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マンション購入時は新築と中古両方チェックしよう

結論から言ってしまうと、マンションの購入を検討している人は、新築と中古を両方チェックした方が良いです。
なぜなら、新築・中古両方をチェックした方が、自分の理想としている物件に巡り合いやすいからです。

ただ、この2つのマンションをチェックするときには、チェックポイントや注意点があります。

今回は、新築・中古のメリット・デメリットを踏まえ、両方を同時にチェックするときのポイント・注意点を解説していきます。

目次

1. 新築と中古を同時に探さない理由
 1-1. 情報収集の方法が異なる
  1-1-1. 新築・中古の情報収集
  1-1-2. 新築・中古の売り方の違い
 1-2. 新築至上主義の人がいるから

2. 新築と中古のメリット・デメリットが異なる
 2-1. マンションの金額について
 2-2. 建物のキレイさと質について
 2-3. 立地について
 2-4. 営業の手厚さについて
 2-5. 内覧会の実施について
 2-6. 瑕疵担保責任について
 2-7. 建物設備の扱いについて

3. 新築と中古を同時に探す際の注意点
 3-1. 中古は不動産会社にヒアリング
  3-1-1. 複数の不動産会社に連絡しておく
  3-1-2. 違う種類の不動産会社に連絡しておく
 3-2. 仲介手数料について
  3-2-1. 不動産会社が新築マンションを仲介するとは?
  3-2-2. 新築マンションは自分達だけで見学に行く

4. まとめ

1. 新築と中古を同時に探さない理由

評価

マンションを探すとき、新築と中古を同時に調べている人は意外と少ないです。
厳密に言うと、新築と中古を両方「同じパワー」で探している人は少ないと言えます。

なぜ、新築・中古を同時に探さないかというと、以下の2点が主な理由です。

  • ・情報収集の方法が異なる
  • ・新築至上主義の人がいる

1-1. 情報収集の方法が異なる

新築と中古を同時に探す人が少ない最も大きな理由は、新築マンションと中古マンションでは情報収集の方法が異なるからです。
情報収集方法が異なるので、どちらか1つの情報に偏りがちになり、結果的に新築・中古を同じパワーで探す人は少ないのです。

1-1-1. 新築・中古の情報収集

新築マンションの情報は住宅情報誌やネットなど、自ら情報を集めることが多いです。

一方、中古マンションの場合は、新築マンションと同じ情報網に加え、不動産会社に中古マンション情報を聞きにいくという方法があります。

なぜ情報収集方法に違いがあるかというと、新築マンションは一気に数十戸~百戸以上売り出すため広告費がたくさんあるからです。
つまり、新築マンションの方が、住宅情報誌やネット広告にお金をかけられるので、自ら情報を取りにいけます。

一方、中古マンションは広告費にそこまでお金がかけられないので、新築マンションほど広告での露出は少なく、 自分だけの力で探すのには限界があります。

1-1-2. 新築・中古の売り方の違い

また、新築マンションは売主(不動産会社)の直販なので、中古マンションのように 「仲介会社に聞けば教えてくれる」というものではありません。

一方、中古マンションはネットやチラシなどの広告もありますが、不動産会社の持っている情報の方が厚いです。

不動産会社の持っている情報が厚い理由は、「レインズ」という不動産業者しか閲覧できないネットワークシステムのおかげです。
大多数の中古マンションはレインズに登録されるので、仲介会社に情報を求めることで売り物件を知ることができます。

このように、新築と中古は情報収集の方法が異なります。 特に新築マンションを探している方は、ネットで検索すれば多くの情報が得られます。

そのため、わざわざ不動産会社に情報を求めに行かないので、結果的に 中古マンションの情報があまりないまま、物件探しをしているというワケです。

1-2. 新築至上主義の人がいるから

また、「新築だけを探している」という新築至上主義の方が多いのも、新築・中古を同時に探す人が少ない理由と言えます。
新築は「新しい」というプレミアム感があり、「誰も住んでいない家に住みたい」という心情が強い人は、新築だけを探す人が多いです。

