【日米】住宅に対する価値観の違いは!?

皆様は、住宅についてどのような価値観を持っていますか?
住宅には「日々の疲れを癒す場所」「家族と団らんする場所」「ステイタスを表すもの」などなど、様々な捉え方があると思います。本日は2007年にリクルート住まい研究所が発表したデータの中から、日米の住宅に対する価値観の違いについて筆者が面白いと思った内容をご紹介したいと思います。

日本人にとっての住宅は、『癒し』や『団欒』の場所

家族団らんさて、下の添付資料をご覧ください。これは日本の1都3県に住む20歳以上の持ち家所有者へ、住宅の価値観についてアンケートをとった結果です。様々な項目がずらりと並んでいますが、中でも特筆すべきは『家は仕事の疲れを癒す休息場所である』『家は家族で団らんする場所である』という問いに対し、あてはまる・とてもあてはまると回答した人の割合が95%を超えるという結果に。
逆に、『家は資産として有利な投資対象である』という項目に対しては、あてはまる・とてもあてはまると回答した人が37%でアンケート項目の中で最も割合が低いという結果になっています。
日本人にとって家は、日々の疲れを癒したり家族との時間を楽しむための場所という意識が非常に強く、有利な投資対象としての意識が希薄なようです。

米国では、住宅は『有利な投資対象』!?

投資さて、次は米国カリフォルニア在住の持ち家所有者に行ったアンケート結果を見てみましょう。
驚く事に、米国では『家は資産として有利な投資対象である』という日本では最も割合の低かった項目に対して、あてはまる・とてもあてはまると回答した人が90%近くに達しています。逆に、『家は仕事の疲れを癒す休息場所である』『家は家族で団らんする場所である』という日本では95%以上がYESと回答した項目に対して、あてはまる・とてもあてはまると回答した人の割合が50%程度となっており、アンケート項目の中で下位の価値観という結果が出ています。
日本ではトップの価値観が米国では下位に、日本では下位の価値観が米国では上位に、という大変興味深い結果が出ているのです。

住宅の購入回数にも大きな差が!?

上記のとおり、日本と米国では住宅に対してまったく異なる価値観が根付いていると言えます。日本では癒しや団らんの場所として、米国では有利な投資対象として住宅に対する考えが浸透しています。
つまり、米国では投資対象としての意識が強いため今が売り時だと思ったら売る、逆に日本では癒しや団らんとしての場所なので、できるだけ手放さずにいる。これは60歳までの住宅購入回数が日本は平均1.9回であるのに対し米国は平均2.8回という結果差にも現れているのかもしれません。

住宅購入は人生で最も高い買い物ですから、使い勝手や住み心地のみではなく将来のリセールバリューやキャピタルゲインを見据えた投資的な視点が必要なのかもしれませんね。それでも、『家はやっぱり自分と家族の癒しの場でしょ!!』と考える筆者は日本的思考にどっぷり浸かっているのかもしれません・・・。皆様は住宅についてどのような価値観をお持ちですか?是非考えてみてはいかがでしょうか。

- 2015年02月02日