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独身者が住宅ローンを組む時に知っておくこと

住宅ローンというと、家庭を持ち、永久の住処として家を買おう、というときに銀行に相談して35年間支払いを続ける、というイメージをお持ちの方が多いのかもしれません。
もちろん、そういった住宅ローンの組み方をしている人もたくさんいます。

一方で、近年平均結婚年齢が上がる中、男女問わず結婚せずに一生を過ごそうと決める人もおり、また離婚によってシングルアゲインで生活を再スタートされる方も多い世の中です。

かつてはこのような「パートナーはいないけれど、自立して生活していく」という方が戸建やマンションの住宅ローンを組むにはさまざまな障害があり大変な苦労がありました。
世間的に見れば「不安定」と思われがちな独身者の住宅ローン。 昔はローンを組んでくれる金融機関も限られていたのです。

しかし、近年、女性の社会進出も進み、独身向けの住宅ローンが金融商品として充実してきました。
また、独身男性でも「投資用」として若いうちから資産運用を兼ねて単身用マンションを購入し、住宅ローンを組む方もいます。

選択肢が増えてきた独身者の住宅ローン、では実際にどのようなローンの組み方があるのか、 ファミリーが組む住宅ローンと何が違うのか、住宅ローンを組んだ後に結婚した場合はどうしたらいいのか。
独身者が住宅ローンを組む際の留意点について解説します。

目次

1. 誰が一番有利なのか?物件購入と住宅ローン
 1-1. 独身?既婚?どちらが有利?マンション購入と住宅ローン
 1-2. 男性?女性?どちらが有利?マンション購入と住宅ローン
 1-3. 誰が一番有利なの?マンション購入と住宅ローン

2. 独身者が考えておきたい、資金計画と住宅ローン
 2-1. 銀行側が見ているのは年収だけではない
 2-2. 確実性の高い返済計画が最も重要!前向きな返済スケジュールの変更もあり

3. 生活に変化が訪れた場合の対応方法
 3-1. 住宅ローンを持つ独身者が結婚に際して気を付けるべきこと―相手との話し合い―
 3-2. 独身者は賃貸に出せるレベルの物件を買っておくこと!

4. まとめ

1. 誰が一番有利なのか?物件購入と住宅ローン

住宅ローン

稀に見る現在の低金利・デフレ時代、ローンによる住宅購入を考えている方にとって、大チャンスの時代が到来したともいわれています。 銀行預金金利が低い今の世の中、ローンを組んで不動産投資を行い、資金運用するという選択肢についても多くの人にとって現実味を帯びた内容となってきています。

では実際問題として、独身者が住宅ローンを組んでマンションを購入し、また不動産投資を考えることは可能なのでしょうか?

1-1. 独身?既婚?どちらが有利?マンション購入と住宅ローン

20年、30年前は「独身者が住宅購入なんて」、「結婚してから十分」という意見が大多数を占めていた時代です。
銀行側も同様の考え方だった当時、独身者用の住宅ローンというものがメジャーではない時代もありました。
家庭を持って、責任ある立場にたった人が「住宅ローン」というものを組む権利があるという神話のようなものが暗黙裡に存在していたのです。

しかし、大企業が平然とリストラをし、安定した雇用というものが必ずしも保証されない時代になった今、 結婚や子育てなどのライフイベントの一環として住宅ローンを組む人よりも、 独身女性や投資意識の高い男性に銀行側が注目するようになりました。

「住宅ローンの組みやすさ」という点においては、 独身であるか家庭持ちであるかはさほど銀行側も気にしなくなってきたという現実があります。

1-2. 男性?女性?どちらが有利?マンション購入と住宅ローン

かつては「独身女性が住宅ローンなんて」、「お父さんか旦那さんを連れてきて」と 銀行のみならず不動産会社からも門前払いを受けてきた女性たち。

しかし、女性管理職や女性社長も年々増え、「女性は結婚したら家庭に収まるもの」という認識が薄れてきた昨今、 ギャンブルなどに興じることなく手堅く貯金を貯めている独身女性は銀行側にとっても住宅ローンの優良顧客となっています。
女性は経営者としても「手堅い」人の割合が多く、社長が女性であるときの倒産確率は男性よりも低いというデータさえあります。
地に足を付けて生活をしている女性は、繰り上げ返済を行う人も多く、 貯金の少ない男性よりもむしろ住宅ローンの上限額が審査で高く出ることもあるのです。

