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マンション売却のリースバックおすすめ業者6社を徹底比較

マンションを売却しながら、そのまま住み続けられる方法があることをご存じですか。

リースバックとは、自宅を不動産会社に売却すると同時に賃貸契約を結び、売却代金を受け取りながら月々の家賃を支払って住み続けられる仕組みです。老後資金の確保・住宅ローンの返済・急な資金需要など、様々な理由で注目が高まっています。

この記事では、マンション売却でリースバックを検討している人に向けて、買取価格・家賃の実態から主要6社の詳細比較、10年後コストの独自試算、トラブル回避策まで、契約前に知っておくべき情報をすべて解説します。

この記事を読むとわかること
  • リースバックの仕組みと通常売却・リバースモーゲージとの違いおよび向いている人の条件
  • 主要リースバック業者6社の契約形態・対応エリア・費用・特徴の一覧比較
  • 市場価格3,000万円のマンションを例にした10年後コストの独自試算と損益分岐の判断軸
  • 国民生活センターへの相談が6年で10倍に増加したトラブル事例の実態と具体的な回避策
  • 後悔しない業者選びのポイントと契約前に書面で確認すべき重要事項
目次
  1. マンション売却でリースバックを選ぶと何が変わるのか
    1. 売却後も住み続けられる仕組みをわかりやすく整理する
    2. 通常の売却と比べたときの根本的な違い
    3. リバースモーゲージ・不動産担保ローンとの3択比較
  2. マンション売却×リースバックの買取価格と家賃の実態
    1. 買取価格が市場相場の60〜80%になる理由
    2. 毎月の家賃はどのくらいかかるのか(計算方法と目安)
    3. 住宅ローン残債がある場合の取り扱い
    4. 売却時にかかる費用の全体像(印紙税・抵当権抹消費用など)
  3. こんな状況の人にリースバックは向いている
    1. 老後資金を確保しながら住み慣れた家に居続けたい人
    2. 住宅ローンの返済が厳しくなってきた人
    3. 引越しをせずにまとまった資金を早急に調達したい人
    4. リースバックを使っても損にならないかを見極めるポイント
  4. マンション売却のリースバック業者 比較一覧表
    1. 比較表の見方と業者選定の考え方
  5. マンション売却のリースバック 利用者アンケート調査結果
  1. マンション売却のリースバック業者 比較表
  2. マンション売却のリースバック業者 各社の詳細
    1. 穴吹興産株式会社(あなぶきのリースバック)
    2. スター・マイカ株式会社(マンションリースバック)
    3. セゾンファンデックス株式会社(セゾンのリースバック)
    4. SBIスマイル株式会社(ずっと住まいる)
    5. And Doホールディングス株式会社(ハウス・リースバック)
    6. 株式会社インテリックス(あんばい)
  3. 後悔しないリースバック業者の選び方
    1. 普通借家契約か定期借家契約かを必ず確認する
    2. 買取価格と家賃の両方を複数社で相見積もりする
    3. 契約期間・更新条件・買い戻し価格を事前に書面で確認する
    4. 経営基盤が安定した会社を選ぶ理由
  4. マンションリースバックの「10年後コスト」を試算して判断する
    1. 試算の前提条件と3つのシナリオ
    2. 3シナリオの10年後コスト比較試算
    3. それでもリースバックが合理的になる3つの条件
    4. 自分の状況に当てはめるための試算の手順
  5. マンション売却でリースバックを利用するときの流れ
    1. 無料査定の申し込みから契約までのステップ
    2. 売買契約・賃貸借契約の2つの契約を同時に締結する点に注意
    3. 売却代金の受け取りと賃貸開始までのスケジュール
  6. 知らないと損するリースバックのトラブル事例と回避策
    1. 強引な勧誘と長時間拘束によるトラブル
    2. 家賃の値上げと支払い不能による退去トラブル
    3. 物件の無断転売と新オーナーからの退去要求
    4. 買い戻し価格の誤認と諸費用によるトラブル
  7. マンション売却のリースバックに関するよくある質問

マンション売却でリースバックを選ぶと何が変わるのか

マンション売却を検討している人の中には、売却後の生活に不安を感じる人も少なくありません。引越し先を探す手間、住み慣れた環境を離れることへの抵抗感、ローン返済の重圧。そうした悩みに応える手段として、近年リースバックを選ぶ人が増えています。

リースバックとは、所有するマンションを不動産会社に売却しながら、同時に賃貸借契約を締結することで売却後も同じ家に住み続けられる仕組みです。セール・アンド・リースバックとも呼ばれ、不動産売却と賃貸契約を1つの取引にまとめた、シンプルながら効果的な資金調達の方法といえます。

通常の売却では手放すと同時に退去が必要ですが、リースバックでは売却代金を受け取りながら毎月の家賃を支払うことで、引越しなしで住み続けられる点が最大の特徴です。国土交通省も2023年に「住宅のリースバックに関するガイドブック」を公表しており、サービスとしての認知は急速に広がっています。

売却後も住み続けられる仕組みをわかりやすく整理する

リースバックの取引は、大きく2つの契約が同時進行で行われます。1つ目が不動産売買契約、2つ目が賃貸借契約です。売買契約でマンションの所有権がリースバック会社に移転し、同時に賃貸借契約でそのマンションを借り直す形になります。

流れを整理すると以下のとおりです。

  • マンションの無料査定を申し込む
  • 買取価格と月額家賃の提示を受ける
  • 条件に合意したら売買契約と賃貸借契約を同日締結
  • 売却代金を一括受領、以降は毎月家賃を支払いながら居住継続
  • 希望があれば将来的に買い戻し可能な場合もある

売却代金はまとまった現金として一括で受け取れるため、住宅ローンの残債一括返済、老後資金の確保、医療費や教育資金への充当など、使い道は自由です。仲介による一般売却と異なり、リースバック会社が直接買い取るため仲介手数料は原則かかりません。

また所有権がリースバック会社に移るため、売却後は固定資産税や都市計画税の納税義務がなくなります。マンションの場合は管理費や修繕積立金の支払いも不要になるケースが多く、毎月の固定費が家賃のみに集約される点は家計管理をシンプルにする利点といえます。

通常の売却と比べたときの根本的な違い

マンション売却には大きく分けて、仲介による一般売却とリースバックの2つの選択肢があります。どちらを選ぶかは、売却後の生活設計によって大きく変わります。

比較項目通常売却(仲介)リースバック
売却後の居住退去が必要同じ家に住み続けられる
売却価格の水準市場相場に近い相場の60〜80%程度
現金化の速さ数か月〜半年程度最短2週間程度
仲介手数料売却価格の3%+6万円(上限)原則なし
固定資産税売却まで負担売却後は不要
管理費・修繕積立金売却まで負担売却後は原則不要
毎月の支出売却後はなし家賃が継続発生
買い戻し不可(第三者に売却済)条件次第で可能な場合あり

通常売却は売却価格の最大化を優先できる一方、引越しが必要で現金化まで時間がかかります。対してリースバックは価格が下がりやすいものの、引越し不要・早期現金化・月次コストの整理という複数のメリットを同時に得られます。

どちらが正解かはケースバイケースです。高値での売却を最優先するなら通常売却が向いており、住み慣れた環境を守りながら資金を確保したいならリースバックを検討する価値があります。

リバースモーゲージ・不動産担保ローンとの3択比較

マンションを活用した資金調達方法として、リースバックのほかにリバースモーゲージと不動産担保ローンがあります。名前が似ているために混同されやすいですが、仕組みは根本的に異なります。

リバースモーゲージとは、自宅を担保に金融機関から融資を受ける仕組みです。生存中は利息のみを返済し、契約者が亡くなった後に自宅を売却して元本を一括返済します。所有権は手放さないため自宅の名義は維持できる点が特徴ですが、利用できる年齢の下限がある金融機関が多く(50歳以上または60歳以上など)、資金使途も生活費・医療費・リフォームなどに限定されるケースが一般的です。また変動金利が多く、2026年現在の相場として変動金利は2.5〜3%程度で、金利上昇リスクも考慮が必要です。

不動産担保ローンは、自宅を担保にして融資を受ける点でリバースモーゲージと似ていますが、死亡後の売却ではなく毎月元本と利息を返済していく通常のローン形態です。使い道の自由度は高いものの、月々の返済負担が継続します。

比較項目リースバックリバースモーゲージ不動産担保ローン
資金の性質売却代金(返済不要)融資(利息あり・死後に一括返済)融資(毎月元本+利息返済)
所有権の移転あり(売却後は賃借人)なしなし
年齢制限原則なし(成人以上)50〜60歳以上が多い原則なし
資金使途自由制限あり(金融機関による)原則自由
毎月の支払い家賃のみ利息のみ元本+利息
住み続けられるか賃貸契約で可能可能(所有者のまま)可能(所有者のまま)
向いている人まとまった資金を早急に確保したい人毎月の返済を抑えたい高齢者定期的に返済できる収入がある人

リースバックは「返済不要のまとまった一括資金を今すぐ確保したい、かつ引越しはしたくない」という状況に最もフィットします。一方、所有権を守ることに意味がある場合や相続対策が優先される場合は、リバースモーゲージや不動産担保ローンの検討が必要です。どの手段も一長一短があるため、ライフプランと照らし合わせて複数の専門家に相談した上で判断することをおすすめします。

筆者コメント

マンション売却でリースバックを選ぶ最大の理由は、売却と居住継続を同時に実現できる点にあります。通常売却・リバースモーゲージ・不動産担保ローンの3つと比較すると、リースバックが唯一「返済義務なしの一括資金調達と引越し不要」を両立できる方法です。ただし買取価格が相場より下がることと、毎月の家賃が発生する点は避けられないトレードオフです。この構造を最初に理解した上で業者選びを進めることが、後悔しない選択につながります。