しかし、後述しますが新築マンションと中古マンションは、それぞれメリット・デメリットが異なるので、 新築だけに絞るのは非常にもったいないと言えます。

そのため、特に新築至上主義の方は、中古のメリットを知り新築・中古を並行して探すことをおススメします。

2. 新築と中古のメリット・デメリットが異なる

前項で、新築・中古を同時に探さない理由は「情報収集方法の違い」と「新築至上主義」であると解説しました。

つづいて、新築・中古のメリット・デメリットを解説します。

新築・中古のメリット・デメリットを知れば、なぜ新築・中古の両方をチェックした方が良いかが分かります。 また、新築・中古を同時に探すとき、どのような指標でチェックするべきかも分かります。

新築マンションと中古マンションのメリット・デメリットの違いは、以下の点を比較すれば分かってきます。

  • ・マンションの金額について
  • ・建物のキレイさと質について
  • ・立地について
  • ・営業の手厚さについて
  • ・内覧会の実施について
  • ・瑕疵担保責任について
  • ・建物設備の扱いについて

2-1. マンションの金額について

金額

まず、マンションの金額については中古マンションの方が安いです。

新築マンションは「新築プレミアム」が上乗せされているので、住んだ瞬間に価格が1割~2割落ちると言われています。
この「新築プレミアム」の正体は、不動産会社の人件費や広告費です。

新築マンションは、施工会社・設計事務所・不動産会社の営業マン・用地取得者・事務担当者など、たくさんの人が関わっています。
また、ネット広告・チラシ・モデルルームなど多額の広告費もかかっている上に、当然ながら売主である不動産会社は利益を乗せて販売しています。

一方、中古マンションは、売主が支払うお金は不動産会社に支払う「仲介手数料」くらいなので、上乗せされている金額は小さいです。
つまり、新築は色々な金額が上乗せされているため、中古マンションと比較すると「無駄なお金」が多いということです。

中古マンションとして売る時は「無駄なお金」はそぎ落とされているので、単純に「築年数が経っている」という理由だけでなく、 中古マンションは費用対効果の高いお得な買い物ができるということです。

2-2. 建物のキレイさと質について

つづいて、「建物キレイさと質」については新築マンションの方が上です。 当然ながら、新築マンションは誰も住んでいないのでキレイで、最新設備が搭載されています。

遮音性や防音性を左右する「構造」の面からも新築の方が上です。 そのため、室内のキレイさという「見た目」以外にも、その部屋での快適な生活は新築マンションの方が上であると言えるでしょう。

一方、中古マンションでも「リノベーション」を行うことでキレイさは回復できます。 ただ、それは室内に限った話であり、マンションの外観や共用部などのキレイさは、中古マンションは新築マンションには勝てません。

2-3. 立地について

立地

つづいて立地についてですが、中古マンションの方が、立地が良い物件が多いと言えるでしょう。
その理由は、中古マンションの方が物件数は多いからです。

事実、2016年の新築マンション分譲戸数は全国で92,122戸数※1であり、中古マンションの分譲戸数は首都圏ですら194,336件※2あります。
なぜ、中古マンションの方が新築マンションよりも分譲戸数が圧倒的に多いかというと、マンションのストック数が違うからです。

中古マンションは今まで分譲した「全ての新築マンション」が、(取り壊していない限り)中古マンションとして売り出される可能性があります。
そのため、中古物件の方が圧倒的にストック数は多くなり、結果的に売り出される物件も多くなるというワケです。

また、新築マンション用地が少ないという理由もあります。
マンションを建築するためには、最低でも100坪程度の土地の広さは必要です。
では、あなたの家の周りに100坪もの広い土地がたくさんあるでしょうか?

