住宅ローンの事前審査の方法や期間は?本審査とは異なる点に注意

マイホームの購入に際しては、多くの方が 住宅ローンを利用されます。住宅ローンを借りるためには、金融機関による年収や勤続年数、購入物件の評価などに関する審査をクリアしなければなりません。 そこで、物件の購入前でも申込むことができる「事前審査」を利用することにより、資金面の障害を解消したうえで購入契約に進むことができる制度があります。今回は、住宅ローンの「事前審査」とはどんなものか、さらに、購入契約後に行われる「本審査」との違いについて併せて説明していきたいと思います。

■事前審査とは?

近年、自宅用不動産の契約にあたっては、住宅ローンの事前審査をパスし、資金面の障害を解消した上で契約を結ぶのが一般的です。その事前審査では、おもに4つの点が審査されると考えられます。

Ⅰ.年収から判断される返済能力

本人や連帯債務者の年収に対して、無理な返済になっていないかチェックします。借入可能額としては、年収の約7倍が上限とされていますが、返済比率*は年収によって異なります。

年収 返済比率の上限
150万円以上250万円未満 年収の25%以内
250万円以上400万円未満 年収の30%以内
400万円以上600万円未満 年収の35%以内
600万円以上 年収の40%以内

年収が高くなるに連れて返済比率も高くなっていくのがわかります。注意点としては、返済比率を算出する際の金利が、実際のローン金利ではなく、「審査金利」が適用される点です。全期間固定金利*を選択する場合は別として、変動金利*や期間固定金利特約*を選択した場合、金融機関としては将来的な金利上昇を考慮する必要があります。そのため、現在の1%程度という超低金利ではなく、3~4%程度の金利で返済額を計算し、返済比率を算出することになります。

Ⅱ.年齢・勤続年数・勤務先から判断される返済能力

年齢が審査される理由は、完済時期を確認するためです。借入時の年齢が45歳で35年ローンを組もうとすると、完済時期は80歳になってしまいます。その場合、返済年数の短縮が条件になったり、ローン不承認となる場合もあります。 次の勤続年数については、満1年以上を基準とする金融機関がほとんどです。転職して間もない状況では収入が安定せず、確実なローン返済に支障を来たす可能性があると見なされるからです。加えて、現在の勤務先に1月から通年で勤務していることが望ましいでしょう。これは、現在の勤務先における通年の年収を確認するためです。 さらに、勤務先については、上場企業など有名な会社であれば信用度は高くなりますが、中小企業であっても、業種や経営状況、本人の職種などに特段の問題が無ければ、審査に大きな影響を与えることはありません。

Ⅲ.過去から現在にかけての借入状況

住宅ローンのみの返済比率に問題は無くても、既存の借入がある場合は、その返済も含めた返済比率で審査されます。加えて、借入先や資金使途も審査され、消費者金融を利用していたり、ショッピングやキャッシングの利用頻度が多い場合は、ローン不承認となるか、既存借入の完済やカードの解約・退会が条件となる可能性が高くなります。借入に関しては、現在だけでなく過去の借入履歴も調査されます。そこで延滞などが発覚した場合は、借入が難しくなる可能性があります。

Ⅳ.個人信用情報における問題の有無

個人情報の代表的なものとしては、自己破産やいわゆるブラックリスト、税金滞納の有無などが挙げられます。他に、過去の勤続先の履歴や犯罪歴の有無なども審査対象となります。

■事前審査の流れ

事前審査を利用する際、購入予定物件を押さえておく方が望ましいでしょう。不動産会社を通して、購入申込書(または買付証明書)を売主に提出して申込みの権利を確保し、事前審査中に他から申込まれるリスクに備えておきます。

次に、事前審査申込書に必要事項の記入、押印のうえ、必要書類等を添付します(必要書類については後述します)。事前審査の段階では不動産会社に書類提出を依頼できますので、金融機関に出向く必要はありませんが、ご自分で手続きしたいという方は出向く必要があります。ちなみに、ネット専用住宅ローンなど金融機関によっては、郵送でも受付してくれるところもあります。

