住宅ローンの収入合算はメリット・デメリットがある【ペアローンとの違いを理解して活用】

住宅ローンを借り入れる際には、収入に応じて借入可能額が異なります。収入が非常に多いならともかく、住宅の購入には多額の費用がかかることから、全額を住宅ローンで借り入れられない可能性もあります。しかし、自分の収入だけでは希望額の住宅ローンの審査に通らない場合でも、収入合算を活用すれば借入可能額を増やせる可能性があります。では、収入合算とはどのような方法なのでしょうか。

収入合算とは?

収入合算とは、2人の収入を合算してローンを借りる方法です。2人の収入を合算することによって1人だけで借り入れるよりも収入が多い計算になり、住宅ローンの借入可能額を高めやすくなります。

ただし、収入合算ができるのは近親者に限られています。合算ができるのは両親や子供などに限られているため、友人に頼み込んで収入合算制度を活用することはできません。親子や夫婦で利用する仕組みと考えましょう。また、収入合算ができる相手は1人だけです。子供が複数いるからといって全員の収入を合算して住宅ローン借り入れをすることはできない点に注意しましょう。

収入合算のメリット

では、収入合算にはどのようなメリットがあるのでしょうか。まず、当然ながら住宅ローンの借入可能額が増えるメリットがあります。ローンを組める金額が増えることで、自分が希望している比較的高価格な住宅が手に入れやすくなります。買いたい住宅があるものの、もう少しローン額を増やさないと手元の資金では足りない、という状況になったときは、収入合算のメリットが活用できないか検討してみましょう。  また、収入合算をすることでローンの借入額が増えれば、住宅ローン控除の金額が増えます。そのため、収入合算をすることで大きなローンを組めば、住宅ローン控除額の増加によって大きな節税効果が期待できます。

住宅ローンが借りられる金額は年収のおよそ5倍です。ただし、収入合算で追加される分の収入については、年収の2.5倍程度が借入可能額に加えられます。名義人本人の収入増加ほどの効果はないものの、それほど収入の多くない近親者でも、収入合算をした際に収入の2.5倍相当額が住宅ローン借入可能額に追加できます。例えば、扶養控除の範囲内でパート勤めをする配偶者がいる場合、配偶者に月5万円の収入があれば、年収60万円×2.5=150万円程度、住宅ローン借入額を増やすことができます。派遣社員などで月収10万円の配偶者がいるなどすれば、増やせる借入額は倍の300万円程度となります。少しでも多く住宅ローンを借り入れたいと考える場合は、配偶者のパート収入などを合算してみましょう。

収入合算のデメリット

ローン借入可能額を増やせたり、住宅ローン控除の恩恵が大きくなったりといったメリットがある収入合算ですが、逆にどのようなでメリットがあるのでしょうか。

まず、収入合算の相手となってくれる人は、 ローンの連帯保証人となります。したがって、ローンの名義人が返済能力を失った場合には、代わりにローンを返済する必要があります。収入合算をしてローンを組む際には、借入額が大きくなりがちです。そのため、いくら身内といえども連帯保証人になることをためらうケースもあります。また、名義人が返済できなくなった際に身内で金銭をめぐるトラブルにつながる可能性もあります。収入合算をする際にはあらかじめこうしたトラブルが起こらないようにしっかりと話し合いをしておく必要があります。

また、収入合算ではローンを借りすぎるリスクがあります。もちろん住宅ローンの借り入れには審査があるので、返済不可能なほど多額の住宅ローンを抱える可能性は低いといえます。しかし、返済できるとしても借入額を大きくしすぎると、利息負担が重くなってしまいます。ローンを組むと住宅ローン減税が受けられるメリットがありますが、利息の支払いが増えすぎてしまっては、せっかくの節税効果が帳消しになってしまう可能性があります。したがって、収入合算をするくらいなら頭金の額を少しでも増やすなどして、ローンの借入額を減らせないかを検討してみましょう。そのうえで、審査に通りそうな住宅ローンの金利をもとに利息支払い額の増加ぶんと、住宅ローン控除による恩恵などのメリットをてんびんにかけることで収入合算をするかどうかを判定することが求められます。

さらに、収入合算をする際には、購入する住宅を共同名義にする必要があります。夫婦間で収入合算する場合など、ローンの名義人と合算対象者がともに購入した住宅で暮らす場合は、共同名義にすることへの抵抗感は比較的小さいといえます。いっぽう、あくまでも住宅ローンの借り入れに協力するだけで、合算対象者は名義人が購入した住宅では暮らさない場合などは、共同名義にすることに違和感を覚えやすくなります。収入合算をする際には購入した住宅が共同名義になっても良いかを考えましょう。

ペアローンと収入合算の違いは?