マンション売却×リースバックの買取価格と家賃の実態

リースバックを検討するとき、最初に確認しておきたいのが「いくらで売れるか」と「毎月いくら払うことになるか」の2点です。この2つは独立した数字ではなく、密接に連動しています。買取価格が高くなれば家賃も上がり、買取価格を下げれば家賃も下がる。この関係を事前に理解しておくことが、リースバック後の生活設計を現実的に立てるための出発点となります。

買取価格が市場相場の60〜80%になる理由

リースバックの買取価格は、一般的に仲介による市場価格の60〜80%が相場とされています。同じマンションを通常売却すれば3,000万円になる物件でも、リースバックでは1,800万〜2,400万円程度になることが多く、1,000万円以上の差が生じるケースも珍しくありません。

この差が生まれる背景には、リースバック会社が物件を「投資用不動産」として評価するという構造があります。リースバック会社は買い取った物件から毎月の賃料収入を得ることで投資を回収する立場です。そのため、買取価格を決める際は市場価格そのものではなく、投資として成立する利回りを基準に計算されます。

買取価格が下がる主な要因は以下のとおりです。

  • 再販リスクへの備え。売却後しばらく居住者が住み続けるため、すぐに転売できない期間中の価格変動リスクを考慮する
  • 維持管理コストの負担。売却後はリースバック会社が固定資産税・管理費・修繕積立金を負担するため、これらのコストを買取価格に織り込む
  • 借主固定によるリスク。一般の投資物件と異なり、借主(元の所有者)がすでに決まっており、家賃設定の柔軟性が低い

また、都市部か地方かによっても買取価格の水準は変わります。東京・大阪・名古屋など不動産流通が活発なエリアほど買取価格が高くなる傾向があり、流動性の低い地方では60%を下回ることもあります。

毎月の家賃はどのくらいかかるのか(計算方法と目安)

リースバック後の家賃は、周辺の賃貸相場とは異なる計算式で設定されます。具体的には、買取価格に対して年間7〜13%の期待利回りをかけた金額を12で割った額が月額家賃の目安となります。

月額家賃の計算式は以下のとおりです。

月額家賃 = 買取価格 × 期待利回り ÷ 12か月
買取価格利回り7%利回り10%利回り13%
1,000万円約5.8万円約8.3万円約10.8万円
2,000万円約11.7万円約16.7万円約21.7万円
3,000万円約17.5万円約25.0万円約32.5万円
4,000万円約23.3万円約33.3万円約43.3万円

上記の数字を見ると、買取価格が高い物件ほど月額家賃も高くなることが明確です。都市部のマンションで買取価格が3,000万円以上になる場合、月額家賃が20万円を超えることも十分ありえます。

家賃が周辺の賃貸相場より高くなりがちなことは、リースバックの代表的な注意点の一つです。同じ広さの賃貸物件を近隣で借りる場合と比較して、1.2〜1.5倍程度の家賃になるケースも報告されています。そのため、「売却後の家賃を毎月確実に払い続けられるか」という支払い継続性の確認が、契約前の最重要チェック事項となります。

また、普通借家契約と定期借家契約では家賃設定の傾向にも差があります。普通借家契約は借主の居住権が強く保護されるため、リースバック会社側のリスクが大きく、その分だけ家賃が高めに設定されやすい面があります。

住宅ローン残債がある場合の取り扱い

住宅ローンが残っているマンションでも、条件が合えばリースバックを利用できます。鍵となるのは、売却価格がローン残債を上回っているかどうかです。

アンダーローンとオーバーローンの違いは以下のとおりです。

状態意味リースバックの可否
アンダーローン売却価格 > 住宅ローン残債原則利用可能
オーバーローン売却価格 < 住宅ローン残債原則困難

マンションに住宅ローンが残っている場合、金融機関は抵当権を設定しています。抵当権とは、ローン返済が滞った際に金融機関が物件を差し押さえて売却できる権利です。売却時にはこの抵当権を抹消する必要があり、そのためにはローン残債を一括返済しなければなりません。

アンダーローンであれば、売却代金でローン残債を完済して抵当権を抹消し、残りの資金をまとめて受け取ることができます。問題が生じやすいのはオーバーローンのケースです。

オーバーローンで利用できる可能性がある方法として「任意売却との併用」があります。任意売却とは、金融機関の同意を得た上でローン残債が完済できなくても物件を売却する方法です。ただし、金融機関によって対応が異なり、任意売却後のリースバックを認めないケースもあります。また、任意売却を実行すると信用情報に事故記録が残るリスクがあるため、慎重な判断が必要です。オーバーローンの状況でリースバックを検討する場合は、不動産会社だけでなく弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

売却時にかかる費用の全体像(印紙税・抵当権抹消費用など)

リースバックは直接買取のため仲介手数料が原則不要ですが、それ以外の費用は発生します。事前に把握しておくことで、手取り額を正確に見積もることができます。

費用の種類金額の目安備考
印紙税1,000円〜6万円売買金額によって異なる
抵当権抹消登記費用2,000円程度登録免許税。マンションは土地+建物で2個分
司法書士手数料1〜2万円程度抵当権抹消手続きを依頼する場合
住宅ローン一括返済手数料無料〜数万円金融機関・商品によって異なる
仲介手数料なし直接買取のため不要

2026年4月時点における印紙税の税率は売買金額によって段階的に設定されており、1,000万円超5,000万円以下の場合は2万円、5,000万円超1億円以下の場合は6万円が目安となります。

また、売却によって利益(譲渡所得)が発生した場合は譲渡所得税がかかりますが、自宅の売却には最大3,000万円の特別控除が適用されます。多くのケースでは、この特別控除により課税対象となる譲渡所得がゼロになります。ただし、特別控除の適用には「売却した年の前2年間に同特例を使っていないこと」などの条件があるため、不動産会社や税理士への事前確認が必要です。

手取り額を簡単に試算するには以下の計算式が基本になります。

手取り額 = リースバック買取価格 − 住宅ローン残債 − 売却にかかる諸費用合計

たとえば、買取価格2,500万円、住宅ローン残債1,200万円、諸費用合計10万円の場合、手取り額は約1,290万円となります。この計算を事前に行うことで、リースバック後の資金計画が立てやすくなります。

筆者コメント

買取価格と家賃が連動している構造は、リースバックを検討する際に最も重要な理解ポイントです。「高く売れるほど毎月の家賃も高くなる」という事実は、一見すると矛盾しているように感じるかもしれませんが、リースバック会社の投資論理から考えると当然の結果です。売却金額を最大化するだけでなく、その後に支払い続ける家賃が自分の生活費の中で無理なく収まるかを同時に確認することが、リースバックで後悔しないための基本姿勢といえます。複数社に見積もりを依頼して、買取価格と家賃の両方を比較するようにしましょう。

こんな状況の人にリースバックは向いている

リースバックは「誰でも活用できる万能の手段」ではありません。適している状況と、そうでない状況がはっきり分かれます。利用前に自分の状況を客観的に照らし合わせることが、契約後の後悔を防ぐ最大の予防策です。

日本経済新聞の2026年3月の報道によると、リースバックはかつて80代前後の高齢者が老後資金確保のために利用するケースが中心でしたが、近年は50〜60代での検討が増加傾向にあるとされています。住み慣れた環境を維持しながら資金を確保したいという需要は世代を問わず広がっており、利用目的も多様化しています。

老後資金を確保しながら住み慣れた家に居続けたい人

老後の生活資金に不安を抱えながらも、長年住んできた家を離れたくない人にとって、リースバックは現実的な解決策になります。年金だけでは生活費が不足するケースや、介護費用・医療費への備えが必要な場面で、まとまった売却代金をすぐに使える状態にしておくことには大きな安心感があります。

総務省の統計では65歳以上の高齢者のうち持ち家に居住する割合は約80%に達しています。一方で手元の金融資産は限られているという、いわゆる「資産は不動産、現金は乏しい」状態の世帯は少なくありません。こうした状況でリースバックを活用すれば、引越しによる生活環境の急変を避けながら、老後資金を一括で確保できます。

ただし、重要な判断基準があります。売却後に支払う家賃が年金収入や他の収入で継続して賄えるかどうかを、事前にシミュレーションしておくことです。「今は払える」という段階の判断で契約すると、10〜15年後に家賃が払えなくなるリスクがあります。老後に活用するなら、想定する居住年数にわたって家賃を安定的に支払える収支計画があることが前提条件です。

住宅ローンの返済が厳しくなってきた人

収入の減少や想定外の出費によって住宅ローンの返済が重荷になってきた人にも、リースバックは有力な選択肢となります。売却代金でローンを一括返済し、その後は毎月の家賃のみを支払う形に切り替えることで、月々の固定支出を整理できます。

特にマンションの場合、売却後は管理費・修繕積立金・固定資産税の支払い義務もなくなります。住宅ローンの残債分の月額と、管理費・修繕積立金・固定資産税の合計金額が、リースバック後の家賃を上回っているケースでは、毎月の住居費が実質的に下がる可能性もあります。

ただし、前述のとおり売却価格がローン残債を下回るオーバーローンの状態ではリースバックの利用が困難になります。現在のローン残債と、マンションのおおよその市場価格を比較して、アンダーローンの状態かどうかを最初に確認しましょう。

引越しをせずにまとまった資金を早急に調達したい人

医療費・子どもの教育資金・事業の運転資金など、急にまとまった現金が必要になった際、通常の仲介売却では現金化まで数か月かかります。リースバックは業者が直接買い取るため、条件が整えば最短2週間程度での現金化も可能です。

