありませんし、室内でも居室によって窓の種類・形状には違いがあります。
これらは、図面集には「◎」や「●」のように表記されていることが多いですが、図面集を良く見ないと分かりません。

また、特に「透明ガラス」か「網入りガラス」かは、室内の印象が全く変わってきます。
そのため、図面集で窓の種類や形状まできちんと説明する営業マンは、入居後のきちんと考えている良い営業マンです。

5-2. 下がり天井や梁

また、図面集には下がり天井や梁が点線で記載されていることが多いです。
ただ、下がり天井や梁の高さは、建築途中で変わることが多いので、図面集には明記されないことが多いです。

そのため、営業マンは目安の高さを説明するべきです。
少なくとも、下がり天井や梁が大部分あるのに説明しない営業マンは、マンションのデメリットを話したくない悪い営業マンと言えるでしょう。

このように、図面集に関しても住宅ローンと同様、上記を営業マンが説明しなければ自分で聞きましょう。

6. まとめ

新築マンションを検討するときには、以下の点に注意して営業マンを見極めましょう。

  • ・マンションのデメリットもきちんと説明するか
  • ・住宅ローンは1つの金融機関ではなく複数の金融機関を斡旋して説明が丁寧か
  • ・営業マン自ら提案して優先順位を整理しているか
  • ・図面集の説明は細かいか
中古マンション購入に掛かる費用や手続きの流れについて知りたい方は下記のページをご参照ください。
中古マンション購入の流れと注意点、費用の目安などについて

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