1-3. 誰が一番有利なの?マンション購入と住宅ローン

では、そのようなトレンドの中、改めて考えてみましょう。

独身?既婚?男性?女性?住宅ローンを組む時に一番有利な人は誰なのか?
回答は、「そこまで大きく変わらない」です。
住宅ローンを組む時に銀行側が見るのは「その人がどれだけきちんと返済できる可能性が高いか」です。

労働環境が多様化した今、配偶者の有無や性別によって住宅ローンの組みやすさに大きな差は出なくなりました。
もちろん、公務員などの「つぶれる確率がほぼない」組織に所属をしている人と、不景気の波に煽られやすいフリーの仕事についている人では銀行側の見る目はかなり違います。
また、独身時代に購入する住宅と結婚してから購入する住宅は基本的には広さも値段も異なってきます。
こういった点は大きな違いになるでしょう。

しかし、それ以外の要素の差については「ほぼない」といってもいいのが住宅ローン業界の現状です。

2. 独身者が考えておきたい、資金計画と住宅ローン

独身

住宅ローンを組むうえで、最も重要なことはその資金計画です。
どのような物件を何の目的で、どのような資金計画で購入するのか。 独身貴族で自分の生活だけ考えていればいい、という人が甘く考えがちなのがこの資金計画です。

一方で、住宅ローンの審査を行う銀行側が最も注目している点がこの資金計画であるといっても過言ではないでしょう。

2-1. 銀行側が見ているのは年収だけではない

住宅ローンを組む時に銀行担当者はいろいろな書類や情報を求めてきます。
「収入・職業・借金履歴」は必ず確認されますが、それは「確実に貸した金が返ってくるのか」という点に着目しているからです。
毎月どれくらいのお金が手元に入ってきて、どれくらい出て行っているのか、その中で返済に回せるお金はいくらくらいか。 そして、今後もその収入が安定的に得られる状態にあるのか。

住宅ローンの審査では、銀行の担当者は相手の年収はもちろんのこと、 どのような計画で住宅ローンを返済していくのか、という点を考慮して審査に回します。

銀行の担当者は「融資のノルマ」があると同時に「貸し倒れしないような顧客の選定」を行うことが求められており、 当然、優秀な担当者であれば住宅ローンの審査にあたって、顧客から上司や銀行内の審査部に説得するだけの情報を聞き出し、申請を行います。
年収が非常に重要になるのは言うまでもありません。

しかし、実際には銀行担当者はそういった肩書や債務の履歴だけを見ているわけではないのです。
年収800万円の人が3000万円の住宅ローンが組めなかったのに、その半分の400万円しか年収がないのに同じ3000万円の住宅ローンの審査が通る人もいます。
この違いは何なのか。

それが、「資金計画」とその「実行力」です。

独身者が留意すべきなのは、銀行担当者を通じて銀行に信用してもらうためのアピール方法なのです。

2-2. 確実性の高い返済計画が最も重要!前向きな返済スケジュールの変更もあり

住宅ローンの申請で最も重要なのは、「身の丈に合っている」ローン金額であること「計画がしっかりしている」返済スケジュールであること、そして「実行力がある」ことのアピールです。

基本的には毎月手元に入ってくるお金のどのくらいの割合を無理なく返済に回せるのか、という視点で審査が行われます。
家計のやりくりを含めた返済計画、またボーナス時の繰り上げ返済などの計画も若干は含みをいれて 余裕のある条件で申請すれば、銀行側も安心して貸し出しを行ってくれます。

実行力については、カードの返済が滞っている、他に借金があるなどの場合は不利に働きます。
つまり、日頃のお金の管理に気を付ける、という日常的な資金管理、生活管理の要素はとても重視されます。

住み替えを視野に入れている、投資用物件として2件目3件目の住宅購入を考えるならば、 一度目のローンの時にできるだけ早く返済する、という手段を講じて信用を蓄積することも大切になります。

3. 生活に変化が訪れた場合の対応方法

どうしよう?

