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分譲マンション会社のホームページを見れば売れ筋が分かる、マンション価格の値付けの裏側とは?

新築分譲マンションを購入する時には、チラシを見たり物件のホームページを見たりしてマンションの情報を得る事が出来ます。
中古物件と違い、情報量が多い点が新築分譲マンションの特徴です。実は情報量が多いからこそ、不動産会社の方で戦略を練り「売りたい住戸」を決めている場合が多いです。 今回は、分譲マンション会社のホームページから見る売れ筋、及び値付けの裏側をお話します。

ホームページを見てみよう

グレーシアタワー二俣川
引用元:【公式HP】グレーシアタワー二俣川

分譲マンション会社の戦略を知る上で一番良い方法は、物件の公式ホームページを見る事です。 主にマンションを売る時には、「物件公式ホームページ」「不動産ポータルサイト(SUUMOやHOMESなど)」「チラシなどの紙媒体」の3つの広告が主な広告になります。 その他にもDMや電子メールでの営業もあります。ただ、DMや電子メールなどの広告は先ほどの3つの広告と比べると費用は安いですが、効果が低いです。また、どの程度の費用を広告に投下するかは、分譲マンション会社の規模や物件の規模によって異なります。では、なぜ物件公式ホームページを見るのが一番良いかと言うと、全ての原点は物件公式ホームページになるからです。例えば、売り出し中の住戸が各広告媒体で異なれば、広告媒体ごとに価格帯や売却中の住戸数が違ってしまいます。

また、掲載する間取りも、原則は「売り出し中」物件(もしくは今後売り出す予定)でなければいけません。 そのため、広告媒体ごとに間取りが異なれば、購入検討者がどの情報を信じて良いかが分からなくなってしまいます。 だから、広告媒体の中で「基準」となる広告媒体を決めておき、その基準となる広告媒体に習う形で他の広告の内容変更を行わなければいけないのです。 その基準となる広告媒体は物件公式ホームページであり、その情報を見ればリアルタイムに物件情報を見る事ができます。

また、公式ホームページの物件情報や内容が変わったのであれば、その内容に準じて他の媒体が変更になるので、公式ホームページを見ればスピーディーに情報を把握する事が出来るのです。

価格を見てみよう

物件概要
引用元:【公式HP】グレーシアタワー二俣川

まずは物件価格を見てみましょう。物件価格はTOPページに記載されている事が多いですが、TOPページに記載がなければ「概要」のタブに記載があります。 また、TOPページに記載がないという事は、その物件の「売り」にならないという事なので、目玉住戸(極端に安い住戸)は今現在無いという事が多いです。

物件価格は今現在売られている部屋の最低価格が、「物件」としての最低価格になります。 つまり、2,980万円の住戸が最低価格であれば、購入検討者が物件検索をした時に3,000万円以下の物件で引っかかります。 そのため、随時価格の安い住戸を売り出していないと、物件を検索した時に「価格帯」でフィルタをかけられた時に困ります。 購入検討者の希望価格より上の価格であれば、検索から弾かれてしまうからです。

目玉住戸を作る理由

目玉住戸
引用元:【公式HP】Brillia City 石神井台

このように、極端に安い目玉住戸を作る理由は、検索で引っかかりやすくするためです。 大体の購入検討者は「予算」「間取り」「広さ」「駅距離」がマスト条件になります。特に予算に関しては、大きくオーバーする事はありません。 例えば、4,000万円以下の予算で5,000万円の住戸を買う事はほぼないですし、そもそも予算を大きく上回った住戸の住宅ローンは通らないケースが多いです。 一方、例えば駅距離で言うと当初は「駅5分以内」としていても、駅9分で良い物件があれば妥協する可能性もあります。

つまり、価格は購入検討者にとって「絶対に譲れない条件」である事が多いのです。そのため、目玉住戸を作っておいて、検索に引っかかるようにしているのです。 分譲マンションを一度でも検討した事がある方は「広告に2,980万円と記載してあったが、いざモデルルームに行ってみると3,500万円前後の住戸が多かった」という経験がある人もいると思います。 それは2,980万円の住戸を1つ作っておき、3,000万円以下の予算の方を集客しているのです。そこで、ギリギリ予算アップが見込める3,500万円の物件を紹介するという算段になっています。