恐らく100坪もの土地は少ないため、新築マンションは駐車場をマンションにしたり、いくつかの区画を買収して広い土地にしたりするしかありません。
そのため、中古マンション方が物件数は多くなり、必然的に立地が良い物件も中古物件の方が多くなります。

※1 東京カンテイ
https://www.kantei.ne.jp/report/90hakusyo-house.pdf
※2 東日本不動産流通機構
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2016.pdf

2-4. 営業の手厚さについて

つづいて解説する「営業の手厚さ」については、新築マンションの方が中古マンションよりも上と言えるでしょう。

ほとんどの新築マンションは、モデルルームをつくり、そのモデルルームで営業マンが丁寧に物件を説明してくれます。
また、図面集やパンフレットなどもキレイに作成してあり、建物の構造や仕様など、営業マンが細かく説明してくれます。

一方、中古マンションの営業マンはそのマンションを「仲介」しているだけに過ぎないので、 新築マンションの営業マンほどの知識は無いケースも少なくありません。

そのため、新築マンションの方が正確かつ大量の情報をインプットでき、そのマンションのことを良く知った上で購入できると言えるでしょう。

2-5. 内覧会の実施について

内覧会

つづいて「内覧会」という点からは、新築マンションにメリットがあると言えます。

新築マンションで行う内覧会とは、購入者が室内を見学して傷・汚れをチェックする会のことです。
内覧会で傷・汚れが発覚すれば、クリーニングおよび補修をして購入者に再度チェックしてもらいます。

一方、中古マンションは原則「現況有姿」になるので、基本的には汚れや傷はそのままの状態で購入者に引き渡すという流れです。
たとえば、「ドアが開かない」などの機能的な問題があれば売主は補修してから引き渡しますが、原則は中古マンションでは室内の傷・汚れに対するケアはありません。

2-6. 瑕疵担保責任について

瑕疵担保責任についても、新築マンションの方が購入者にメリットがあると言えます。
そもそも瑕疵担保責任とは、「構造耐力上主要な部分(天井や床など)に欠陥(瑕疵)があれば売主が補修する」というものです。

新築マンションは売主が不動産会社なので、構造耐力上主要な部分については、10年間の瑕疵担保責任が発生します。
つまり、新築マンションは引渡しから10年間、瑕疵があれば売主に補修してもらえるということです。

一方、中古マンションの場合は、売主・買主間で「半年」程度を目安に瑕疵担保期間を定めます。
そのため、売主が瑕疵担保責任を負う期間は、新築マンションよりも大幅に短い期間になります。

2-7. 建物設備の扱いについて

最後の項目である「建物設備の扱い」も、新築マンションのメリットと言えます。

建物設備とは、具体的には「食洗器」や「ディスポーザー」などの付属設備のことです。
これらの設備は、新築マンションであれば、きちんと取扱説明書があり保証書もあります。

しかし、中古マンションの場合には、建物設備も現況有姿なので説明書がなければ売主に請求できませんし、保証書も引き継がれません。
そのため、極端な話、引渡を受けた次の日に設備が壊れても自分で対応するしかないということです。

3. 新築と中古を同時に探す際の注意点

注意点

前項のように、新築と中古ではそれぞれメリット・デメリットが異なることが分かったと思います。
このメリット・デメリットの違いから、新築・中古両方のマンションを注力して探していると、たとえば以下のような見逃しを防ぐことできます。

  • ・不動産会社からの中古情報で自分の理想の立地に中古マンションがあった
  • ・中古をネット検索していたら自分の理想のマンションが新築より200万円安く売り出されていた
  • ・新築をネット検索していたら、最新設備のマンションが中古と30万円しか違わなかった

このように、それぞれに良いところがあるので、 新築ばかり探している人が中古を探してみると、意外と中古に理想の物件があったりします。

そのため、新築・中古を同時に探すべきであり、以下の点に注意して探すべきです。

3-1. 中古は不動産会社にヒアリング

中古マンションを探すときは、ネット検索などと並行して不動産会社に情報収集しましょう。
上述したように、不動産会社はレインズというネットワークシステムがあるので、ネット検索などでは知ることのできない情報を持っています。