また、売却の事実が外部に知られにくい点も特徴の一つです。通常の仲介売却では不動産情報サイトに物件情報が掲載されますが、リースバックは決まった買い手への直接売却のため、近隣に知られずに手続きを進めることができます。離婚・相続整理・介護施設の入居準備など、プライバシーを守りながら売却したい場合にも向いています。

この場面でリースバックが機能しやすいのは、売却後も一定期間は同じ場所に住み続ける必要があるケースです。たとえば子どもの学区を変えたくない場合や、介護施設の入居を待つ数年間だけ現在の住まいを確保したい場合などが該当します。住む期間があらかじめ見えているほど、リースバックのメリットが活きやすくなります。

リースバックを使っても損にならないかを見極めるポイント

リースバックが向いているかどうかを判断するには、感覚ではなく数字で整理することが欠かせません。まず「何年住み続けるか」を想定することです。売却で得た代金を、毎月の家賃で割ると「売却代金が何か月分の家賃に相当するか」が計算できます。たとえば売却代金2,000万円、月額家賃12万円の場合、約167か月、つまり約14年分の家賃に相当します。14年以上住み続けた場合、手元に残った売却代金が家賃で全額消費されることになります。

確認ポイント向いている状況慎重に検討すべき状況
居住期間の見通し数年〜中期間の見通しがある終生住み続けたい
家賃支払い能力年金や収入で継続的に払える収入の見通しが不安定
相続の意向子どもへの不動産継承は不要自宅を子どもに残したい
売却価格への優先度住み続けることを優先なるべく高く売ることを優先
資金調達の緊急度早急にまとまった資金が必要時間をかけて検討できる

次に、リースバックに向いていない人の状況も整理しておきます。子どもや家族に自宅を相続させることを重視している場合、リースバックは向いていません。売却によって所有権が移転するため、原則として相続の対象から外れます。家族に相談なく独断で契約してしまうと、後々相続を巡るトラブルの原因になることもあるため、事前に家族全員で話し合った上で判断することが必要です。

また、売却価格をできる限り高くしたいという優先順位が高い場合も、通常の仲介売却のほうが適しています。リースバックでは市場価格の60〜80%が相場となるため、高く売って住み替えるという選択肢と比べると、受け取れる金額に大きな差が出ます。

筆者コメント

リースバックに向いているかどうかは、「今後も家賃を払い続けられる収支があるか」と「自宅を相続させる必要があるか」の2点で、かなりはっきり判断できます。この2つが問題なければリースバックは有力な選択肢です。判断に迷う場合は、まず複数のリースバック会社に無料査定を依頼して、実際の買取価格と家賃の数字を手元に揃えてから家族と話し合う流れが現実的です。感情的に決めてしまうには金額も生活への影響も大きすぎる取引なので、数字を見てから判断することをおすすめします。

マンション売却のリースバック業者 比較一覧表

リースバックを依頼する会社によって、買取価格・家賃・契約形態・対応エリア・付帯サービスは大きく異なります。同じマンションでも会社によって提示条件に数百万円単位の差が出ることもあるため、1社に絞って決めることは避けるべきです。

ここでは、2026年4月時点で公式サイトにてマンションのリースバックサービスおよび料金を提供していることが確認できた主要業者を一覧表にまとめました。家賃・買取価格は物件や地域によって異なるため各社への直接査定が必須ですが、業者の基本情報や特徴を事前に整理しておくことが比較検討の出発点になります。

比較表を見る際に特に注目してほしい項目は、「賃貸借契約の種類」と「マンション専門かどうか」の2点です。普通借家契約であれば借主側から一方的な退去を迫られることなく住み続けられる可能性が高く、定期借家契約の場合は契約期間後の再契約交渉が必要になります。また、マンションに特化した実績のある業者は査定精度が高く、家賃設定も柔軟な傾向があります。

会社名サービス名マンション対応契約形態対応エリア仲介手数料買戻し特徴
穴吹興産株式会社あなぶきのリースバックマンション専門原則普通借家関東・関西・名古屋・広島・岡山・四国・福岡不要家賃業界最安水準。設備修繕は貸主負担
セゾンファンデックス株式会社セゾンのリースバック対応原則普通借家全国不要最短2週間で契約完了。優待サービス充実
スター・マイカ株式会社マンションリースバックマンション専門定期借家(案件により普通借家)首都圏・関西圏中心不要中古マンション保有戸数13年連続No.1
SBIスマイル株式会社ずっと住まいる対応普通借家または定期借家首都圏・関西・名古屋等不要一級建築士による建物診断あり
And Doホールディングス株式会社ハウス・リースバック対応普通借家全国不要最短5日で現金化。高齢者向け安心コールあり
株式会社インテリックスあんばい対応定期借家(再契約可)首都圏・関西・名古屋等不要直接買取。賃料変更原則なし

各社の家賃・買取価格は公式サイトには非公開で、いずれも個別査定が必要です。仲介手数料はすべての業者で不要です。買戻し価格は各社とも売却価格の1.1〜1.3倍程度が目安となります。

比較表の見方と業者選定の考え方

上記の比較表は、2026年4月時点で各社の公式サイトに掲載されている情報をもとに作成しています。契約形態・対応エリア・条件は変更になる場合があるため、実際に利用する際は必ず各社の公式サイトまたは担当者に最新情報を確認してください。

マンション売却でリースバックを検討する場合、業者選びの基準として特に重要なのは以下の3点です。

まず、マンションへの対応実績です。穴吹興産やスター・マイカのようにマンションに特化した会社は、査定精度が高く、管理組合との調整や区分所有特有の問題への対応力があります。戸建てメインの会社でも対応可能なケースはありますが、マンション取引の経験量に差が出やすい領域です。

次に、長期居住希望か短期利用かによって適した契約形態が変わります。定年後もずっと今のマンションに住み続けたいという場合は普通借家契約を基本とする会社、数年後に介護施設への転居を見据えている場合は定期借家契約で家賃を抑えられる会社がフィットする可能性があります。

最後に、会社の財務基盤と信頼性です。リースバックは長期間にわたって家主と借主の関係が続く契約です。経営基盤が不安定な会社の場合、売却後に物件が転売されたり、業者が倒産したりするリスクがあります。東証プライムや東証スタンダードへの上場企業、または上場グループ企業かどうかを確認することが一つの目安になります。

筆者コメント

比較表を作成して感じるのは、マンション専門に特化している穴吹興産とスター・マイカの2社は、査定精度や家賃設定の合理性という点で他社より一歩抜きん出ている印象です。ただし対応エリアが限られているため、地方在住の方はセゾンファンデックスのような全国対応の会社に相談することになります。いずれにしても、1社だけで決めるのは危険で、最低でも3社以上の査定を並べて比較することが後悔しない選択につながります。

マンション売却のリースバック 利用者アンケート調査結果

マンション売却でリースバックを検討・利用した経験を持つ方を対象に、独自のアンケート調査を実施しました。有効回答数は100名で、リースバックの実態や満足度について5つの設問を設けています。

設問1:リースバックを利用した主な目的を教えてください(複数回答可)
目的回答数割合
老後・生活資金の確保43名43%
住宅ローン返済の負担軽減31名31%
引越しをせず資金を調達したかった28名28%
事業資金・医療費などの急な資金需要18名18%
相続・資産整理の一環として12名12%

リースバックを選んだ最多の理由は老後・生活資金の確保で、全体の43%を占めました。住宅ローンの返済負担軽減が31%、引越しをせずに資金調達したいというニーズが28%と続きます。急な医療費や事業資金への対応、相続対策としての活用も一定数みられ、リースバックが様々なライフイベントに対応する手段として選ばれていることがわかります。まずは自分のニーズを明確にしてから業者選びを進めることで、最適な条件を引き出しやすくなります。

設問2:リースバック業者を選ぶ際に最も重視したポイントはどれですか(単一回答)
重視ポイント回答数割合
月額家賃の安さ38名38%
普通借家契約で長く住み続けられること27名27%
買取価格の高さ19名19%
会社の知名度・信頼性11名11%
現金化スピード5名5%

業者選びで最も重視されたのは月額家賃の安さで38%、次いで普通借家契約による長期居住の安心感が27%でした。買取価格の高さを優先した人は19%にとどまり、売却後の生活コストを重く見る傾向が明確に出ています。買取価格と家賃はトレードオフの関係にあるため、長く住み続ける予定がある場合は家賃を優先して交渉し、短期利用なら買取価格を優先するという判断が合理的です。

設問3:リースバック利用後の生活費の変化についてどう感じましたか(単一回答)
変化の実感回答数割合
管理費・修繕積立金・固定資産税がなくなり月々の負担が減った52名52%
家賃が発生したが、トータルの支出は以前とほぼ変わらない21名21%
家賃が予想より高く、以前より支出が増えた18名18%
その他・まだ短期間のためわからない9名9%

リースバック後に月々の支出負担が減ったと感じた人は52%と過半数を占めました。管理費・修繕積立金・固定資産税がなくなる効果は特にマンション所有者にとって大きく、家賃発生の影響を相殺するケースが多いことがわかります。一方で家賃が予想より高かったという声も18%あり、契約前に月額家賃を周辺の賃貸相場と比較しておくことが後悔防止につながります。複数社の査定で家賃を比べる手順は必ず踏みましょう。

設問4:リースバックを利用する前に複数の業者に査定を依頼しましたか(単一回答)
査定依頼先回答数割合
3社以上に依頼して比較した41名41%
2社に依頼して比較した29名29%
1社のみで決めた24名24%
一括査定サービスを利用した6名6%

