【マンションマニア】新築マンションはまだまだ買い手市場か

週に2件程度は新築マンションのモデルルームを訪問していますが大幅値引きを掲示されることが増えてきました。

先日千葉県内で竣工販売中の超大手ブランドマンションのモデルルームへ訪問、定価5000万円のお部屋を4000万円まで下げられるというお話をいただきました。私自身が購入を検討しており何度も訪問しているからというのもありますが、こちらからの指値なしで2割引き掲示・・・正直驚きました。たしかに今から購入される方はメニュープラン、カラーセレクトなどを選ぶことはできませんが先日まで購入していた方は定価だったわけですから価格表というのはあってないようなものですね。

希望の間取りがあればそのまま購入を決めてしまっても良かったのですが残っている間取りに好みの間取りがなかったため「間取りは妥協するのであと500万円引いてください。それなら今すぐ買います。」と伝えたところ現状では難しいとのことで良いお話ができるようになったら再度連絡するということでモデルルームを出ました。

いつもお話していることですが新築マンションには新築という価値、すなわち「新築プレミアム」が価格に盛られています。上記検討中のマンションを例にすると、周辺の築浅中古マンションは70㎡のお部屋が4000万円程度で動いており、上記新築マンションは70㎡のお部屋が5000万円程度で販売されています。つまりは新築プレミアムが約1000万円ということです。新築プレミアムは新居の引き渡しを受けて鍵を開けた瞬間に若干下がり、引っ越しを終えて住んだ瞬間にすべて剥がれ落ちます。

新築マンションはメニュープラン、カラーセレクトなどが選べる楽しみはもちろん、新築という快適性がありますから1000万円剥がれ落ちようが私はその価値があるものと思っています。ですから新築マンションを否定するつもりもなく、どちらかといえば私も新築派です。

それに比べると中古マンションには住んだ瞬間に剥がれ落ちる価値というものがありません。適正価格5000万円のお部屋を5000万円で購入、鍵を引き渡されて引っ越した当日もそのお部屋の価値は5000万円となります。これが中古マンション最大のメリットと言えるのではないでしょうか。

一番避けてほしいのが中古マンションを割高な価格で買ってしまうことです。中古マンションにしたのに鍵を引き渡された瞬間に損をするのは辛すぎます。どうしてもそのマンションでなければいけなかったなど理由があれば話は別ですが、そうでなければ中古マンションを高値で買ってしまうことはおすすめできません。

当然ですが割安に購入すれば鍵を引き渡された瞬間から含み益が発生することになります。例えば適正価格5000万円のお部屋を4500万円で購入すれば鍵を引き渡された瞬間に500万円の含み益が発生するわけです。

相場を検索できるサイトを利用したり、私のようなプロへ相談するなどして損のない、そして納得のいく住まい選びをしていただければ幸いです。

執筆者:マンション評論家 マンションマニア(外部サイトに飛びます)

- 2017年07月11日