ただ、不動産会社に情報をもらうときは以下の点を意識しておきましょう。

  • ・複数の不動産会社に連絡しておく
  • ・違う種類の不動産会社に連絡しておく

3-1-1. 複数の不動産会社に連絡しておく

中古マンションの情報収集は1社だけでなく複数社に行いましょう。

なぜなら、複数社に連絡した方が、幅広い情報を得られるからです。 実は、中古マンションの売り物件は「一般媒介契約」で仲介を依頼しているのであれば、不動産会社はレインズに登録する義務はありません。

つまり、レインズにすら乗らない情報が不動産会社にある可能性があるため、1つの不動産会社だけに情報収集すると、売り物件を網羅できなくなります。
とはいえ、10社も20社も問いあわせるのは大変なので、マンションが欲しいエリアの周辺を中心に2~3社程度で良いでしょう。

3-1-2. 違う種類の不動産会社に連絡しておく

また、複数の不動産会社から情報収集を受けるときには、「大手不動産会社」「地元密着不動産会社」「新興不動産会社」など、 不動産会社の種類を分けると良いです。
なぜなら、不動産会社の種類によって情報網が異なるので、持っている中古マンション情報にも違いが生じるからです。

たとえば、大手不動産会社であれば、店舗数がたくさんあります。
そのため、同じ会社内の別店舗で受けた情報を瞬時に横展開することで、情報を早く入手できるという特徴があります。

また、地元密着型の不動産会社は、その土地ならではの売り物件に強く、レインズに乗っていない情報を知っているかもしれません。

そして、新興不動産会社はSNSなどの情報網を活かして、ほかの会社にはない売り物件情報を得ているかもしれません。

このように、不動産会社の種類によって情報網が異なり、持っている売り物件情報が微妙に違うことがあります。
そのため、別の種類の不動産会社から情報収集すると良いです。

3-2. 仲介手数料について

仲介手数料

最後に仲介手数料についての注意点です。 基本的には新築マンション購入時には仲介手数料は発生しません。

なぜなら、不動産会社が直接販売しているので、「仲介」しているワケではないからです。

しかし、中古マンションを平行して探していると、不動産会社が新築マンションを「仲介」することがあります。

3-2-1. 不動産会社が新築マンションを仲介するとは?

たとえば、仲介会社Aに中古マンションを探してもらっている過程で、新築マンションZという存在を知ったとします。
その旨を仲介会社Aに伝えたところ、今度中古マンションの見学をするときに一緒に新築マンションZも見学することになりました。

仮に、物件見学後に新築マンションZを気に入り、この物件を購入しようと思ったとします。
このような状態のときに、仲介会社Aは自分が新築マンションZを「仲介(紹介に近い)」したと主張し、仲介手数料を請求してくることがあります。

しかし、結論から言うと、新築マンションは広く告知されている物件であり、仲介会社Aが新築マンションZの仲介を頼まれているワケでもありません。
そのため、仲介会社Aに仲介手数料を支払う必要は全くありません。

3-2-2. 新築マンションは自分達だけで見学に行く

前項のような状態にならないためには、新築マンションは仲介会社を通さず自分達だけで見学に行くことです。
そもそも、新築マンションはネットやチラシなどでたくさん広告を打っているので、自ら情報収取することで見学予約できます。

そのため、中古マンションを見に行くときには、日程調整などは仲介会社に依頼して、新築マンションについては仲介会社はノータッチにしておきましょう。

4. まとめ

このように、新築・中古にはそれぞれメリット・デメリットがあり、情報収集の方法が異なります。

しかし、自分の理想としている物件が、新築の中にあるのか中古の中にあるのかは分かりません。
そのため、情報収集する不動産会社に気を付けつつ、新築・中古両方の物件をチェックしましょう。

中古マンション購入に掛かる費用や手続きの流れについて知りたい方は下記のページをご参照ください。
中古マンション購入の流れと注意点、費用の目安などについて

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