収入合算と似た住宅ローンの借り入れ方法に、ペアローンがあります。ペアローンはその名の通り、ペアでローンを借り入れる方法です。ペアでローンを借りると聞くと、2人の収入合計額に基づいて借入可能額が決まる収入合算と同じように思えます。では、ペアローンと収入合算はどこが異なるのでしょうか。

両社の最大の違いは、ローンを1人が借りるか、2人が借りるかという点です。収入合算ではあくまでも住宅ローンを借り入れるのは名義人だけです。いっぽう、ペアローンでは2人がそれぞれローンを借り入れる形をとります。では、ペアローンを活用して2人がそれぞれローンを組めば、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

ペアローンのメリット

ペアローンのメリットとしては、それぞれがローンを借りることから自分の責任範囲が明確な点が挙げられます。したがって、収入を合算してローンを借りるくらいなら、どちらがいくらローンを返済するかを明確にしたい場合は、ペアローンを活用することができます。またペアローンでは、ローン借り入れによって購入した住宅の所有権が、それぞれが借り入れた金額の比率で決まります。したがって、より多くのローンを借り入れた側が、多くの所有権を持つことになります。

加えて、ペアローンではローンを借り入れたそれぞれが住宅ローン控除を受けられるメリットがあります。収入にそれほど大きな差がない夫婦などが2人の収入を合わせて住宅ローン借り入れをする際には、ペアローンを活用することで住宅ローン減税の恩恵を公平に受けることができます。共働き夫婦などでは「家計」というひとくくりでお金を管理せず、あくまでも個人ごとにお金をやりくりしているケースがあります。こうしたケースでは、住宅ローンを組む際にも、個人として借り入れた金額に応じて住宅ローン減税を受ける方が、住宅購入に対する貢献度とローン減税で受けられる恩恵のバランスがとりやすいといえます。

さらに、ペアローンでは 団体信用生命保険(団信)に双方が加入で切るメリットがあります。団信はできれば利用したくない保険なのですが、いざローンの借り手が亡くなった際には欠かせません。団信に加入することで、ローンの名義人が死亡した場合には、ローンの返済が免除されます。名義人だけしか団信に入れない収入合算では、収入合算の対象とした人が亡くなった場合でも、名義人は借り入れたローンの全額を返済する必要があります。しかしペアローンでは各個人がローンを借り入れている形なので、いずれかが死亡すれば、死亡した人が借り入れた分のローンは返済の必要がなくなります。

ペアローンのデメリット

個人ごとにローン借り入れを行うペアローンには、デメリットもあります。メリットと合わせて把握しておき、住宅ローンを借り入れる際の参考にしましょう。

まず、ペアローンでは連帯保証ではなく連帯債務の形となります。そのため、収入合算の場合よりも返済を求められる度合いが厳しくなります。夫婦で住宅ローン借り入れをする場合を例にとって違いを理解しておきましょう。収入合算では、夫のメイン収入に妻のパート収入を加えてローンを借り入れます。この場合、ローンの名義人は夫で、妻は連帯保証人となります。このケースでは、当然ながら名義人の夫はローン返済の義務がありますが、連帯保証人の妻は夫の返済が滞らない限り、ローンを返済する必要はありません。

いっぽう、ペアローンでは夫と妻のそれぞれがローンを借り入れるため、相手の返済状況に関わらずそれぞれが自らのローンを返済する必要があります。そのため、ローン借り入れ当初は共働きであっても、将来的に子育てなどのために妻が離職するなどの計画がある場合は、長期のペアローンの設定に注意が必要です。というのも、妻の収入がなくなったために夫が妻にお金を融通して妻が借り入れた分のローン返済に充てれば、夫から妻に資金を贈与したとみなされる可能性があるからです。せっかく住宅ローンの借り入れ方を工夫しようとしたのに、かえって税金を多く取られる羽目にならないよう注意しましょう。

また、ペアローンでは家計全体に占めるローン返済の負担度が把握しにくくなります。夫名義のローンだけの場合と異なり、ローンが2つに分かれることによって、それぞれが家計全体の返済状況を把握するのに手間がかかります。そのため、家計におけるローン返済額の全体像を把握したい場合には、ペアローンは不便だといえます。

住宅ローンをより多く借り入れたい場合には、収入合算をしたり、ペアローンを組んだりする方法があります。収入合算では返済の義務を最初に負うのは1人だけで済む点がメリットです。一方、それぞれが借り入れた金額を明確にしたい場合は、借り入れ名義人が別々になるペアローンが適しています。どちらも一長一短なので、特徴を把握した上で自分たちにあった借り入れ方法を選択しましょう。また、いずれの方法でも借入額が多すぎると利息負担が重くなる点にも要注意です。借入額を増やすことだけにこだわりすぎないことが大切です。

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