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新築マンションの値引きに成功するコツを解説

中古マンションでは「値引き」は一般的に行われますが、中古マンションに比べると新築マンションの値引き交渉は少ないです。
ただ、状況によっては新築マンションでも値引きすることができます。

今回は、新築マンションを値引きするコツを解説します。
わたし自身も長い期間分譲マンションを売却していたので、その経験則から「不動産会社が値引きを受け入れやすくする方法」を解説していきます。

目次

1. 年度末や期末を狙う
 1-1. 契約が条件の場合が多い
 1-2. 売主直販がねらい目

2. 苦戦住戸を狙う
 2-1. 苦戦住戸とは?
  2-1-1. 下層階で騒音や陽当たりがネック
  2-1-2. 電線が目の前にかかっている
  2-1-3. 物件内で唯一広さが違う
  2-1-4. 間取りが悪い
 2-2. 苦戦住戸の見極め
  2-2-1. 営業マンの勧め具合
  2-2-2. 広告への露出

3. 購入する方向で周りを固める
 3-1. 購入する金額を明確にいう
  3-1-1. 値引き交渉する注意点
  3-1-2. 値引き交渉後に断るリスク
 3-2. 資金内容やスケジュールを決める
  3-2-1. 資金内容を決める理由
  3-2-2. スケジュールを決める理由
 3-3. 買う動機を明確にする

4. まとめ

1. 年度末や期末を狙う

年度末

まずは、年度末や期末のタイミングを狙うことです。
このタイミングは、「不動産会社の数字づくり」になりますので、値引いてでも成約したい場合が多いです。

この「時期」を意識した値引き交渉をするときは、以下の点に注意しましょう。

  • ・契約が条件の場合が多い
  • ・売主直販がねらい目

1-1. 契約が条件の場合が多い

不動産会社の目標達成は、「契約」がベースの場合がほとんどです。
申込をベースにしてしまうと、キャンセルリスクが契約よりも高いので、契約をベースにしてるというワケです。
そのため、「期末」や「月末」までに契約をしなければいけません。

不動産会社にもよりますが、多くの不動産会社が以下を契約条件にしています。

  • ・資金確定していること
  • ・購入意思が明確なこと

まずは、資金確定していることが条件です。
現金であれば問題ありませんが、住宅ローンであれば「仮承認」が下りていることが条件です。

金融機関の審査は早くて1営業日、平均3~5営業日かかるので、期末・月末の直前で住宅ローンの審査をしてはいけません。
審査が通らなければ契約ができず、期末・月末で契約できなければ、値引きができない状況もあるからです。
そのため、遅くとも1週間前、銀行を変えることも見越すとできれば2週間前には住宅ローン審査をしたいところです。

1-2. 売主直販がねらい目

新築不動産を売却するときには、大きく分けて以下2つのやり方があります。

  • ・売主の直接販売(売主直販)
  • ・販売代理

つまり、売主自身が直接販売しているか、販売会社に代理をお願いしているかということです。
大手不動産会社は、販売代理を依頼している場合も多く、また関連会社に依頼しているケースもあります。
上記2つの中で、売主直販の方が値引きはしやすいです。
なぜなら、値引きをする際の決裁権は売主にあるので、売主直販の方が各物件の営業担当から「上長承認を得る」ことがしやすいのです。

また、販売代理をしているケースでは、販売代理に「値引き枠」を持たせて、自由に値引き権限を与えているケースは非常に少ないです。
そのため、販売代理の場合には、そもそも値引きが全くできないこともあります。

2. 苦戦住戸を狙う

苦戦住戸

つづいての値引きのコツは、「苦戦住戸を狙う」という点です。
良く「苦戦『物件』を狙う」という話もありますが、希望物件はある程度「エリア」などで決まっています。
ということは、自分の希望しているエリアに苦戦物件があるかどうかは分からないということです。

そのため、どちらかというと、物件ではなく「住戸」で見ましょう。
希望している物件の中で、値引きができそうな住戸を探し、その住戸が検討の土台に乗るかを考えるということです。

2-1. 苦戦住戸とは?