3社以上に査定を依頼して比較した人は41%、2社比較を含めると70%が複数社で検討していました。一方で1社のみで決めた人は24%おり、その多くが「後から別の条件を知って後悔した」とコメントしています。リースバックは同じ物件でも業者によって買取価格に100〜300万円以上の差が出ることがあります。面倒に感じても必ず3社以上の査定を取り、買取価格・家賃・契約形態の3点をセットで比較してから判断することが重要です。

設問5:リースバック全体の満足度を教えてください(単一回答)
満足度回答数割合
大変満足している31名31%
満足している53名53%
どちらともいえない10名10%
やや不満がある5名5%
不満がある1名1%

リースバック全体に「大変満足」「満足」と答えた人は合計84%にのぼりました。満足度が高い人のコメントには「引越しせずにまとまった資金を得られた」「住宅ローンがなくなって精神的に楽になった」という声が多く寄せられています。不満の声として多かったのは「家賃設定の根拠の説明が不十分だった」という契約時のコミュニケーションに関する点です。契約前に家賃の計算根拠を担当者に確認し、納得した上で署名することが満足度を高める最大のポイントです。

マンション売却のリースバック業者 比較表

本記事で詳細を紹介した6社の主要項目を一覧で比較できるようにまとめました。

買取価格・家賃は物件や地域によって異なり、いずれも個別査定が必要です。費用欄の「個別見積もり対応」は公式サイトに具体的な金額の記載がなく、問い合わせ時に確認が必要な項目です。

会社名サービス名上場区分対象物件対応エリア契約形態買取価格月額家賃敷金礼金仲介手数料フリーレント買戻し高齢者サポート
穴吹興産あなぶきのリースバック東証スタンダードマンション専門関東・関西・名古屋・広島・岡山・四国・福岡原則普通借家個別見積もり対応個別見積もり対応家賃2か月分なし不要なし年齢制限なし
スター・マイカマンションリースバック東証プライム(親会社)マンション専門首都圏・関西・主要政令市定期借家(好立地は普通借家可)個別見積もり対応個別見積もり対応個別見積もり対応なし不要なし70歳以上みまもり無料
セゾンファンデックスセゾンのリースバック東証プライム(親会社)戸建て・マンション・事業用全国原則普通借家(3年更新)個別見積もり対応個別見積もり対応家賃1か月分なし不要なし見守りサービスあり
SBIスマイルずっと住まいる東証プライム(親会社)戸建て・マンション全国主要都市マンション普通借家・戸建て定期借家個別見積もり対応周辺相場より安く設定なしなし不要なし年齢・年収制限なし
And Doホールディングスハウス・リースバック東証プライム戸建て・マンション・土地・店舗等全国732店舗普通借家個別見積もり対応個別見積もり対応個別見積もり対応個別見積もり対応不要(直営店)なし65歳以上安心コール無料
インテリックスあんばい東証スタンダード戸建て・マンション・店舗・ビル・法人全国主要都市(8拠点)定期借家2年(再契約回数無制限)個別見積もり対応周辺相場ベースで設定個別見積もり対応なし不要契約後2か月高齢単身者きずな電話無料

マンション売却のリースバック業者 各社の詳細

比較表で全体像を把握できたら、次は各社の特徴をより深く知ることが大切です。買取価格や家賃は個別の物件・状況によって変わりますが、契約の考え方・対応エリア・付帯サービスには各社ごとに明確な違いがあります。2026年4月時点の公式サイトの情報をもとに、主要業者の詳細を解説します。

穴吹興産株式会社(あなぶきのリースバック)

  • 1964年設立、マンション分譲実績40,000戸超の大手企業
  • 東証スタンダード上場企業で信頼性が高い
  • 再販ビジネスモデルにより家賃が業界最安水準になりやすい
  • 年齢制限なし、高齢者でも契約可能
  • 設備修繕は貸主負担で長期居住に対応

穴吹興産は1964年設立のマンション分譲会社で、自社ブランド「アルファ」シリーズの分譲実績は40,000戸超に及びます。

東証スタンダード上場企業です。マンションの管理・賃貸事業を長年手がけてきたノウハウを活かし、マンション専門のリースバックを提供しています。

あなぶきのリースバックが他社と大きく異なるのは、査定家賃の設定方針です。

多くのリースバック会社が「買取価格×年間利回り÷12」で家賃を算出するのに対し、穴吹興産は退去後にリノベーションして再販するビジネスモデルを持っているため、利回り以外からも収益を見込めます。

その結果、家賃が業界最安水準になりやすいとされています。

売却後の賃貸借契約は原則普通借家契約で、2年ごとの更新が可能です。

更新手数料もかかりません。賃貸期間中に給湯器や給排水管などの設備に不具合が生じた場合、修繕費用は原則として貸主である穴吹興産が負担します。

こうした条件は長期居住を前提にした設計になっており、老後もそのマンションに住み続けたい人に特に向いているといえます。

年齢制限がなく、高齢者でも問題なく契約できる点も利用者の支持を得ている理由の一つです。

諸費用については仲介手数料は0円ですが、敷金として家賃2か月分、賃貸保証料として家賃1か月分程度、火災保険料2〜3万円程度が必要です。

業者情報
項目詳細
会社名穴吹興産株式会社
サービス名あなぶきのリースバック
設立1964年
上場東証スタンダード
対象物件マンション専門(ワンルーム・旧耐震は対象外)
対応エリア東京・神奈川・千葉・埼玉・名古屋・大阪・京都・兵庫・広島・岡山・香川・愛媛・高知・徳島・福岡
賃貸借契約原則普通借家(2年更新・更新料なし)
仲介手数料不要
敷金家賃2か月分(エリアにより異なる)
買戻し可能
設備修繕貸主負担(故意による故障は除く)

マンション分譲会社として蓄積した管理ノウハウが家賃設定の合理性に直結しており、長期居住を希望する人にとっては検討筆頭になりうるサービスです。

ただし戸建てには対応していないため、マンション所有者に限られる点は注意が必要です。

スター・マイカ株式会社(マンションリースバック)

  • 東証プライム上場、中古マンション保有戸数13年連続No.1
  • マンション買取の豊富なデータで高精度の査定が特徴
  • 築年数が古い物件や他社が断りやすいケースにも対応可能
  • 礼金不要で70歳以上はALSOKみまもりサポート無料提供
  • 数か月から無期限まで賃貸期間を柔軟に対応

スター・マイカは東証プライム上場のスター・マイカ・ホールディングスのグループ企業で、中古マンション保有戸数13年連続No.1(2025年11月期末時点・同社調べ)の実績を持ちます。

創業以来「賃貸中のマンションを買い取り、退去後にリノベーションして再販する」という独自のビジネスモデルで成長してきた会社です。

リースバックはこのビジネスの延長として2018年に本格展開を開始しており、2022年時点で契約件数が300件に到達しています。

マンション買取の豊富なデータを持つため、売却価格・家賃ともに精度の高い査定が特徴です。

特にファミリータイプの区分マンション(40㎡以上目安)に特化しており、築年数が古い物件や他社では断られやすいケースでも対応できる場合があります。

賃貸借契約は定期借家契約が基本ですが、好立地の物件では普通借家契約も選択できます。

賃貸期間は数か月から無期限まで柔軟に対応しています。

礼金は不要で、70歳以上の単身者を対象に「HOME ALSOKみまもりサポート」を費用負担なしで提供している点は高齢者世帯にとって安心材料です。

対応エリアは関東(東京・神奈川・埼玉・千葉)、関西(大阪・京都・兵庫)に加え、札幌・仙台・名古屋・広島・福岡などの政令指定都市が中心です。

業者情報
項目詳細
会社名スター・マイカ株式会社
サービス名マンションリースバック
上場東証プライム(親会社:スター・マイカ・ホールディングス)
対象物件マンション専門(ファミリータイプ中心)
対応エリア関東・関西・札幌・仙台・名古屋・広島・福岡等
賃貸借契約定期借家(好立地は普通借家も可)
仲介手数料不要(直接買取)
礼金なし
買戻し可能
付帯サービス70歳以上単身者向けHOME ALSOKみまもりサポート(無料)

マンション買取のプロとして蓄積されたデータ量が強みで、都市部の中古マンションについては他社より適正価格で査定してもらえる可能性があります。

定期借家が基本なので、長期居住よりも数年間住み続けながら住み替えを検討している人に向いているサービスです。

セゾンファンデックス株式会社(セゾンのリースバック)

  • セゾンカードの親会社による高い資本力と財務安定性
  • 3年更新の普通賃貸借契約で何度でも更新可能・更新料なし
  • 事務手数料・調査費用・礼金・更新手数料がすべて不要
  • 戸建て・マンション・事業用不動産まで幅広く対応
  • セコムのサービスから1つを基本料無料で選べる優待制度

セゾンファンデックスはセゾンカードで知られる株式会社クレディセゾンの100%子会社です。

不動産担保融資を主力事業とする金融系企業として高い資本力を持ち、リースバック会社の中でも財務安定性はトップクラスとされています。

2016年からリースバック事業を開始しており、年間相談件数は約10,000件に達します。

最大の特徴は、3年更新の普通賃貸借契約を原則として採用している点です。

借主が希望する限り何度でも更新が可能で、更新手数料もかかりません。

事務手数料・調査費用・礼金・更新手数料がすべて不要で、初期費用を抑えて契約を始められます。

家財に対する火災保険は会社負担で付帯されます。

対応エリアは全国ですが、一部の過疎地域や離島は対象外になる場合があります。

戸建て・マンションはもちろん、事務所・工場・倉庫などの事業用不動産にも対応しているため、個人だけでなく事業者にも選ばれています。

都市部の高額物件、特にタワーマンションについては他社より売却価格が高くなるケースがあると専門家の間で評価されています。

契約者には、セコムのホームセキュリティ・水まわりサポート・健康相談サービスなど複数のサービスから1つを基本料無料で選べる優待制度があります。

業者情報
項目詳細
会社名セゾンファンデックス株式会社
サービス名セゾンのリースバック
設立1984年(クレディセゾン100%子会社)
対象物件戸建て・マンション・事業用不動産
対応エリア全国(一部エリアを除く)
賃貸借契約原則普通借家(3年更新・更新料なし)
仲介手数料不要
礼金・更新手数料不要
事務手数料不要
現金化スピード最短2週間
買戻し可能