物件購入や住宅ローンを考えたとき、独身者が最も気にするのは、「結婚したらこの物件と住宅ローンはどうしよう」、「転職したらどうなるのか」といった 「やむを得ない生活の変化」についてです。
実際に買ってみれば何とかなるものではありますが、やはり不安になるものでもあります。

3-1. 住宅ローンを持つ独身者が結婚に際して気を付けるべきこと―相手との話し合い―

一生一人で暮らすと決めてマンションを購入し、住宅ローンを組んだものの、その後に結婚して生活環境が変わった・・・という話はよく聞きます。
結婚しても、住宅の権利やローンの負担は基本的にはローンを組んだ本人が負うことにはなっています。

しかし結婚すると、「結婚後の生活費用は二人で責任を負う」ため、結婚後に住宅ローンの返済が滞ったら、 生活を共にしている結婚相手にも迷惑が掛かります。
よく、結婚する前に「借金があるかどうかを聞いておくべきだ」と言われるのは、生活を共にしている以上、 同じ年収でも相手に借金があるかどうかで生活水準を変えなければならないからです。

独身のうちに住宅ローンを組んで、その後に結婚を考える場合は、 相手に住宅ローンのことをきちんと伝え、返済計画も併せて今後の生活を話し合う必要があります。

相手が収入のあるパートナーで、しかも購入していた物件が2人で住むにも狭くないものであれば、繰り上げ返済などの手段を使い、住宅ローンを早期に返済できるかもしれません。
ただし、この場合、物件の登記上の権利を設定し直すかどうか、という点も含めて相手ととことん話し合っておきましょう。
場合によっては、専門家等にアドバイスをもらうことも手段として考えても良いかもしれません。

3-2. 独身者は賃貸に出せるレベルの物件を買っておくこと!

独身者が買った物件が一人用の場合は、結婚後に新居に移ることも考えられます。

独身者が住宅ローンを組んで単身用マンション等の不動産を購入する場合は、 「結婚等の生活環境の変化に耐えられる物件を選んでおくこと」が最も重要です。

結婚して相手ができたとき、所有しているマンションが一人用で、とても二人では住めない場合、誰かに貸すか、売るかという選択肢があります。
運よく住宅ローンを全額返済できる値段でマンションが売却できれば問題ありませんが、一般的に マンションの売買相場は築年からの年数が増えれば増えるほど売買価格が落ちます。
住宅ローン残額を返済できるほどの貯金があれば問題ありませんし、 パートナーが残額を負担してくれれば後腐れなく新生活をエンジョイできますが、そうでない人も多いでしょう。

そうなると、誰かに貸し出すことによって住宅ローンの返済に充てる、という手段が現実的になります。
現在の賃貸マンションは、「駅から近い、キレイ、住みやすい」などの好物件でないとなかなか借り手がつかない現状です。
郊外の一人用マンションを購入し、いざ貸し出そうと思っても借り手がいなければ手詰まりになってしまいます。

そこで気を付けたいポイントは、「独身時代に住宅ローンを付けて購入するマンションは、賃貸でも十分に借り手が付く好物件を狙うこと」です。
言い換えれば「投資用物件としても成り立つようなマンションを購入すること」です。
賃貸でも借り手が付く立地の良い物件や、作りの良いマンション、また近隣住民が安定しているマンションは、 その後結婚などによって生活環境が変わっても、潰しが効くため、困ることはさほどありません。

近年、東京では山手線周りの都市再開発が進み、今後はその周辺の再開発に大手が乗り出そうとしているところです。
そういった情報をいち早く入手して、開発が進みそうな土地、地域などを狙ってマンションの購入に踏み切ることも一手でしょう。

開発前地域の土地は平均して安いことが多く、またマンションの値段も開発が終わってしまった地域よりも安くなります。

鉄道会社、大手不動産会社の今後の計画などをHPで確認し、将来予測を立てながら物件を探すことも重要なのです。

4. まとめ

いかがでしたでしょうか。

独身者でも不動産の購入も住宅ローンの審査も十分に通る時代になりました。 一方で、独身者であるからこそ、より気を付けたいポイントもあることも事実です。

人生の中でも大きな買い物である不動産購入と住宅ローン。計画的に、無理のない道を選んでください。

中古マンション購入に掛かる費用や手続きの流れについて知りたい方は下記のページをご参照ください。
中古マンション購入の流れと注意点、費用の目安などについて

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