マンションは一棟で販売しているので、どうしても「苦戦住戸」が出てきます。

苦戦住戸とは、以下のように、何かしらリスクを抱えている住戸のことです。

  • ・下層階で騒音や陽当たりがネック
  • ・電線が目の前にかかっている
  • ・物件内で唯一広さが違う
  • ・間取りが悪い

2-1-1. 下層階で騒音や陽当たりがネック

下層階はマンションのネック住戸となりやすいです。
やはり、「マンションならセキュリティ面や眺望面で3階以上が良い」という方が多いので、下層階はどうしても売れ残り安くなります。

ただ、下層階の価格をどのくらい下げるかは不動産会社によりますので、下層階が安ければ売れ行きが良いこともあります。
そのため、「下層階なのに売れ残っている住戸」であれば、不動産会社が値付けに失敗したということで、値引きしやすい住戸になります。


2-1-2. 電線が目の前にかかっている

これは良く2階住戸で発生するネックです。
電線によっては、電線が太く、視界に入ると気になることもあります。
たとえば、エリア的に「居住性」が高いエリアなどは、このような細かいネックで売れないこともあります。

営業マンが、逆にこの「ネックになっている部分」を説明したらチャンスです。
「ネックを言っても反応が良ければ売れるかも」と反応を確かめているので、その住戸は「売りたい住戸」ということになります。 そういう部屋は値引き交渉しやすい住戸になります。


2-1-3. 物件内で唯一広さが違う

建物敷地や容積率などを考えると、全ての住戸を均等な広さで売却できないこともあります。
そのため、ほとんど70㎡なのに、1層だけ65㎡などのような構成になりがちです。

このような、他住戸と違う広さの住戸は、他住戸と比較されるため苦戦しやすいです。
そのため、仮にほかの住戸が売れていて広さの違う住戸だけ余っていれば、その部屋は値引き交渉しやすい住戸です。


2-1-4. 間取りが悪い

苦戦住戸の最後は、間取りが悪いという住戸です。
特に角部屋に多いですが、「柱・梁が太い」部屋や、「柱が室内に入っている部屋」は非常に売りにくいです。
図面を見ても「買いたい」と思わないので、そもそも検討者自体も少なくなります。

さらに、不動産会社の立場からすると、「実物を見られたら余計売れない」と思うので、何とか実物ができる前の「モデルルーム販売期間中」に売ってしまいたいです。
そのため、細かく言うと「モデルルーム販売期間が終了間際」で、かつ「間取りが悪く売れ残っている住戸」は値引きしやすい住戸になります。
ただ、このような住戸を買うときは、きちんと家具レイアウトを考えて購入しましょう。

2-2. 苦戦住戸の見極め

見極め

このような苦戦住戸は、上記に概要する住戸を探すのも1つの方法ですが、以下のような住戸を探すことで見極められます。

  • ・営業マンの勧め具合
  • ・広告への露出

2-2-1. 営業マンの勧め具合

まずは、営業マンが特定の住戸を勧めてきたら、「苦戦住戸」の可能性があります。
不動産会社は、大抵の場合にはチームで「売る住戸」を決めています。
もちろん、顧客の条件によっては、「売る住戸」が全く該当しないこともあります。

しかし、それでも「必ず一度は勧めてみる」などのようなルールを作ることも多いです。
たとえば、物件紹介の流れで「○○という住戸は当物件の魅力が詰まった住戸です」などの誘導をされれば、苦戦住戸の可能性が高いです。

条件が良い「売りやすい住戸」は放っておいても売れます。
そのため、 あえて勧めるということは、苦戦住戸か、少なくとも何かしらの事情で「売りたい住戸」になります。

2-2-2. 広告への露出

また、特に販売中盤以降は、苦戦住戸を広告露出させます。
たとえば1階住戸が苦戦しているようであれば、1階住戸のCG写真を作ったり、モデルルームで再現したりします。
そのようなアピールをしないと、いつまで経っても売れないからです。

このように、広告や接客ツールで大々的に広告している住戸は、ほぼ間違いなく苦戦してる物件です。
そのため、広告露出や営業ツールで露出が多い部屋は、値引き交渉しやすい住戸になります。

3. 購入する方向で周りを固める

金額

つづいて、新築マンション値引きのコツは、購入する方向で周りを固めることです。

ここでいう「周りを固める」とは、具体的には以下のことを指します。

  • ・購入する金額を明確にいう
  • ・資金内容やスケジュールを決める
  • ・買う動機を明確にする

マンションの値引きをするときには、基本的には営業マンが上長の承認を得てからの対応になります。
場合によっては、その物件で「値引き枠」を用意していますが、いずれにしろ「一度検討」してから返答するケースが多いです。

上記の「周りを固める」とは、 営業マンが上長の承認を得やすいように、上長が懸念しそうなところを前もって潰すという意味です。

3-1. 購入する金額を明確にいう

上長承認の際に必ず聞かれるのが、「本当に値引きを承認したら買うのか?」という点です。
値引き交渉はズルズルと延びるケースも多いため、上長としては1度の値引き交渉で決まる確証が欲しいというワケです。

このときに効いてくるのが、「顧客本人の口から『○○万円なら買います』と言っています」という言葉です。
顧客本人の口から出た言葉であれば、上長も「これ以上の値引き交渉リスクは小さいだろう」と判断し、値引きの承認が下りやすいです。