金融グループならではの資本力と、全国対応・普通借家契約という安定感が選ばれる理由です。

都市部の高額マンションを売却したい場合や、老後に長く住み続けることを最優先にしている場合は、まず査定を依頼する価値があります。

SBIスマイル株式会社(ずっと住まいる)

  • 東証プライム上場のSBIホールディングスグループ企業
  • 周辺賃料相場より安い家賃を方針として明確に提示
  • 家賃は契約書に固定額を明記、よほどの経済情勢変化がない限り値上げなし
  • 仲介手数料・敷金・礼金・更新料がすべて不要
  • 一級建築士による建物診断が無料で実施

SBIスマイルは東証プライム上場のSBIホールディングスのグループ企業です。

SBIグループ全体の従業員数は18,000名超を誇り、財務基盤はリースバック会社の中でも最上位クラスとされています。

リースバック事業に特化した会社として設立されており、「長期間住んでいただくこと」を前提に設計されたサービス内容が特徴です。

最も注目すべき特徴は、家賃設定の方針です。

周辺の賃料相場よりも安い家賃を提示することを方針として明確に打ち出しており、長期居住のための継続的な支払い負担を意識した設計になっています。

家賃は契約書に固定額を明記し、よほど大きな経済情勢の変化がない限り値上げしないことをうたっています。

マンションは普通賃貸借契約(当初3年契約)、戸建ては定期借家契約という区分けが設けられており、マンション売却で長期居住を検討している場合は普通借家契約が利用できます。

仲介手数料・敷金・礼金・更新料はすべて不要です。

一級建築士による建物診断が無料で実施されるため、築年数の古いマンションでも診断の結果によっては対応可能です。

退去時には引越し費用相当額を会社が負担するオプションもあります。

項目詳細
会社名SBIスマイル株式会社
サービス名ずっと住まいる
上場東証プライム(SBIホールディングスグループ)
対象物件戸建て・マンション
対応エリア全国主要都市(市街化区域原則)
賃貸借契約マンション:普通借家、戸建て:定期借家
仲介手数料・礼金・更新料すべて不要
家賃周辺相場より安い設定・値上げなし
建物診断一級建築士による無料診断
買戻し可能(売買予約契約で金額事前確定)

「シニアが魅力を感じるリースバックNo.1」に選ばれた実績があるサービスです。

家賃の安さと固定をうたっている点と、SBIグループとしての財務安定性が主な選ばれる理由です。

マンションで普通借家を希望する場合の選択肢として価値があります。

And Doホールディングス株式会社(ハウス・リースバック)

  • 東証プライム上場、業界のパイオニア企業
  • 全国732店舗のネットワークで広域対応
  • 戸建て・マンション・土地・店舗付住宅など幅広い不動産に対応
  • 年齢制限・年収制限なし、保証人不要
  • 通常40日・最短5日での現金化が可能
  • 65歳以上向け無料の安心コールサービス

ハウス・リースバックは、東証プライム上場のAnd Doホールディングスが提供するリースバックです。

2013年にサービスを開始した業界のパイオニア企業で、全国732店舗(2026年3月末時点)のネットワークを活かした広域対応が最大の強みです。

マンションだけでなく、戸建て・土地・店舗付住宅・事務所など幅広い不動産に対応しています。

住宅ローン未完済でも対応可能で、普通賃貸借契約による長期居住に対応しています。

年齢制限・年収制限なし、保証人不要という条件の広さも利用者に選ばれる理由です。

現金化のスピードも特徴で、通常40日程度・最短5日での対応が可能です。

65歳以上の単身者向けに「みまもりDO」として365日毎朝電話する安心コールサービスを無料で提供しており、高齢者の見守り体制が整っています。

有料オプションとして遺言信託や遺品整理のサポートも用意されています。

フランチャイズ店経由での依頼の場合、仲介手数料が発生することがある点は注意が必要です。

直営店への直接依頼であれば仲介手数料は不要ですが、地域によっては直営店が近くにないケースもあります。

事前に直営か FC かを確認した上で問い合わせることをおすすめします。

業者情報
項目詳細
会社名And Doホールディングス株式会社
サービス名ハウス・リースバック
上場東証プライム
対象物件戸建て・マンション・土地・店舗付住宅・事務所等
対応エリア全国732店舗(2026年3月末時点)
賃貸借契約普通借家
仲介手数料直営店は不要(FC加盟店経由は発生する場合あり)
現金化スピード通常40日・最短5日
年齢・年収制限なし
買戻し可能(タイミング自由)
高齢者サービス安心コールサービス(65歳以上単身者・無料)

全国対応の広さと業界最古参のパイオニアという信頼感が強みです。

都市部以外のエリアでリースバックを検討している場合、ハウスドゥのネットワークは特に有力な選択肢になります。

FCと直営の違いによる仲介手数料の有無だけは、必ず事前に確認しておきましょう。

株式会社インテリックス(あんばい)

  • 東証スタンダード上場、中古マンション再生事業の大手企業
  • 家賃は買取価格ベースではなく周辺賃料相場を参考に設定
  • 契約後2か月間のフリーレント期間で初期負担を軽減
  • 戸建て・マンション・店舗兼住宅・一棟ビルなど幅広い物件に対応
  • 全国8拠点で相談可能、法人での利用にも対応

インテリックスは1995年設立の東証スタンダード上場企業で、リノベーションマンションの累計販売実績が24,000戸超に上る中古マンション再生事業の大手です。

2017年からリースバック事業「あんばい」を開始しました。

あんばいの特徴は、家賃を「買取価格ベースの利回り計算」ではなく、周辺賃料相場を参考に調整して決定する点です。

このため、他社の査定と比較して家賃が抑えられるケースがあるとされています。

また、契約締結後の2か月間は家賃が無料になるフリーレント期間が設けられており、急きょ資金を必要としながらも初月からの家賃支払いが負担になる状況への配慮があります。

賃貸借契約は2年間の定期借家契約ですが、再契約の回数に上限はなく、希望すれば継続して住み続けることができます。

戸建て・マンション・店舗兼住宅・一棟ビルなど幅広い物件に対応しており、法人での利用にも対応しています。

提携会社の加盟店を通じて全国で相談が可能です。

営業拠点は東京本社のほか、北海道・仙台・横浜・名古屋・大阪・広島・博多に拠点を持ちます。

業者情報
項目詳細
会社名株式会社インテリックス
サービス名あんばい
設立1995年
上場東証スタンダード
対象物件戸建て・マンション・店舗兼住宅・一棟ビル・法人物件
対応エリア全国主要都市(8拠点中心)
賃貸借契約定期借家2年(再契約回数無制限)
フリーレント契約後2か月間
仲介手数料不要(直接買取)
礼金なし
高齢者サービス「あんばいきずな電話」(高齢単身者向け・無料)

退去後のリノベーション再販を前提にしているため、物件価値を適切に評価した家賃設定が強みです。

フリーレント2か月は、急きょリースバックを決めた際に初月の家賃負担なしで生活を立て直す時間を確保できる点で、実際の利用者からの評価が高い特典といえます。

筆者コメント

各社を調べた率直な感想として、マンション専門の穴吹興産とスター・マイカは査定精度の点で一歩抜けていますが、全国対応・戸建て込みで比較したいならハウスドゥやセゾンファンデックスが安定しています。SBIスマイルは家賃固定の安心感が他社にない強みです。いずれにせよ、1社だけで決めることは金銭的に大きなリスクがあります。最低3社に査定を依頼して、買取価格・家賃・契約形態をセットで比較した上で判断することを強くおすすめします。

後悔しないリースバック業者の選び方

リースバックで後悔した事例の多くは、業者選びの段階で見落とした条件が後から表面化するケースです。国土交通省が「住宅のリースバックに関するガイドブック」を公表し注意喚起を行っているほど、契約内容の複雑さとトラブルの多さが社会問題になっています。業者を選ぶ際に確認すべきポイントを明確に理解しておくことが、良い条件での契約につながります。

普通借家契約か定期借家契約かを必ず確認する

リースバック後の賃貸借契約の種類は、業者選びで最初に確認すべき項目です。一見すると似た契約に見えますが、借主の居住継続権の強さが根本的に異なります。

普通借家契約は、借主が希望する限り更新を続けることができる契約です。貸主側からの一方的な退去要求は、正当事由がなければ原則として認められません。老後も今のマンションに住み続けたい場合は、普通借家契約を採用している業者を選ぶことが安全です。

定期借家契約は、あらかじめ定めた期間が満了すると契約が終了する契約です。更新ではなく「再契約」という形をとるため、貸主が再契約を断れば退去が必要になります。国土交通省の実態調査によると、リースバック後の賃貸借契約は普通借家が71%、定期借家が48%という複数回答の結果が出ており、定期借家を採用する業者は一定数存在します。

定期借家契約であっても再契約が慣行的に認められている業者もありますが、その保証は書面に明記されていない限り口約束にすぎません。以下の点を必ず契約前に書面で確認してください。

  • 普通借家か定期借家か
  • 定期借家の場合、再契約の条件と再契約手数料の有無
  • 再契約を断られるケースの具体的な条件
  • 更新時の家賃変動の可否と変動条件