目玉住戸は大体登録住戸

抽選

先ほど「今現在売り出している部屋の価格がその物件の最低価格になる」と言いました。 つまり、裏を返すと目玉住戸が売れてしまえばその住戸の価格は記載されないという事です。そのため、目玉住戸は登録住戸である事が多いです。 新築マンションを購入する時に「先着順」や「登録住戸」という2つの種類を見ると思います。先着順はその名の通り、早いもの勝ちの住戸になります。 モデルルームに行って申込をした人が部屋を抑えられるという事です。

一方、登録住戸はある一定の登録期間を設けて、その期間内に登録した人が期間終了時に抽選を行います。 例えば5/1~5/14が登録期間で5/15が抽選日だとします。 そうなると、登録住戸が欲しい人は、5/1~5/14の期間で住戸に登録をして(登録出来る条件は分譲マンション会社によって異なります)、抽選日を待ちます。

登録は申込と同じような意味合いなので、当然契約をする前提で登録しなければいけません。そして、抽選日になり自分の欲しい住戸に複数人の希望者がいる場合には抽選になります。 つまり、目玉住戸を登録住戸にしておけば、少なくとも登録期間中(今回のケースで言うと5/1~5/14の2週間)は広告に掲載しておく事が出来るのです。 そのため、目玉住戸は登録者が多く抽選になってしまう可能性も高いです。

目玉住戸が先着順住戸の場合

先着順

仮に、ホームページを見て目玉住戸と思われる安い住戸が先着順住戸であったとします。その時には、モデルルーム来訪前に必ず住戸があるかどうかを確認しましょう。 一番は電話で問い合わせる事です。分譲マンション会社からすると、とりあえず来訪して欲しいので、例えその目玉住戸に申込が入ったとしても「まだ検討出来ます」と言うかもしれません。 その時には、来訪して接客している時に「つい先ほど(目玉住戸に)申込が入りました」とするパターンが多いです。

そのため、登録住戸しか検討出来ない旨を強く伝えて、翌日の朝一番に来訪予約をすると良いです。 朝一番の来訪だと、「現金で購入します」と言えば即申込が出来る場合が多い(分譲マンション会社によります)ので、分譲マンション会社も先ほど言った「とりあえず来訪してもらう」という方法が出来ないからです。

TOPページを見てみよう

トップページ
引用元:【公式HP】ブランズ横浜

つづいて公式ホームページのTOPページのお話です。TOPページには、先ほど言ったような価格が記載されている場合が多いです。 ただ、TOPページの画像は、「パース」と言われるマンションの完成予想CGを組み込むパターンが多いです。 または、「航空写真」と言う、物件がどの位置にあるか分かる、上空からの写真を組み入れるパターンも多いです。 このTOP画像がピンポイントで住戸を訴求している場合には、その住戸を売るための戦略を取っている場合が多いです。例えば、「1F住戸の間取り」や「西向き住戸からの眺望」などです。

わざわざパースを作る理由

なぜ?

先ほど例に出した、1F住戸の間取りを出しているパターンです。 どういうパースかと言うと、例えば、1F住戸にはサンルームがあり、そこでは洗濯も出来るし犬などのペットも飼うことができる。 もしくは、唯一1Fだけ専用庭があり、子供が遊べるスペースがある、のような事が分かるパースです。

極端な話をすれば1F住戸が大人気住戸になると分かっていれば、わざわざそのようなパースは作りません。 パースを一点作るのには10万円単位の費用が掛かるので、わざわざ1F住戸のパースを作るという事は、「売れていない住戸」か「売れないであろう住戸」と言うことです。

また、もう一つ例に挙げた「西向き住戸の眺望」パースも同じ理由です。 例えば、南向きと西向きの住戸があるマンションで、西向きが不人気なためこのようなパースを作る事があります。 西向きは眺望が開けている事をアピールするパースであったり、良い景色が見られる事をアピールしたりするパースです。 これも1F住戸と同様、西向き住戸の売れ行きが悪い、もしくは苦戦することを想定しているという事です。

モデルルームに行ってみよう

モデルルーム

モデルルームに行き、モデルルームの住戸や営業マンの接客によっても、分譲マンション会社の戦略が見え隠れします。基本的には、モデルルームに採用している部屋は「良い住戸」です。 マンションを建てる時には綿密に間取りを練ります。少しでも生活しやすい間取りにしたいのですが、どうしても柱や梁などが住戸によって異なってきます。 そのため、柱が部屋の中に入っている部屋や梁が大きく圧迫感のある部屋、そして逆に形も良く見栄えも良い部屋など部屋による違いが出来ます。