事前審査申込後、2日から1週間程度で審査結果が判明します。ほとんどの金融機関は審査結果を書面で行います。事前審査の承認が得られれば、購入契約を結ぶための資金面の障害は無くなります。ちなみに、購入資金の裏付け書類として、審査結果書面の提出を購入契約時に求められる場合がありますので、大切に保管しておきます。

ところで、具体的に購入物件が決まっていない状態で、「ローンが通るか」「いくら借りられるか」を知りたいがために事前審査を利用するケースがあります。確かに、事前審査の承認を得ていればマイホーム探しにおいて、有利に進められる場面もあるかと思います。ただ、ローン審査の履歴というのは、各金融機関で情報共有されることもあり、審査を複数回受けると、「審査を受けまくっているのは、何か事情があるのか」「すべての審査が不調に終わっているのではないか」などの印象を与える可能性があり、他ではすべて通っていた審査が突然通らなくなる可能性があります。ですから、物件が未確定の段階で事前審査を利用する場合は、1回だけにしておく方が安全と思われます。

また、住宅ローンの中でもフラット35を利用する場合、事前審査が無いことを知っておく必要があります。フラット35では、返済比率や物件に対する融資額の割合をチェックする仮審査は行われますが、事前審査という概念はありません。そのため、やむを得ず一般の銀行などで事前審査を通し、資金面の裏付けを得てから購入契約を結び、審査を受けた銀行のローンは利用せずにフラット35の本審査を申込むというケースもあるようです。

■事前審査と本審査の違い

本審査では事前審査とほぼ同じ内容を審査します。では、なぜ同じ審査を2度も行うのかというと、審査する会社が異なるからです。事前審査を行うのは銀行ですが、本審査は「保証会社」が行います。保証会社とは、借主の住宅ローン債務を保証する機関で、仮に住宅ローンが払えなくなった時に、借主に代わってローン債務を肩代わりします。そうなると保証会社にとってはリスクを背負うことになるため、より細部に至る審査を行うことになります。

注意すべきこととして、事前審査が通った後で新たな借金をしないことです。日常の支払いをカード決済にしている方も、この時だけは利用を極力控える必要があります。事前審査の結果は、当然保証会社にも通知されますので、事前審査と本審査で借入状況が異なってしまうと、審査が差し戻されたり、最悪の場合、不承認となる可能性もあります。また、どちらの審査においてもウソの申告は禁物で、これはほぼ確実にバレると思ってください。もしマイナス要因と思われる事実があったとしても、それはそれで正直に申告しましょう。仮にマイナス要因があったとしても、審査する側はローンを貸すのが仕事ですから、貸せるようにするための提案をしてくる場合もあります。

■必要な書類等

事前審査を申込む際に必要となる書類等をまとめましたので参考にしてください。

Ⅰ.会社員の場合

対象者 必要な書類等 入手先
共通 直近年とその前年分の所得証明書(または源泉徴収票) 市区町村役場または勤務先
身分証明書(運転免許証等)
勤務先および勤続年数確認書類(健康保険証の写しなど)
正社員 勤続3年以上 共通のみ 共通のみ
勤続3年未満 直近1年分の給与明細書 勤務先
契約社員 勤続3年以上 雇用契約書(または在籍証明書) 勤務先
勤続3年未満 直近1年分の給与明細
雇用契約書(または在籍証明書)

Ⅱ.経営者、親族会社に勤務、自営業者の場合

対象者 必要な書類等 入手先
共通 身分証明書(運転免許証等)
事業主および事業年数確認書類(健康保険証の写しなど)
会社案内または事業概要書、パンフレット等
経営者または親族会社勤務 設立3年以上 直近年とその前年分の所得証明書(または源泉徴収票) 市区町村役場または会社
会社謄本 法務局
過去3期分の決算書
設立3年未満 直近年とその前年分の所得証明書(または源泉徴収票) 市区町村役場または会社
直近1年分の給与明細書 会社
会社謄本 法務局
過去すべての決算書
自営業者 開業3年以上 過去3年分の確定申告書の控え
開業3年未満 開業後すべての確定申告書の控え

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