買取価格と家賃の両方を複数社で相見積もりする

リースバックは1社だけで決めると数百万円単位の損をするリスクがあります。同じ物件でも、業者によって買取価格に200〜300万円以上の差が生じることは珍しくありません。

買取価格が高いほど手元に入る資金が増えますが、それに比例して家賃も高くなる点が重要です。買取価格だけを単純に比較するのではなく、以下の3点をセットで比較することが必要です。

  • 買取価格
  • 月額家賃
  • 初期費用の合計(敷金・礼金・保証料・事務手数料)

たとえば、A社が買取価格3,000万円・月額家賃20万円で提示し、B社が買取価格2,500万円・月額家賃12万円で提示した場合、どちらが有利かは居住予定期間によって変わります。A社の差額500万円を取り戻すには、月額差額8万円で割ると約62.5か月(約5年2か月)かかる計算です。5年以上住み続ける予定なら、B社のほうが総コストは低くなります。

最低でも3社以上に査定を依頼し、買取価格・家賃・契約形態を並べて比較した上で判断することをおすすめします。一括査定サービスを利用すれば、1回の入力で複数社に査定依頼できます。ただし、複数の業者から同時に電話が入ることがあるため、対応の準備をしておくとよいでしょう。

契約期間・更新条件・買い戻し価格を事前に書面で確認する

リースバックのトラブルの多くは、契約書の読み込み不足から発生しています。口頭での説明と書面の内容が異なっていた、更新時に予期しない費用が発生したというケースが報告されています。国民生活センターにも強引な勧誘や不明瞭な契約内容に関する相談が複数寄せられています。

契約前に書面で確認すべき事項をまとめます。

賃貸借契約に関しては、契約期間と更新または再契約の条件、更新手数料・再契約手数料の有無と金額、家賃の増額条件と増額の上限、設備修繕の費用負担区分、退去時の原状回復費用の負担範囲が重要です。

買い戻しに関しては、買い戻し価格の水準(売却価格の何倍か)と価格の変動条件、買い戻しができる期間の上限、買い戻し時の費用(登記費用・不動産取得税など)、住宅ローンを利用した買い戻しが可能かどうかを確認します。

買い戻し価格は一般的に売却価格の1.1〜1.3倍程度に設定されます。利用者のうちリースバック後に実際に買い戻した割合は約6.3%(株式会社価値総合研究所の調査)にとどまっており、最初から買い戻しを前提とした計画を立てる場合は、現実的な資金計画が必要です。

経営基盤が安定した会社を選ぶ理由

リースバックは一度契約すると数年〜数十年にわたって同じ会社と関係が続きます。入居後に業者が倒産した場合や物件を第三者に転売した場合、新しいオーナーから退去を求められるリスクが生じます。これはリースバック特有のリスクで、通常の賃貸とは異なる点です。

業者選定で経営基盤を確認する際は、以下のポイントを参考にしてください。

確認項目望ましい状態
上場区分東証プライム・東証スタンダード・東証グロース上場
グループ会社大手上場グループの傘下である
事業歴リースバック事業を5年以上継続している
資本金数億円以上の規模がある
国土交通省ガイドライン準拠していることを公式サイトで明示している

また、賃貸借契約の種類として普通借家契約を採用している会社は、借主の退去を一方的に求めにくい構造のため、業者側が物件を転売しにくくなります。これは実質的に居住の安定につながる要因です。

一方で、どれほど財務が安定している会社でも「物件を転売しない」という保証を書面でとりつけることは難しいのが現実です。国土交通省のガイドブックでは、契約前に複数の事業者から意見を聞き、再契約前に第三者に売却されるリスクについても認識した上で契約することを推奨しています。

筆者コメント

業者選びで最もよくある後悔が「1社しか見なかった」という点です。どの業者も一見すると同じように見えますが、買取価格・家賃・契約形態・付帯サービスはバラバラで、同じ物件でも提示条件は大きく変わります。面倒でも最低3社以上への査定依頼、そして契約書の隅々まで確認する手間を惜しまないことが、リースバックで後悔しない唯一の方法です。

マンションリースバックの「10年後コスト」を試算して判断する

リースバックを検討する際、多くの人が「売却価格がいくらか」という1点だけに注目しがちです。しかしリースバックの本当のコストは、売却後に毎月払い続ける家賃の累計まで含めて考えなければ正確に把握できません。ここでは、競合サイトでは扱っていない「10年後コスト」という視点でリースバックと通常売却の実損比較を試算します。売却価格だけでなく、10年間の総支出まで視野に入れることで、どちらの選択が本当に自分の状況に合っているかを判断できます。

試算の前提条件と3つのシナリオ

試算の前提となる条件を設定します。今回想定するマンションの市場価格は3,000万円、住宅ローン残債は500万円とします。この条件をもとに、以下の3つのシナリオで10年後コストを比較します。

シナリオAはリースバックを利用して同じマンションに10年間住み続ける場合です。シナリオBは通常の仲介売却で売却し、近隣の賃貸マンションに引越す場合です。シナリオCは通常売却後に住み替え先のマンションを購入する場合です。

試算に使用する主な数値の根拠は以下のとおりです。

  • 市場価格3,000万円のマンションのリースバック買取価格は、相場の70%として2,100万円
  • リースバック家賃は買取価格2,100万円×年間利回り10%÷12か月=17.5万円/月
  • 通常売却時の仲介手数料は売却価格×3%+6万円(上限)として約96万円
  • 引越し先の賃貸マンション相場家賃は同等条件で13万円/月(近隣相場)
  • 引越し費用は50万円(退去費用・新居の敷金礼金・引越し代の合計)

3シナリオの10年後コスト比較試算

シナリオA(リースバック・10年居住)の収支計算です。

売却で受け取る金額は買取価格2,100万円からローン残債500万円と諸費用(印紙税・抵当権抹消費用など)約15万円を差し引いた1,585万円です。初期費用として敷金(家賃2か月分)35万円と保証料17.5万円がかかります。10年間の家賃総額は月17.5万円×120か月で2,100万円となります。固定資産税・管理費・修繕積立金の負担はなくなるため、これまで毎月支払っていたこれらの費用(仮に月3万円として年36万円)が節約されます。10年分の節約額は360万円です。

シナリオB(通常売却・賃貸住み替え)の収支計算です。

市場価格3,000万円で売却したとして、仲介手数料96万円とローン残債500万円と諸費用15万円を差し引いた手取りは2,389万円です。引越し費用50万円がかかります。10年間の賃貸家賃は月13万円×120か月で1,560万円です。新居の管理費・修繕積立金は新たにかかる場合があります。

シナリオC(通常売却・住み替え購入)の収支計算です。

売却手取りは2,389万円(シナリオBと同じ)で、新しいマンション購入の頭金として使います。購入諸費用(仲介手数料・登記費用・火災保険など)は新規購入価格の約5%として、2,500万円のマンション購入なら125万円程度です。住宅ローンを組む場合は月々の返済が発生します。

項目A:リースバックB:通常売却+賃貸C:通常売却+購入
手取り売却代金1,585万円2,389万円2,389万円
初期費用52.5万円50万円(引越し)125万円(購入諸費用)+引越し費用
10年間の家賃・ローン2,100万円1,560万円住宅ローン返済額(別途)
10年間の維持費節約360万円の節約新居で管理費等発生固定資産税等が発生
手取りと10年支出の差引1,585−2,100+360=▲155万円2,389−1,560=829万円2,389−購入諸費用を除く残存資産

この試算で最も注目すべき数字は「Aの10年後の実質収支」です。リースバック買取で受け取った1,585万円に対し、10年間で支払う家賃総額は2,100万円となり、維持費節約360万円を考慮しても差し引き約155万円のマイナスになる計算です。つまり10年後の時点では、売却代金が家賃で全額消費された上に不足が生じるということです。

一方でシナリオBの通常売却+賃貸では、市場価格で売れた分の差額(1,585万円と2,389万円の差=804万円)という売却価格の優位性が最初から存在し、賃貸家賃も抑えられているため、10年後の手元資金の余裕度が大きく異なります。

それでもリースバックが合理的になる3つの条件

上記の試算だけを見ると「リースバックは損」という印象を受けるかもしれませんが、実際にはリースバックが合理的な選択になるケースが存在します。

1つ目は居住継続に強い必要性がある場合です。病気・介護・子どもの学区・高齢者の環境変化回避など、引越しが事実上困難または多大な負担を伴う状況では、上記の金銭的な差額を上回る価値が居住継続にある場合があります。

2つ目は短期間の利用を前提にしている場合です。リースバックは通常売却より早く現金化できるため、数年後に老人ホーム入居や子ども家族との同居が決まっているケースでは、仮住まいの費用を省けるメリットが合理性を持ちます。試算を「10年」ではなく「3〜5年」で行うと、通常売却との差は縮まります。

3つ目は通常売却が困難な状況の場合です。住宅ローンが多く残っていてオーバーローンギリギリの状況、または早急に資金が必要で売却活動に時間をかけられない状況では、リースバックの即時現金化という機能自体が価値を持ちます。

自分の状況に当てはめるための試算の手順

上記の試算はあくまで標準的な数値をもとにしたモデルケースです。実際には物件の価格・地域・ローン残債・月々の維持費・想定居住年数によって結果は大きく変わります。自分の状況を試算するには以下の手順が有効です。

まず現在のマンションの市場価格を複数社の無料査定で把握します。次にリースバック会社に査定を依頼し、買取価格と月額家賃の両方を数字で取得します。その上で、居住予定年数を3年・5年・10年のそれぞれで家賃総額を計算し、売却代金と比較します。最後に近隣の賃貸相場と比較して、賃貸住み替えとの差額を計算します。

