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大手不動産仲介会社の年間仲介件数を調べてみた

現在の不動産取引市場において不動産を売却または購入しようと考えた際、多くの方が不動産会社へコンタクトを取ると思います。 そしてそのうちの多くの方が実際に仲介を任せる際に大手不動産仲介会社を選んでいるのではないでしょうか? 本日は大手不動産仲介会社の年間取引仲介件数とそこから見える不動産仲介市場の現状について考えてみたいと思います。

※ 結果は不動産流通近代化センターの2013年度の調査結果から引用
※ 両手取引は1件でカウント

1. 三井不動産リアルティネットワーク(三井のリハウス)

三井のリハウス
引用元:日本不動産野球連盟 RBA

総店舗数:273店舗
年間仲介件数:42,550件
年間仲介手数料総額:746億円
1店舗あたりの平均年間仲介件数:155.8件
1件当たりの平均仲介手数料額:約175万円

大手不動産仲介会社の中で最も仲介件数が多かった三井のリハウスこと三井不動産リアルティ。 店舗数や年間仲介手数料総額でもトップの数字となっており、その知名度の高さを伺わせます。1件当たりの平均仲介手数料額は約175万円となっており、 片手取引で上限(3%)の仲介手数料で計算する場合、取引される平均物件価格は約5800万円となります。

2. 住友不動産販売

住友不動産販売
引用元:@Press

総店舗数:251店舗
年間仲介件数:35,455件
年間仲介手数料総額:526億円
1店舗あたりの平均年間仲介件数:141.2件
1件当たりの平均仲介手数料額:約148万円

三井不動産リアルティと並んで多くの店舗数・仲介件数を誇るのが住友不動産販売です。 店舗数・年間仲介手数料総額ともに三井不動産リアルティを追随する数字となっています。 1件当たりの平均仲介手数料額は約148万円となり、片手取引で上限(3%)の仲介手数料で計算する場合、取引される平均物件価格は約4900万円となります。 三井不動産リアルティと店舗数が変わらないにも関わらず、取り扱う物件の平均価格が1000万円近くも異なるのは、三井不動産リアルティが富裕層を多く取りこんでいる・・・という事なのでしょうか。

3. 東急リバブル

東急リバブル
引用元:@Press

総店舗数:138店舗
年間仲介件数:19,435件
年間仲介手数料総額:400億円
1店舗あたりの平均年間仲介件数:140.8件
1件当たりの平均仲介手数料額:約205万円

マンションの分譲戸数では三井・住友と来れば三菱が割って入るところですが、不動産仲介においては東急リバブルが2社を追う形に。 総店舗数や年間仲介件数自体は三井と住友の半分程度となっているものの、1店舗あたりの平均年間仲介件数は住友不動産販売とほぼ同様です。 そして1件当たりの平均仲介手数料額は200万円を超えています。物件価格になおすと6800万円を超える計算となります。 これは首都圏と関西圏という比較的取引単価の高い地域に店舗を集約させているからという見方ができますが、住友不動産販売と比べて平均物件価格に約2000万円も差がある事には驚きました。

4. 野村不動産グループ

野村不動産グループ
引用元:RiskyBrand

総店舗数:60店舗
年間仲介件数:7,437件
年間仲介手数料総額:245億円
1店舗あたりの平均年間仲介件数:123.9件
1件当たりの平均仲介手数料額:約329万円

さて、次はノムコムで有名な野村不動産グループです。 店舗数は2ケタとなり年間仲介件数も1万件を下回っていますが、1店舗当たりの平均年間仲介件数は120件を超えています。 そしてお気づきの方も多いとは思いますが、1件当たりの平均仲介手数料額が何と・・・300万円超え!!これは物件価格になおすと約1億1000万円という事になります。 ノムコムで取り扱う物件は全て1億超え!??そんな事はないと思いますが、この結果には驚く方も多いのではないでしょうか? 住友不動産販売の平均価格が4900万円という計算ですから、その倍以上の平均価格という事になります。

5. 三井住友トラスト不動産

三井住友トラスト不動産
引用元:三井住友トラスト不動産

総店舗数:71店舗
年間仲介件数:7,029件
年間仲介手数料総額:151億円
1店舗あたりの平均年間仲介件数:99件
1件当たりの平均仲介手数料額:約214万円

ここで初めて銀行系不動産仲介会社がランクイン。 総店舗数では野村不動産を上回るものの年間仲介件数では野村不動産を下回っています。 1件当たりの平均仲介手数料額については東急リバブル・住友不動産販売・三井不動産リアルティを上回る結果となっていますね。 やはり単価の高い首都圏に集中して店舗を持つ会社のほうが、1件当たりの平均仲介手数料が高いと言えます。 しかし、改めて見ても野村不動産の平均仲介手数料額は異常な高さですね・・・

6位から10位まで

以下は、簡単にご紹介します。
※()内の①は年間仲介件数

6. 大京グループ(6840件)

大京グループ
引用元:財経新聞

7. 三菱UFJ不動産販売(5949件)

三菱UFJ不動産販売
引用元:e-NAVICA

8. 大成有楽不動産販売グループ(4269件)

大成有楽不動産販売グループ
引用元:大成有楽不動産販売

9. みずほ信不動産販売(4062件)

みずほ信不動産販売
引用元:みずほ不動産販売

10. 住友林業ホームサービス(4007件)

住友林業ホームサービス株式会社
引用元:住友林業ホームサービス株式会社

不動産仲介件数は上位3社の独占状態!?

上位3社

改めて件数を並べてみると、三井不動産リアルティ・住友不動産販売・東急リバブルの3社のみで、何と年間10万件近い仲介を行っている事になります。 4位の野村不動産から10位の住友林業サービスまでの年間仲介件数を全て足しても、1位の三井不動産リアルティの年間仲介件数に届かない状況です。 不動産仲介市場は上位3社の独占状態に近い状況にあると言っても良いかもしれませんね。

また、1件あたりの平均仲介手数料については、単価の高い首都圏に店舗を集約している会社ほど平均仲介手数料が高いと言える事と合わせて、 ここでは両手取引を1件としてカウントしているため、両手取引を多く行っている会社ほど1件当たりの平均仲介手数料が高くなるというカラクリがあります。 野村不動産がそれだけ頻繁に両手取引を行っているかどうかはわかりませんが、不動産仲介会社の平均手数料率は4%から5%を超える会社もあるという調査結果も出ています。 (※2010年度、週刊住宅調べ)

ちなみに、片手取引のみを行っていれば平均手数料率が3%を超える事はありません。 平均仲介手数料率が5%を超えるという事は、10000件の仲介のうち8000件以上を両手取引で仲介している事になります。 日本においては両手取引自体が禁止されている訳ではありません。もちろん、偶然両手取引で契約がまとまるケースもあるでしょう。 しかし、もしも仲介会社が両手取引を意図的に行おうとしている場合、売主の知らないところで売主にとって多くの被害が出ているケースがあるのです。

皆様は、とある不動産会社が仲介した10000件の契約のうち8000件以上が、本当に『たまたま』・『意図せず』そうなった結果であると思いますか? 本日の記事によって、皆様に日本の不動産仲介市場について少しでも考えていただく機会になれば幸いです。

※ 本記事は2015年01月時点の内容になります。各サービス内容の詳細については当該サービス事業者のHPにてご確認ください。

マンション売却を成功させるコツや売買の流れについて知りたい方は下記のページをご参照ください
「マンション売却を成功させるコツを不動産業者が徹底解説」

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