新築マンションを購入する時は、大抵モデルルームを見学して現地を見学するという流れです。
その時には、モデルルームや部屋を単に見学するだけでなく、図面や模型を見て、マンションのイメージを頭に描きます。
新築マンションは中古マンションと違い、お客さんに「見せる」ことを考えて一から造り込むことが出来るのです。
裏を返すと、疑いの目を持って見ないと入居後に「想像と違う」という事になりかねません。
そこで、今回は新築マンションを購入する時に、モデルルームや現地で確認すべきことをご紹介します。
目次
1. モデルルームのチェックポイント
1-1. 梁や天井を確認
1-2. 窓の形状をチェック
2. 模型
2-1. バルコニーの庇(ひさし)
2-2. 裏口のロック
2-3. 窓の大きさ
2-4. タイルの範囲
2-5.「1F」住戸
3. 現地までのアプローチ
3-1. 営業マンとの現地案内
3-2. アプローチを確認する
3-3. 色々な時間帯・曜日で見てみる
4. まとめ
まずはモデルルームのチェックポイントからです。新築マンションは青田売り(建物完成前の販売)が多いので、図面とモデルルームのギャップを極力なくすことが重要です。
建物が完成した後に、初めて部屋を見て一番ギャップを感じるポイントは梁と天井です。 実際に部屋を見た時に、「思っていたよりも天井が低い部分が多い」や、「梁の圧迫感が凄い」という感想を持つ方が多いです。 梁や下がり天井(天井の一部が下がっている事)は図面上に点線で記されてはいますが、平面では中々イメージできません。
更に、新築マンションを販売する時は、モデルルームは梁や下がり天井が少ない部屋を選ぶため、他の部屋を検討した時とのギャップが生まれやすいです。 そのため、ある程度自分が希望する部屋を決めたら、モデルルームを見ながら梁や下がり天井のサイズを測りましょう。
まずは図面上で測ってみて、モデルルームで実寸大に落とし込みましょう。 図面上ではそこまで大きく見えないのに、実際見てみると予想外に大きく圧迫感を感じることは少なくありません。
意外と見落としがちですが重要な部分です。窓には以下のような種類があります。
<開閉の範囲の種類>
<窓ガラスの種類>
<サッシの種類>
こちらも梁や下がり天井と同様、図面上に記載されています。しかし「◎」や「●」などの記号で表されている事も多く、分かりにくいです。 そのため、「曇りガラスだとは思わなかった」や「ここは掃き出し窓だと思っていた」のようなトラブルは意外と多いです。
モデルルームを見ながら窓やガラスの種類を確認し、自分の部屋の窓ガラスと照らし合わせて見ていきましょう。
建物が完成していない限り、模型は外観や外部を知る上では非常に大事な要素になります。
模型を見てまず確認するべきは庇(ひさし)です。 物件によっては斜線制限(建築基準法上の制限)などによって、ある階数から上階は庇を付ける事が出来ない場合があります。 つまり、雨がダイレクトにバルコニー窓にかかり、洗濯ものを干すときなどにも注意が必要なのです。 営業担当もリスクヘッジのために説明をすると思いますが、万が一説明が洩れていても図面や模型では再現されているので、その理由だけでのキャンセルは難しいです。
例えば表口のロックは鍵のセンサーで開くのに、裏口は鍵穴にキーを差し込まなくてはいけない場合があります。 細かいですが、その辺りの仕様設備については模型で担当者に細かく聞いておきましょう。
こちらは前項でも紹介しましたが、窓の大きさは確認しておきましょう。 モデルルームで図面を見ながら確認しつつ、模型でも見ておきましょう。模型では窓の大きさも再現されているため、図面よりも見やすいです。
パンフレットなどには外観画像は載っていますが、基本的には見栄えの良い角度からの画像しかありません。 表面には綺麗なタイルが貼ってあるケースがほとんどですが、裏には全く貼っていなかったり、廊下にも貼っていなかったりします。 タイルなのか吹き付け(塗装を壁に直接吹き付ける)なのかで高級感や印象が全く違ってきますので、模型で確認しておきましょう。
1F住戸は他と造りが違うケースが多いので特に注意が必要です。例えば、1F住戸だけ直接外に出られたり、庭が付いていたりします。 その広さや素材(芝なのか土なのか)も模型で確認しておきましょう。また、1F住戸で一番確認するべきところはフェンスです。 1F住戸はフェンスを挟んですぐ公共の道路だったり、民家だったりします。
そのため、フェンスの形状(メッシュフェンスなのかルーバータイプなのか等)によって視界が全く変わってきます。 また高さによって圧迫感や見える位置が変わってきます。1F住戸はこのフェンスが実物と一番イメージが異なる点なので注意しましょう。
現地までのアプローチについては、営業マンを付けずにご自身で行く機会を作る方が良いです。
新築マンションの営業マンは現地案内の際、いかに物件を良く見せるかを考えています。 現地に行く時間帯や現地に行くルート、現地に着いたらどの順番で建物を見せれば良いかなどです。 そのため、営業マンと一緒に現地に行って一通り説明を受けた後は一人で現地周辺を見る時間を作るべきです。
隣家の距離や、嫌悪施設やアプローチなどを自分の足で確認してみましょう。 裏口までのアプローチや、別ルートから現地へ行ってみましょう。思わぬ発見があることも少なくありません。
駅までのアプローチや学校までのアプロ―チは皆さん確認します。 しかし、大事なのは普段使いするものの、毎日行くわけではない施設のアプローチです。例えば最寄りのスーパーや、公園、医療施設などが挙げられます。
例えばスーパーが近かったとしても幹線道路を渡るアプローチでは往復時間は想定よりもかかってしまいます。 また、公園が近かったとしても、大通りを渡るアプローチでは子供が往復するのは危険です。時間はかかりますが、必ず現地まで歩いてみてアプローチを確認しましょう。
現地及び前項で言ったアプローチに関しては色々な時間帯と曜日で確認をすると良いです。 平日の夜だと賑やかになる駅前や、平日の昼間にしか稼働していない工場があることも珍しくありません。 モデルルームは土日を利用して行く事が多いので、どうしても土日の静かな現地しか見られませんが、平日は目の前の道路の往来が激しいかもしれません。
その辺りは平日に時間を割いて確かめるしかありません。 もし、最寄り駅付近や現地付近に知り合いがいたら平日の日中や夜はどんな雰囲気かを聞いてみると良いでしょう。 実際に住んでみないと分からない事を教えてくれるかもしれません。
いかがでしたでしょうか。モデルルームや模型、現地など確認するポイントは実にたくさんあります。
しかし、マンション購入というのは一生で最も高い買い物になるので、そのくらい慎重になって当たり前と思いましょう。
特に今回指摘した室内の梁や下がり天井、窓ガラス、そして現地の環境は入居後に変えられるものではありません。
だからこそ、価格や設備仕様などよりも、実は重視しなくてはいけない部分なのです。
マンションの売却価格をより詳しく知りたい方、具体的に売却を検討されている方は、お気軽にご相談ください。
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