この4ステップで、「自分のマンション・自分の状況」での損益分岐点が見えてきます。売却代金÷月額家賃で計算した「家賃何か月分か」という数字が、居住予定月数を上回っていれば、その期間内にリースバックの売却代金が家賃に消えてしまう計算になります。

筆者コメント

この10年後コスト試算は、他のリースバック解説サイトではほぼ見かけない切り口です。売却価格の比較だけでリースバックを論じるコンテンツが多い中、「10年後に手元に残る資金」まで含めて比較することで初めてリースバックの本当のコストが可視化できます。結論を一言で言えば、リースバックは「今の家賃より高い家賃を払ってでも、今の家に住み続けることに価値がある人」向けの手段です。数字で冷静に考えることが、後悔しない判断の基本になります。

マンション売却でリースバックを利用するときの流れ

リースバックは通常の不動産売却よりも手続きがシンプルで、現金化までのスピードが速いのが特徴です。ただし、売買契約と賃貸借契約の2つを同時に締結する点が通常の売却と異なります。全体の流れをあらかじめ把握しておくことで、各段階での確認事項を見落とさず、スムーズに手続きを進めることができます。

リースバックの申し込みから入金・入居開始までの標準的な期間は最短2週間から長くても2か月程度です。急ぎの資金調達が必要な場合でも、通常の仲介売却(平均3〜6か月)と比べて大幅に短い期間で完結する点はリースバックの大きな利点のひとつです。

無料査定の申し込みから契約までのステップ

リースバックの手続きは大きく6つのステップで進みます。

STEP1
問い合わせと簡易査定

リースバック会社の公式サイトや電話から申し込みます。マンションの住所・面積・築年数・間取り・住宅ローン残債などの基本情報を伝えると、書類ベースの机上査定を受けることができます。多くの会社で最短即日〜3営業日程度で仮査定の回答を得られます。この段階では費用は一切かかりません。

STEP2
訪問査定と条件の提示

担当者が物件を訪問し、室内の状態・管理組合の状況・近隣環境を確認した上で、最終的な買取価格と月額家賃を書面で提示します。マンションの場合、管理費・修繕積立金の金額や管理組合への確認事項が発生するため、この段階で管理規約や直近の管理費・修繕積立金の明細を用意しておくとスムーズです。

STEP3
条件交渉と合意

提示された買取価格・家賃・賃貸借期間・買い戻し条件について交渉します。1社だけで決めず、この段階で複数社の査定結果を並べて比較することが重要です。納得できない場合は根拠を確認し、他社の条件を見せながら交渉することも可能です。

STEP4
売買契約と賃貸借契約の同日締結

買取価格と家賃・契約期間などの条件に合意したら、売買契約と賃貸借契約の2つを同時に締結します。マンションの場合は管理組合への確認も必要なケースがあるため、売買契約前に管理組合への報告タイミングを担当者と確認しておくとよいでしょう。

STEP5
決済と所有権移転

契約締結後、売却代金が指定口座に一括で振り込まれ、同時に所有権移転登記が行われます。住宅ローンが残っている場合は、この時点で売却代金からローン残債を一括返済し、抵当権を抹消します。決済完了と同時に賃貸借が開始されるため、以降は毎月家賃を支払う借主の立場になります。

STEP6
賃貸生活の開始

決済翌日以降は賃借人として同じマンションに住み続けます。管理費・修繕積立金・固定資産税の支払い義務はなくなり、毎月の支出は家賃のみに集約されます。

売買契約・賃貸借契約の2つの契約を同時に締結する点に注意

リースバックの契約で最も注意が必要なのは、売買契約と賃貸借契約が同じ日に締結される点です。通常の売却では売買契約と決済が別の日に行われますが、リースバックでは2つの異なる性格を持つ契約書にその場で署名することになります。

売買契約書では買取価格・手数料・引渡し日が確定し、賃貸借契約書では家賃・契約期間・更新条件・解約条件・修繕費負担区分・買い戻し条件が定められます。後から「言った・言わない」というトラブルを避けるために、両方の契約書の内容を必ず確認してから署名することが大切です。

確認すべき賃貸借契約書の重要事項をまとめます。

  • 賃貸借契約の種類(普通借家か定期借家か)
  • 契約期間と更新または再契約の手続き・費用
  • 月額家賃の金額と増額される条件
  • 設備故障時の修繕費負担区分
  • 退去時の原状回復費用の範囲
  • 買い戻し価格と買い戻し可能期間
  • 中途解約の条件と違約金の有無

契約書を受け取ったら即日署名を急かされる場合があります。国土交通省のガイドブックでも「急いで契約せず、家族と相談してから決めることが重要」と明記されています。不明点が一つでもあれば、その場で署名せず持ち帰る権利があります。

売却代金の受け取りと賃貸開始までのスケジュール

リースバックの売却代金は一括で受け取ります。分割受け取りには対応していない会社がほとんどですが、住宅ローンの残債がある場合は、受け取った代金から残債が差し引かれた手取り額が口座に振り込まれます。

資金の受け取りから賃貸開始までのタイムラインは以下のとおりです。

タイミング発生する手続きと費用
申し込み〜訪問査定1〜2週間程度(無料)
条件合意〜契約締結数日〜1週間程度
契約締結当日売買代金の入金・所有権移転登記・賃貸借開始
契約締結当日〜翌月初回家賃・敷金・保証料の支払い
全体の標準的な期間申し込みから決済まで最短2週間〜2か月程度

受け取った売却代金の使い方に制限はありません。ローン返済・生活費・事業資金・老後の資金積み立て・医療費など、目的を問わず自由に使えます。ただし、賃貸が同時に開始されるため、入居後の月々の家賃を支払い続けるための余力を手元に確保しておく必要があります。目安として、家賃3〜6か月分程度は使わずに残しておくことが安心につながります。

また、売却代金を受け取ることで一定額以上の所得が発生した場合、譲渡所得税の申告が必要になるケースがあります。ただし自宅売却には最大3,000万円の特別控除が適用されるため、多くのケースでは税負担が生じません。詳細は不動産会社または税理士に確認することをおすすめします。

筆者コメント

リースバックの手続き全体を通じて、急かされて契約を締結してしまうケースが最も多い失敗パターンです。特に「今日決めれば高い価格で買える」「他の人も検討している」といった言葉を使った勧誘には要注意です。国土交通省は強引な勧誘に対するクーリングオフ類似の対応を求めていますが、宅建業法上のクーリングオフは宅建業者への売却には適用されません。それだけに、契約前の確認が唯一の防御手段です。焦らず、最低3日は考える時間をとる習慣をつけましょう。

知らないと損するリースバックのトラブル事例と回避策

国民生活センターの発表資料によると、リースバックに関する消費生活センターへの相談件数は2019年度の24件から2024年度には239件へと約10倍に急増しています。そのうち契約当事者の約7割が70歳以上の高齢者です。悪質な業者に限らず、大手でも起こり得るトラブルのパターンを知っておくことが、自分を守る最初の一歩です。

強引な勧誘と長時間拘束によるトラブル

国民生活センターに寄せられた実事例として、「玄関で10分だけ」と言って訪問してきた業者2名が部屋に押し入り、90代の女性に対してマンション売却を執拗に勧めたケースがあります。女性は恐怖を覚えて承諾し、何にサインしたかもわからないまま契約書に署名しました。その後、解約しようとしたところ違約金600万円を請求されたとのことです。

また別の事例では、80代男性が朝10時から夜10時過ぎまで12時間以上にわたる勧誘を受け、仕方なく署名したものの、後日親族から「売却価格が安すぎる」と指摘されて解約を求めたところ、契約書に記載があったにもかかわらず説明されていなかった違約金50万円を請求されています。

この種のトラブルの本質は、判断力を消耗させる長時間勧誘にあります。「今日決めなければ価格が下がる」「他にも検討者がいる」といった表現は焦りを生み出すための定型的な誘導文句です。重要なのは、リースバック業者への売却には宅建業法上のクーリングオフが適用されない点です。違約金が契約書に記載されている以上、一度サインすれば取り消しは法的に困難になります。

回避策として有効なのは、訪問を受けた当日は絶対に署名しないと決めておくことです。「必ず家族と相談してから返答します」と明言し、3日以上時間をおいて判断することが基本です。国土交通省のガイドブックも同様の姿勢を推奨しています。

家賃の値上げと支払い不能による退去トラブル

70代の女性が生活費に困ってリースバックを利用し、自宅マンションを約1,600万円で売却したケースです。業者からは「家賃は約6万円でそのまま住み続けられる」と説明を受けていましたが、3年後に家賃が約11万円と倍近くに値上げされました。女性は「3年後に家賃が上がることは契約時に説明している」と言われましたが、説明を受けた記憶がなく、売却代金もすでに生活費で使い切っていたため退去せざるを得なくなりました。

この事例が示すのは、口頭説明と書面記載の乖離が後から深刻なトラブルになるという点です。定期借家契約の場合、更新時や再契約時に家賃が変動することは法的には可能です。業者が「値上げしない」と口頭で約束していても、契約書にそれが明記されていなければ拘束力はありません。

リースバックの家賃は、市場の賃貸相場ではなく「買取価格×年間利回り÷12か月」で算出されるのが一般的です。利回りが7〜10%で設定されると、同エリアの賃貸相場より割高になることも珍しくありません。さらに、定期借家契約の更新時に利回りを再設定されると大幅な値上げが発生します。

回避策として最も効果的なのは、「家賃増額禁止特約」の記載を契約書に盛り込むよう交渉することです。増額禁止特約があれば、経済事情が変動しても一方的な値上げができなくなります。また普通借家契約を原則とする業者を選ぶことも、値上げリスクを下げる重要な判断基準になります。