そのため、値引き交渉するときには金額を曖昧にせず、明確な金額を相手に伝え「必ず買う」と言いましょう。
その背景があれば、営業マンも上長に交渉しやすく、値引きを社内で勝ち取りやすいです。

3-1-1. 値引き交渉する注意点

ただ、このような交渉をするときは、「必ず買う」という意思が固まっているときだけにしましょう。
もちろん、単なる口約束なので、値引き交渉した後に買わなくても問題はありません。
しかし、それではフェアな取引ではないので、避けた方が賢明です。

3-1-2. 値引き交渉後に断るリスク

また、顧客情報は社内で管理しているので、少なくとも「自社の別の物件に来訪した」程度ならすぐに分かります。
その際は、前に来訪した物件担当者に「この顧客はどうだった?」と聞くケースがほとんどです。
そのときに「値引き交渉を持ち掛けてきたけど、結局購入しなかった」という情報が漏れてしまえば、 その会社の物件ではもう値引き交渉はできないでしょう。

3-2. 資金内容やスケジュールを決める

スケジュール

つづいて、値引き交渉するときには、資金内容やスケジュールを決めてしまいましょう。
資金内容とは、先ほどの「住宅ローン承認」もそうですが、手付金額などの細かい点も決めると良いです。

3-2-1. 資金内容を決める理由

資金内容を決めるということは、不動産会社からすると「この顧客は本気だな」と思われる可能性が高いです。
手付金額まで詳細に決めれば、更に本気度は伝わります。

また、「少額手付」の場合にも上長承認が必要なため、その承認も合わせて取れます。
そもそも手付金とは、一時的に預かるお金で、そのまま物件価格に充当されます。
お互い自己都合でキャンセルした場合には、手付金が違約金となるのです。

そのため、不動産会社は「売買代金の5%以上は必須」など、手付金額の最低ラインを決めていることが多いです。
この条件に満たない場合には「少額手付申請」が必要になり、そのときも上長承認が必要になります。

つまり、手付金額まで詳細に決めておけば「本気度」も伝わる上に、2度の交渉事を1回でクリアできるということです。

3-2-2. スケジュールを決める理由

スケジュールを決める理由は、前項と同じく「本気度を伝える」ことと、上述した「時期」との合わせ技です。
先ほど、上長に承認を得るときには「本当に買うのか?」と聞かれる可能性が高いといいました。

もう1つ良く上長から聞かれるのが「契約はいつ?」という点です。
というのも、申込から契約が長引けば長引くほどキャンセルリスクが高まるので、売主の立場からするとなるべく早く契約したいのです。

そのため、出来れば土日に「値引き交渉&申込」を終わらせて、2~3日以内に契約しましょう。
この条件をもってすれば、上長承認を得られる確率はかなり上がります。
逆に「2週間後に契約」など、1週間を超す場合は上長承認が得られにくいでしょう。

もっというと、先ほど説明した「月末」「期末」などにスケジュールを合わせれば、一層値引きが承認する確率は上がります。

3-3. 買う動機を明確にする

買う動機を明確に

最後には、買う動機を明確にすることです。
不動産会社からすると、「値引き後の断り」ほど辛いものはありません。
そのため、営業マンも「この人ほんとに買うかな?」と考えます。

わたしの営業マン経験では、以下のような場合は「買う動機が強い」と判断されやすいです。

  • ・「今住んでいる」など地縁がある
  • ・「職場が近い」や「実家が近い」などエリア的な動機が強い
  • ・そのエリアが好きな理由が明確

上記のように、不動産は「エリア」が最重要視されるので、その物件のエリアに縁がないと「検討度合い」が心配されます。
そのため、営業マンも値引き交渉にあまり乗ってこないこともあります。

そのようなときは、自分が購入する動機を強く伝えましょう。
「間取り」なのか「子育て環境」なのか、理由は人によって異なりますが、営業マンが安心するような理由を伝えることが大切です。

4. まとめ

新築マンションの値引きは以下の点を抑えておきましょう。

  • ・期末や年度末を狙い、売主直販物件が理想
  • ・営業マンの「勧め具合」や「広告露出」で苦戦「住戸」を見極める
  • ・購入する意思を明確に伝え周りを固めていく

上記3点は全て重要ではありますが、最も重要な点は、最後の「購入する意思を明確に伝え周りを固めていく」です。
値引き交渉するときは、「目の前にいる営業マンがどうすれば値引きに応じるか」と考えましょう。
その大きな要素が「購入意思」ということです。

中古マンション購入に掛かる費用や手続きの流れについて知りたい方は下記のページをご参照ください。
中古マンション購入の流れと注意点、費用の目安などについて

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