モデルルームは大事な接客ツールなので、マンションの中でも一番見栄えのする部屋を選びます。そのため、自分が検討する部屋とは根本的に違う場合があるので注意が必要です。 例えば、梁や下がり天井の位置や大きさなどは、実際に建物完成後に「ギャップ」として挙げられる事が多いです。 モデルルームの部屋は、下がり天井や梁が小さい部屋を選んでいる場合が多いので、自分の検討している部屋の梁や下がり天井は営業マンに必ず確認しましょう。

値引きについて

値引き

ここまで分譲マンション会社の戦略についてお話してきました。なぜ分譲マンション会社の戦略がお話したかと言うと、値引きが有利になる可能性があるからです。 勿論、全ての分譲マンション会社が値引きを行うワケではありません。中には絶対に値引きしない分譲マンション会社もあります。

仮に値引きをする事が出来る分譲マンション会社であった場合には、必ず部屋ごと、もしくはマンション全体の値引き枠を持っています。 その値引き枠は苦戦住戸ほど枠が大きい事がほとんどです。そのため、分譲マンション会社のホームページなどで戦略が分かった場合には、値引き交渉に有利なのです。 ただ、値引きが出来るからという理由で住戸を選ぶのは避けましょう。一生住むかもしれない部屋なので、まずは条件が合致している部屋を選ぶべきです。 その上で値引き交渉できる住戸であれば、積極的に交渉するのは有りです。

値付けの裏側

真実

最後に値付けの裏側をお話します。ここまでお話したのでお分かりかと思いますが、価格訴求が出来る「目玉住戸」が値付けでは非常に大切になってきます。 分譲マンションは一回の売り出しで全部売れるワケではないので、登録期間を複数回に分けます。

例えば40戸~50戸のマンションであれば、3回程に分かれるので、第1期~第3期までの登録住戸に分けます。 その時には、上層階と下層階、そして間取りタイプなどもバランス良く売り出す事が多いです。 また、第1期~第3期でそれぞれ目玉住戸を用意しなければならないので、3期に分けた場合には少なくとも3戸は価格訴求が出来る目玉住戸を作っておきます。 そして、目玉住戸を作ったら、まずは広さ、次に向き(日当たり)、次に眺望、の順番で部屋ごとのランク付けを行います。 階数が上になるほど価格は高くなる傾向がありますが、それは眺望と日当たりの兼ね合いで変わる場合もあります。

分譲マンション会社によっては、一度に全戸の価格付けをしない会社もあります。 つまり、一部分だけまず価格付けをして売り出し、その売れ行きによって価格をまた付け直すという事です。 そのため、広さや眺望、日当たりなどが全く同じ条件の住戸なのに、3Fより10Fが安い場合もあるのです。

ここで大事なのは「価格が高いからと言って『良い住戸』」だと盲目的に信じない事です。 基本は先ほどのように住戸の条件を見て値付けをしますが、そもそも眺望は不要と思っている人に眺望点が高いから価格が高いという住戸は不向きです。 そのため、数ある部屋を選ぶときには自分なりに「日当たり」「眺望」と言った部屋の条件を数値化する事をお勧めします。 そうすれば、自分の中で価格が高いか安いかの判断が出来るからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。このように物件の公式ホームページを見れば、ある程度分譲マンション会社の戦略が垣間見えます。 戦略が分かるという事は、分譲マンション会社が「売りたい」と思っている住戸が分かるという事です。 また、それは分譲マンション会社が苦戦すると思っている住戸でもあります。 無暗な値引き交渉は避けた方が良いですが、ある程度苦戦する住戸が分かればお得なお買い物が出来るかもしれません。 また、不動産会社の値付けは必ずしも良い住戸の価格が高いワケでありません。大事なのは、自分の中でどの項目の優先順位を高くするかを整理する事です。 そのフラットな目で部屋を判断しましょう。

中古マンション購入に掛かる費用や手続きの流れについて知りたい方は下記のページをご参照ください。
中古マンション購入の流れと注意点、費用の目安などについて

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