物件の無断転売と新オーナーからの退去要求

リースバック契約後、入居中に業者が物件を第三者に転売し、新しいオーナーから定期借家契約の再契約を拒否されて退去を迫られるケースが報告されています。近年の不動産価格高騰を受け、リースバックで取得した物件を短期間保有後に売却益を得ることを目的とする業者が一部に存在します。

リースバックでは所有権が業者に移るため、原則として借主の同意なしに転売が可能です。国土交通省のガイドブックでも「再契約前にリースバック事業者が住宅を第三者に売却し、新たな貸主から再契約を拒絶される可能性がある」と明記されています。

トラブルの種類主な原因回避策
強引な勧誘・長時間拘束当日の判断による署名訪問当日は署名しない・家族に相談
家賃の値上げ定期借家の再契約時に条件変更増額禁止特約・普通借家を選ぶ
物件の無断転売業者が収益目的で転売財務安定企業を選ぶ・普通借家を選ぶ
買い戻し価格の誤認口約束と書面の乖離買い戻し価格と期間を書面で確認
違約金の未説明説明不十分なまま署名契約書全文を熟読・弁護士相談

転売リスクを下げるためには、普通借家契約を採用している業者を選ぶことが有効です。普通借家では借主の居住継続権が強く、新オーナーも一方的に退去を迫ることが難しくなります。加えて、財務基盤が安定した上場企業・上場グループの業者は、短期転売目的での利用がしにくい構造になっています。

買い戻し価格の誤認と諸費用によるトラブル

「いつか買い戻せる」という期待を持ってリースバックを選んだものの、実際に買い戻そうとした際に提示された金額が売却価格の1.3倍だったというケースがあります。市場相場より安く売却し、相場より高い家賃を払い続けたにもかかわらず、買い戻し価格まで高くなっていたことに強い失望を感じる利用者は少なくありません。

リースバックの買い戻し価格は、売却価格の1.1〜1.3倍程度に設定されることが一般的です。業者が物件取得時にかかった不動産取得税・登記費用・管理コストなどを上乗せするためで、単純に「少し高めに戻せばいい」というわけにはいきません。

回避策として、買い戻しを前提にしている場合は次の3点を必ず書面で確認します。買い戻し価格の具体的な金額または算出式、買い戻しが可能な期間の上限、買い戻し時に追加でかかる諸費用の内容です。買い戻し特約を契約書に明記することで、期間内であれば事前合意した金額での買い戻しが保証されます。ただし買い戻しをオプションとして付与するかどうかは業者ごとに異なるため、査定の段階で希望を伝えておくことが必要です。

消費生活センターへの相談窓口は、消費者ホットライン「188」で全国の最寄りのセンターにつながります。すでに契約して困っている場合は、不動産取引に詳しい弁護士への相談も有効です。

筆者コメント

リースバックのトラブルは「悪質な業者だけの話」ではありません。大手の業者でも、定期借家契約の更新時条件・物件転売・家賃増額といったリスクは構造的に内在しています。国民生活センターへの相談件数が6年で10倍になっているという事実は重く受け止める必要があります。契約書は法的な拘束力を持つ書類です。サインする前に最低でも2〜3日かけて全文を読み、少しでも疑問があれば弁護士か消費生活センターに相談するという姿勢がトラブル回避の最善策です。

マンション売却のリースバックに関するよくある質問

Q.マンションのリースバックは戸建てと比べて有利ですか
A.

マンションのリースバックには戸建てにはない特有のメリットがあります。管理費・修繕積立金・固定資産税の支払いがなくなる点が代表例です。マンションを所有している場合、毎月の管理費や修繕積立金の支払いは継続的に発生しますが、リースバック後は貸主である業者が負担します。これにより月々の支出が実質的に圧縮されるため、家賃が発生しても手元に残る資金が増えやすい構造になっています。ただしマンション専門の業者(穴吹興産・スター・マイカなど)は対応エリアが限られているため、地方在住の方は全国対応の業者を選ぶ必要があります。

Q.住宅ローンが残っているマンションでもリースバックを利用できますか
A.

住宅ローンが残っていても、売却代金でローンを完済できる場合はリースバックを利用できます。売却価格がローン残債を上回っているアンダーローン状態であれば、決済時に売却代金から残債を一括返済し、抵当権を抹消した上で取引を完結させます。売却価格がローン残債を下回るオーバーローンの状態は、原則としてリースバックを利用できません。ただし自己資金で不足分を補填できる場合は取引可能なケースもあります。ローン残債がある物件への対応実績が豊富な業者もあるため、まずは相談してみることをおすすめします。

Q.リースバックの買取価格はどのくらいになりますか
A.

マンションのリースバック買取価格は、一般的に市場価格の60〜80%程度が目安です。市場価格が3,000万円のマンションであれば、買取価格は1,800〜2,400万円程度の範囲に収まるケースが多くなります。買取価格が市場価格より低くなる理由は3点あります。まず業者が物件を即時現金化できない(賃貸中は売却制限がある)分のリスクを価格に反映させること、次に将来の価格下落リスクを業者が負うこと、さらに物件のリフォームや維持管理コストを見込む必要があることです。同じ物件でも業者によって提示価格に200〜300万円程度の差が出ることがあるため、複数社への査定依頼が不可欠です。

Q.リースバックの家賃はどのように決まりますか
A.

リースバックの月額家賃は、買取価格に年間の期待利回りをかけて12で割った金額で算出されるのが一般的です。たとえば買取価格2,100万円・期待利回り8%の場合、月額家賃は2,100万円×8%÷12か月=14万円という計算になります。利回りは業者によって異なり、概ね6〜10%の範囲に設定されます。利回りが低い業者ほど家賃が安くなるため、家賃を抑えたい場合はインテリックスや穴吹興産など家賃設定が低め水準の業者を選ぶことが有効です。周辺の賃貸相場を参考に算出する業者も存在します。

Q.リースバック後にマンションを買い戻すことはできますか
A.

買い戻しは可能ですが、売却価格より高い金額になるのが通常です。一般的に売却価格の1.1〜1.3倍程度が買い戻し価格として設定されます。業者が物件取得時に支払った不動産取得税・登記費用・管理コストなどが上乗せされるためです。買い戻しを前提にリースバックを検討している場合は、契約時に買い戻し価格と買い戻し可能な期間を書面で確認し、売買予約特約として契約書に明記することをおすすめします。住み続けるほど買い戻し価格が段階的に下がる独自制度を設けている業者もあります。

Q.マンションの管理組合への連絡は必要ですか
A.

所有権の移転自体に管理組合への事前連絡義務はありませんが、リースバック後は管理費・修繕積立金の支払い名義が変わります。決済日以降の管理費は新しい所有者(リースバック業者)が負担します。マンション固有の注意点として、駐車場・バイク置場・駐輪場などの附帯施設の利用権がリースバック後も継続できるかどうかは、管理組合の規約によって異なります。穴吹興産の公式サイトでも「駐車場等については事前に管理会社に確認しておくとスムーズ」と案内されています。リースバック前に管理会社に確認しておくことをおすすめします。

Q.リースバック後に同居家族がいる場合、家族も住み続けられますか
A.

リースバック後の賃貸借契約に記名された借主本人および同居家族は、原則として住み続けることができます。穴吹興産の場合、同居中の親族であれば所有者以外の方を借主として契約を引き継ぐことも可能とされています。ただし、同居を希望する家族の追加や変更については、貸主であるリースバック業者への事前届け出・承認が必要な場合があります。契約書に「同居人の範囲と変更手続き」が明記されているかを事前に確認しておくとよいでしょう。

Q.リースバックを利用しても近所や知人に知られませんか
A.

リースバックによる売却は、通常の仲介売却とは異なり不動産情報サイトや折込チラシへの物件掲載が行われません。登記上の所有権は移転しますが、登記簿を調査しない限り外部から売却の事実を知ることはできません。住まいも変わらず生活環境もそのままのため、近所や知人に知られる可能性は極めて低いといえます。ただし、管理組合の総会資料などに新しい区分所有者の名前が記載される場合があります。その点が気になる場合は、事前にリースバック業者に確認することをおすすめします。

Q.マンションの築年数が古くてもリースバックを利用できますか
A.

原則として利用可能ですが、対応できる築年数の条件は業者によって異なります。穴吹興産は旧耐震基準の物件を対象外としており、スター・マイカは築20年超の物件でも対応できるとしています。旧耐震基準の建物(1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物)については、SBIスマイルのように一級建築士による無料の建物診断を実施した上で対応可否を判断する業者もあります。築年数が古いマンションの場合は複数社に問い合わせ、対応可否と買取価格の両方を確認することをおすすめします。

Q.リースバックの利用で税金はかかりますか
A.

マンションを売却すると、売却益に対して譲渡所得税が発生する可能性があります。ただし、マイホームの売却には最大3,000万円の特別控除が適用されるため、多くのケースでは税負担が生じません。所有期間が5年を超えるか以下かによって税率も変わります。5年超の長期譲渡所得には20.315%、5年以下の短期譲渡所得には39.63%の税率が適用されます。リースバック後は固定資産税の支払い義務がなくなります。税務上の取り扱いは個人の状況によって異なるため、売却を決める前に税理士か不動産会社の担当者に確認することをおすすめします。

Q.複数の所有者がいるマンション(共有名義)でもリースバックを利用できますか
A.

共有名義のマンションでもリースバックを利用できますが、すべての共有者の合意が必要です。一人でも反対する共有者がいると売却手続きが進められません。離婚による財産分与や相続によって共有名義になっている場合、共有者間でリースバックの条件に合意した上で手続きを進める必要があります。一部の業者では共有名義に対応した相談窓口を設けており、事前に状況を相談することができます。